東光高岳 【東証プライム:6617】「電気機器」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ全般
≪サステナビリティ基本方針≫
東光高岳グループは、企業理念の実践を通して二つの使命を果たし、エネルギーの未来を切り拓いていきます。
変わらぬ使命: 電力の安定供給や効率的な利用を支える機器・システムの提供を通して、豊かで快適な暮らしや社会経済活動の発展に貢献する。 | |
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新たな使命: カーボンニュートラル、地域の防災・レジリエンス強化等の新たな社会的課題に対するソリューションを創造し、持続可能な社会の実現に貢献する。 | |
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当社は、この使命を果たしつつ、社会とともに持続的な成長を遂げることを目的として策定した「東光高岳グループ企業行動憲章」の実践をサステナビリティの基本方針とします。
※東光高岳グループ企業行動憲章は、以下の通りです。
https://www.tktk.co.jp/company/charter/
(黒はリスク低減サイド、青は収益機会サイドとなります。)
※具体的な取り組みにつきましては、東光高岳レポートに記載しております。
https://www.tktk.co.jp/csr/report/
≪ガバナンス≫
当社は、取締役会における機動的な意思決定、議論の活性化及び社外取締役の十分な機能発揮等を図るとともに、取締役会への監督機能を強化することで当社の企業価値を向上させることを目的に、コーポレート・ガバナンスの体制として監査等委員会設置会社を選択しています。
取締役会は取締役10名で構成され、原則月1回、また必要に応じて適時開催され、経営全般に関する重要事項等を審議決定するとともに、取締役から定期的に、また必要に応じて報告を受けること等により、取締役の職務執行を監督しています。
取締役会については、次の事項を考慮・実施したうえで社外取締役も含めて慎重に審議を行うことで実効性の確保に努めています。
● 取締役会付議事項について、業務執行取締役及び常勤監査等委員が経営会議にて事前に協議を行うこと
● 審議にあたって十分な審議時間がとれること
● 取締役会での決議・審議事項を経営における最重要事項に限定すること
● 年間スケジュールについては、毎月最終週の開催を基本として、株主総会、決算発表等の日程を勘案し
て、予想される付議事項を含めて計画を作成すること
● 開催日については、全取締役が出席可能となるように配慮し、年間のスケジュールを決定すること
● 重要事項については社外取締役に事前に説明を行うこと
≪リスク管理≫
当社は、「リスク管理規程」を制定し、業務運営上のリスクを回避、軽減あるいは予防・防止するための対策を検討し、リスクが顕在化した場合の報告経路・対応体制を定めています。また、事業活動に関わるあらゆるリスクを的確に把握し、リスクの発生頻度や経営への影響を低減していくため、社長を委員長とし、役員・部門長などで構成される「リスク管理委員会」を設置しています。委員会では全社リスク及び経営上重要なリスクを定め、グループ大での対策の進捗点検及び有効性評価を実施、結果を各種施策に反映しています。
≪重要なサステナビリティ項目≫
ガバナンス及びリスク管理を通して識別された当社グループにおける重要なサステナビリティ項目は以下のとおりであります。
● 環境(E)
• EV普及を後押しする充電インフラ・サービス(急速充電器のラインナップの拡充、LPガス一般停電用予備発電機と接続可能な電気自動車用急速充電システム)
• 環境負荷の小さい機器開発・販売(植物油変圧器等)
• 再生可能エネルギーを活用した事業運営を支える製品・サービス(風力発電向け雷電流装置)
• 省エネとマネジメントをデジタル化でサポートする製品・サービス(T-ZoneSaver、エネルギー地産地消モデル「リソルの森」の新エネ大賞受賞、DX-EGAを活用したSustana(SMBC協業)、「令和4年度蓄電池等分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業」への参画等)
● 社会(S)
• 社員を含むステークホルダーとの関係強化(次世代育成や女性活躍推進に資する各認定の取得、ダイバーシティ講演・研修の開催、リモートワーク環境整備などの働き方改革の推進など)
• 価値向上に社員の力を発揮させるためのリスキリング教育(人財育成センターの組成:2023年6月)
