CKD 【東証プライム:6407】「機械」 へ投稿
企業概要
(1) リスクの基本方針
当社グループは、事業の継続と企業価値の向上を確保していくために企業活動に付随する様々なリスクを識別し、そのリスクを適正に評価した上で効率的、効果的な経営活動を行っています。
(2) リスクマネジメントの体制
取締役会直轄の組織としてリスク管理委員会を設置し、活動の進捗及び結果を定期的に取締役会へ報告し、リスク管理を推進しています。
また、リスク管理委員会の下部組織としてリスク管理室を設置しており、監査部門による監視体制も構築することで、リスクへの管理体制を強化しています。
具体的な活動として、リスク管理室はCKD全体のリスクを網羅的に抽出・分析し、それぞれのリスクに対する業務部門の取組み状況をチェックし必要に応じて改善を促す役割を担い、リスク管理委員会へ定期的に報告を上げています。
第3線である監査部門は、リスク管理の第1線である業務部門と第2線となるリスク管理室がしっかりと機能していることを監視しております。
(3) リスクの特定プロセス
各事業部門、グループ会社及び本社管理部門にて企業価値の向上及び経営目標の達成を阻害するリスクと対策を洗い出しています。リスクを識別し、発生する頻度と発生した時の影響度からリスクの重要度を評価し特定しています。また、特定されたリスクに関して取締役会に報告し共有しています。
(4) リスクと機会
当社グループは、企業価値に影響を与える可能性のあるリスクに対応できる体制を整えるとともに、必要に応じて選定したリスクを見直しています。また、リスクは必ずしもマイナスの要因となるだけではなく、当社の一層の成長の機会となる可能性もあるため、適切に機会を捉えて果敢に挑戦を続けていきます。リスクマネジメントを推進し、事業を通じた取組みを通して企業価値を向上させるとともに、持続可能な社会の実現を目指しています。
当社グループのリスクに対する考え方としては、外部環境や内部環境の変化により経営目標の達成や社会的信用など企業価値に影響を与える可能性のある不確実な事象をリスクと定義しています。グローバルに事業を展開していくためには、リスクを適切に管理することが極めて重要な経営課題であると考え、リスク管理体制を整備しています。
当社グループの経営成績及び財政状態などに影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
リスクファクター | リスク | 対応と機会 |
社会・自然 | ・経済の低迷長期化により主要な顧客が属する業界の市況が低迷し業績に影響 | 対応 ・市場環境の変化を捉えた迅速な対応 |
自然現象 | ・大雨、洪水などの自然災害による生産工場の稼働停止、サプライチェーン寸断による生産活動への影響 ・東海・東南海・南海地震の発生による生産活動への影響 | 対応 ・各生産拠点で現地調達が可能な体制を整え、生産拠点を分散する ・BCP (事業継続計画) の策定や新たな規制を踏まえた対応力の強化 |
政治 | ・貿易摩擦などから輸出入や半導体関連の取引に制約が生じた場合、当社は機器事業において半導体に関連する顧客があるため業績に影響 ・地政学リスクの高まりで生じる政府の規制や輸出入制限による生産活動への影響 | 対応 ・地政学リスクを考慮した海外生産品の現地調達促進、複数拠点での生産、在庫センターの分配 機会 ・顧客生産拠点の分配配置による、新たな設備投資需要の増加 |
経営及び内部統制 | ・想定外の事業環境変化による業績への影響 ・設立後歴史の浅い拠点や規模の小さい拠点における管理体制の不十分さから起こりうる想定外の損失 | 対応 ・経営戦略等の継続的な見直しと年度方針の管理 ・ガバナンス強化に向けた海外グループ会社の管理 ・グローバル人材育成プランの実施など社内教育を強化した人材戦略 |
