CKD 【東証プライム:6407】「機械」 へ投稿
企業概要
当社グループは、創造的な知恵と技術で多種多様な流体制御と自動化の技術を活かし、豊かな社会づくりに貢献できる商品の開発をしております。また、市場のタイミングを逃がさないスピードでお客様に満足いただける商品とサービスが提供できるように、開発・生産・販売の各部門が組織的な活動を進めております。
商品開発の基本指針としましては、「グローバル化を推進するための海外商品開発の活動」「環境対応ビジネスを促進するエコ商品の開発活動」「5年10年後を見据えた先端技術開発活動」に取組んでまいりました。
当連結会計年度における各事業部門の研究開発項目は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費は、3,554百万円であり、各セグメントに配分できない基礎的研究費用598百万円が含まれております。
(1) 自動機械部門
当部門では、自動化技術の探求と共創を継続し、安全で安心な自動化設備をお客様に提供するべく研究開発活動に取組んでおります。
薬品包装部門では、お客様の環境意識の高まりを受け、包材のケミカルリサイクルやスクラップ削減への取組みを加速させています。新規設備だけではなく、既にお客様ラインで稼働している設備においても環境負荷を低減させるべく包材評価と機構の研究を進めています。また、更なる省人化を提案する為、人に依存する作業のロボット化も取組んでいきます。
自動機械はお客様での生産性を飛躍的に改善することをねらいとしており、サービス業務においては蓄積されたお客様情報、装置情報を活用し、CKDフィールドエンジニアリング (株) ではICT技術を活用した予防・保全や生産状況の記録・監視などを可能とする取組みを提案してまいります。お客様のお困りごとに迅速に対応するとともに新たなサポート提案を行ってまいります。
食品包装部門においても環境負荷低減としてスクラップ削減や食の安全及びフードロスへの取組みを進め、お客様の生産性に貢献できる装置を展開してまいります。
電池事業部門では、車載用電池の市場拡大に伴いリチウムイオン電池用巻回機で培った技術を基に安全で高品質な電池生産を実現させるとともに、多様化する電池仕様に対応し更なる市場拡大をねらいます。急速に技術革新が行われる電池技術に追従し、生産性の高い設備を構築することで省スペース化と電池の性能・寿命を向上させる技術開発に取組んでまいります。
はんだ印刷検査部門では、海外市場の要求に応えるグローバル機種で欧州市場への販売にも注力していきます。2024年度は、さらにデザイン性と操作性にこだわった「VP9000シリーズ」を拡張し、生産性を向上させるための商品開発に取組みます。海外規格の取得や言語対応とともに車載や通信機器などのお客様要求に応える対応を進める事で新たな付加価値を提供してまいります。
新市場へは、薬品包装機で培った画像検査技術をブラッシュアップし、AI技術を活用した検査や目視では困難な透明体検査技術を加え、新たな検査市場の構築に取組んでまいります。
研究開発費の金額は、625百万円であります。
(2) 機器部門
カーボンニュートラル社会の実現に向け、空圧・流体制御機器事業と電動機器事業で培った開発力と技術力を生かし、市場の変化に柔軟かつ迅速に対応する事でお客様の多様なニーズに応えられるよう、空圧・流体制御と電動のそれぞれの長所を最大限に生かし組み合わせたベストミックス商品やサービスを開発・提案し、お客様の生産性向上と環境負荷低減に貢献できるよう研究開発活動を行っています。
昨今の人手不足に直面する生産ラインにおいて、生産性向上とインテリジェント化のニーズに応えるべくプラグインバルブTVGシリーズを発売しました。本商品は、プラグイン方式やIP67等のグローバルスタンダードに対応しているだけでなく、長寿命化によるお客様の生産性向上と、エア漏れ低減によるカーボンニュートラルへの貢献を実現します。1.2億回の長寿命化 (従来比2倍) 、0.1Wの低消費電力オプション、IO-Link Wireless(無線)対応など、お客様の設置性とメンテナンス性、ランニングコストの低減を徹底的に追求した設計を採用しています。これによりCO2排出量の抑制を同時に達成し、お客様の環境負荷低減に寄与する商品といたしました。また電動アクチュエータ高速形FFLD-Hを発売しました。FFLDシリーズを2020年度に発売し、国内メーカーでは最大把持力、最長ストロークで確固たる地位を築きつつありますが、一般的な作動速度では装置のタクトタイムに追従できないケースに対し高速仕様として作動速度30mm/sの製品を開発しました。さらに、アブソデックスAX1R、AX2R、AX4R、AXDシリーズを発売しました。新型ドライバは体積が従来比で50%小形化を実現し、またビジュアルプログラムの追加や全サイズのオートチューニングが可能な新しいゲイン調整機能により、装置立上げ時の作業時間を短縮します。
その他に、労働力の高齢化や多様化が進む中で人に優しく使いやすい機器の開発にも注力し、ものづくりの現場に寄り添った開発活動を推進しております。ヒューマンアシスト機器ではコンパクトアームCAWシリーズとフレックスアームFAWシリーズを発売しました。CAWシリーズは15kg以下の工具を扱う作業において腕や手首への負担を低減し、作業性の改善や労働災害の予防に貢献できます。FAWシリーズは低天井エリアで広い作業範囲をカバーでき、最大50kgの重量物を手で持って搬送する感覚で簡単に作業できます。
また、流体制御バルブの水素ガス対応シリーズを拡充しました。ガス燃焼システムは水素化によりCO2排出量を削減していきますが、この水素ガス向けに最適化した機器によりCO2排出量の削減に貢献いたします。
さらに、ファインレベルスイッチKML502シリーズ、メカインデックスZRSシリーズなど、お客様のニーズに応える新商品を多数発売しました。
これらの研究開発活動を通じて、環境にやさしいグリーンエネルギーに対応しつつ省エネ性能の向上に取組み、カーボンニュートラルの実現とSDGsの達成に寄与する高品質な製品・サービスをお客様に提供してまいります。
研究開発費の金額は、2,331百万円であります。
- 検索
- 業種別業績ランキング