• 地域社会の安全・安心・生活基盤において、豊かな暮らしへの貢献(奉仕活動、防災協定など)
• 海外における電力が十分に行き届かない地域への貢献(海外EPC事業の推進)
● ガバナンス(G)
• 時流に合った組織の変革による迅速な経営判断(GXソリューション事業本部の組成:2022年6月)
• 自社目線だけに陥らない社外目線の監督機能を取り入れた経営
• デジタル技術を活用した経営情報の迅速な組成と意思決定支援(DX認定事業者への選定)
• 資本効率の視点に立った事業成長を促進させるROICを活用した経営戦略の検討
(2)人的資本
≪戦略≫
① ダイバーシティの推進
当社は、企業価値の向上と、すべての社員が誇れる会社となることを目的として、ダイバーシティ推進に積極的に取り組んでいます。社長を委員長とする「ダイバーシティ推進委員会」を設置し、経営トップの強いコミットメントのもと、多様な人財が活躍できる企業風土づくりや環境整備を行っています。
〇女性活躍推進
当社は、女性社員の活躍を推進しており、2030年度までに、女性社員採用比率25%、女性社員比率15%、女性管理職比率 5%を目指しています。2022年度は、将来の女性管理職育成を目的として、女性のリーダー候補者とその上長に対し、通年での研修を実施しました。また、2022年度は当社の女性活躍推進の取り組みが評価され「えるぼし(3つ星)」の認定を受けています。
〇性の多様性
多様な性のあり方を知るとともに、LGBT当事者が私たちの身近にいることの理解を目的として、株式会社ニューキャンバスの杉山文野氏による講演「LGBTと企業〜職場でのダイバーシティを考える」を実施しました。今後もLGBTに関する認知度向上や相談しやすい環境づくりに取り組んでいきます。
〇外国人財の採用
当社は、多様な人財を雇用するため、積極的に外国人財を採用しています。就業において宗教上の配慮を要する場合などは、配属前に職場へ教育を行うなど、社員が職場環境に馴染みやすいよう配慮を行っています。
② 人財育成方針
当社は、人財育成方針として、ヒトの持つ知識やスキルを経営資源(=人材)ではなく経営資本(=人財)ととらえ、「ひとづくり」の育成投資により、その人財価値を高めて最大限に引き出すことが、企業の成長の原動力と考えております。
そこで、「仕事こそ人を育てる」という基本的な考え方に基づき、OJTを中心に、研修などのOff-JT、自己啓発の3本の柱により、相互に緊密につながりあい、機能しあうことで効果的な人財育成を行っております。
人財育成のための社内環境整備としては、人的資本を有効活用し、企業価値を向上させるため、「社員の成長意欲を向上させる」、「業界トップの人財を育てる」ことをミッションとする「人財育成センター」を2023年6月末に設立し、以下の取組みを加速してまいります。
〇個のスキル向上
OJT実践の仕組みづくり
人事ローテーションの仕組みの構築やDXの活用などの育成手法を確立させ、年度計画に基づき、人財の成長を促す。
また、目標管理制度を活用し、年度計画と個人業績目標を紐づけ、業績達成の意識を促す。
・キャリアパスやジョブディスクリプションを構築し、個人別育成カルテを管理・運用する。
・スキルマップを策定、全社員へ水平展開し、技術継承のプラットフォームを構築する。
Off-JTの充実
職場での実践に向けた動機付けを目的に研修を実施しています。
・選抜研修
オーセンティックリーダーシップの習得により、将来を担う経営リーダー候補人財のマインドを高める。
・階層別研修
入社3年間で一人前の社員として育成するとともに、各階層へ昇格した際に求められる役割を意識させて必要なスキルを教育する。
・個別専門研修
各部門で共通して必要となる専門的なビジネスリテラシーと技術的な知識やスキルの習得のために教育する。
2022年度の主な新規取組
自己啓発支援
業務に関連する資格の有資格者を増やすために、祝い金支給などの資格取得支援の見直しや、経営リーダー候補人財を対象とするeラーニングの拡充などを実施する。
〇人財の見える化の活用
タレントマネジメントシステムを導入し個人の特性を見える化することで、優秀人財の発掘やローテーション計画などに有効活用する。また目標管理制度と連携させることでOJTへ展開する仕組みづくりも可能となる。
〇体制整備
各部門に育成統括責任者を設置することで、人財育成センターと連携し、全社で人を育てる推進体制を確立する。
専門的な知識やスキルを持つ主管部門とサブワーキングを定期的に実施し、共通技術や要素技術の知識を習得するために個別専門研修に取り入れる。
≪指標及び目標≫