取引に関わる法的問題 | ・安全保障輸出管理制度による影響 ・売掛金未回収による財務面での混乱 ・事業承継問題などのサプライヤーからの部材の供給不足による生産活動への影響 | 対応 ・全社的な教育の徹底と輸出管理の徹底 ・サプライヤーを複数確保し、代替部材の評価試験を実施 ・定期的な信用調査の実施 |
商品・技術・サービス | ・商品が人的被害または物的損害を生じさせた場合の損害賠償負担や顧客からの信頼低下 ・一部商品のコモディティ化により、競合他社との価格競争の激化 | 対応 ・原材料から出荷検査に至るまでの品質保証体制強化 ・Iot関連機器や予防保全、長寿命製品の開発 ・高付加価値商品の開発や、価格競争力のある商品の展開 機会 ・品質を重視する顧客の増加に伴う高付加価値商品の需要増加 |
リスクファクター | リスク | 対応と機会 |
雇用 | ・少子化により国内での労働力確保が困難になることによる生産活動への影響 ・グローバル人材、企画提案力のある人材不足による新規事業やグローバル活動への影響 | 対応 ・国内工場の自動化を推し進め、人に頼らない生産体制を構築 ・グローバル人材の育成プラン実施など社内教育を強化した人材戦略 機会 ・国内の労働力確保困難による、生産ラインの自動化、省人化需要の増加 |
情報セキュリティ | ・コンピュータウイルス、サイバー攻撃等による社内システムの機能障害、機密情報の流出、それに伴う社会的信用の低下 ・生産ライン、物流システムの停止による取引先への納入に影響 ・基幹システムの停止による調達、生産、物流の停滞、それらに起因する事業活動への悪影響 ・重要な取引先でのコンピュータウイルス感染の影響 | 対応 ・情報セキュリティ管理方針や各種規定を整備し、従業員教育及び内部監査を実施 ・最新の情報セキュリティ機器、ソフトウェアの導入と更新 ・重要な取引先の情報セキュリティ調査と是正 機会 ・情報セキュリティシステムの強化により社会的信用が向上し、顧客との取引機会の増加 |
環境問題 | ・当社グループが脱炭素社会の実現に寄与する事業や商品の開発が遅れた場合に業績に影響 ・地球環境問題の深刻化による温室効果ガスの使用・排出規制や省エネルギー法の規制強化による事業活動への影響 ・使用化学物質の規制強化による事業活動への影響 ・脱プラスチックの世界的な流れにより包装事業の対応が遅れた場合、当社包装機械事業の継続に影響 | 対応 ・環境負荷低減型商品の開発 ・規制物質を含有する部材等の迅速な切り替え ・脱プラスチック包材に対応した包装機械の開発 機会 ・環境負荷低減型商品の売上拡大 ・脱プラスチック包材に対応した包装機械の事業拡大 |
労働安全衛生 | ・従業員の過労やストレスによる業務への影響 ・労働災害による生産活動への影響 ・感染症の拡大による、国内外の自社工場または主要な仕入先工場の稼働停止により、取引先への納入に影響 | 対応 ・メンタルヘルスチェックによる定期的な調査の実施 ・労働安全衛生教育の実施 ・遠隔での営業やサービスなど、非接触による対応強化 ・遠隔操作・省人化に対応するセンサや画像処理技術の開発強化 機会 ・感染症などの対策として、人に頼らない生産設備や、設備の遠隔診断・操作など自動化・省人化需要の増加 |
施設・設備 | ・生産設備等の破損や故障による生産活動への影響 | 対応 ・設備の定期的な更新とメンテナンスによる維持 |
その他 | ・市況の悪化により棚卸資産の回転期間が長期化することで、棚卸資産の重要な評価減が計上されることによる業績への影響 ・自動機械部門の顧客検収での売上高計上において、顧客都合や技術的要因で売上高計上が遅延することによる業績への影響 | 対応 ・市場ニーズに合わせた棚卸資産の確保
・タイムリーな顧客要求の解消
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