当社グループでは、人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係る指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。
| 目標 | 実績(当事業年度) |
管理職に占める女性労働者の割合 | 2031年3月までに5% | 1.5% |
男性労働者の育児休業取得率 | 2024年3月までに7% | 33.3% |
労働者の男女の賃金の差異 | 目標設定なし | 70.6% |
(3)気候変動への取り組みとTCFDへの対応
TCFD提言に基づく気候関連の財務情報開示
気候変動はグローバル社会が直面している重要な社会課題の1つであり、東光高岳グループでは重要な経営課題の1つと認識しております。東光高岳グループは脱炭素社会の実現に向け、 「東光高岳グループ環境方針」における「脱炭素社会の構築」「循環型社会の構築」「環境保全の推進」という3つの柱に基づき、「東光高岳環境目標」の達成に向けて取り組んでおります。
こうした中、東光高岳グループでは2022年6月にTCFD※提言への賛同を表明し、今回、要求項目(ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標)に沿って、気候変動に関する情報開示を行いました。
気候変動による影響は、電力の安定供給を支える製品・サービスをコア事業とする東光高岳グループにとって大きなリスクになると共に、エネルギー市場の大きな変化は、「総合エネルギー事業プロバイダー」を目指す東光高岳グループにとって、新たなビジネスの機会にもなりえます。今後の気候変動に関連する事象を、経営リスクとして捉えて対応すると同時に、新たな機会も見いだし、企業戦略へ生かしてまいります。
| ※ TCFD:G20の要請を受け、金融安定理事会により設立された 「気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」 |
重要な気候関連リスク・機会を特定し、適切にマネジメントするため、東光高岳グループでは「リスク管理委員会」「環境管理委員会」を設置しています。各委員会は、半期に1回開催し、年度計画の策定、重点課題に関するグループ全体の取り組みを推進・サポートし、進捗をモニタリングすると共に、対応方針の立案や関連部署への展開を行います。また、これらの結果を毎年1回、取締役会に報告し、取締役会において当該報告内容に関する管理・監督を行います。
東光高岳グループは、事業が気候変動によって受ける影響を把握・評価するため、シナリオの分析を行い、気候変動リスク・機会を特定しており、特定したリスク・機会は、戦略策定・個別事業運営の両面で管理しております。
事業におけるリスク・機会は、東光高岳グループの課題やステークホルダーからの要求・期待、事業における環境側面の影響評価などにより特定し、経営に及ぼす影響を総合的に判断し、優先度合いをつけて課題の対応に取り組んでおります。また、企業戦略に影響する気候変動を含めた世の中の動向や法制度・規則変更などの外部要因や、東光高岳グループの施策進捗状況、今後のリスク・機会などの内部要因の両側面から課題を抽出し、グループ全体で課題解決に向けて取り組んでおります。
気候変動による影響は、電力の安定供給を支える製品・サービスをコア事業とする東光高岳グループにとって大きなリスクになると共に、エネルギー市場の大きな変化にもつながるため、「総合エネルギー事業プロバイダー」を目指す東光高岳グループにとっては、新たなビジネスの機会にもなりえます。
2022年度は下記内容を前提条件として設定の上、当社が掲げる「2030Vision」実現に向けたリスクおよび機会を特定、財務インパクトを算出し対応策を整理しました。
前提条件
気候関連の主なリスク/機会と対策
当社は、2050年カーボンニュートラルに向け、温室効果ガス(GHG)排出量の削減目標を下記の通り定めております。「東光高岳グループ環境方針」も考慮しつつ、サプライチェーン全体のGHG排出削減を目指し取り組んでおります。
主な取り組み
気候変動への対策として、再生可能エネルギーの有効活用や省エネルギーによるエネルギー由来のCO2削減に取り組んでおります。また、温室効果ガスであるSF6(六フッ化硫黄)ガスの排出抑制に取り組んでおります。
今後の対応
・Scope3の検討および開示につきましては継続して取り組んでまいります。
・グループ大での展開の取り組みを進めてまいります。
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