日本航空電子工業 【東証プライム:6807】「電気機器」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
<基本方針>
当社グループは、『開拓、創造、実践』の企業理念と、企業行動憲章のもとで、社会の一員として社会課題解決への貢献を通じて成長することを目指しております。
3つの主力事業がもつ革新的かつ創造性に富んだ高い技術・開発力を通じて、Connected Society、Safe Mobility、Clean Energy、Industrial Innovation、Air, Space and Ocean の5つの領域において、お客様との協創により社会価値を創出し、社会の持続的発展に貢献しながら企業価値の向上を目指します。
(1) ガバナンス
当社グループは、サステナビリティ経営の推進にあたり、環境経営、CSR・コンプライアンス、人材活用、リスクマネジメントなどに関して全社横断的な各種委員会等を設けることにより、サステナビリティに関連するガバナンス体制を構築し、重要課題(温室効果ガス排出削減、多様な人材の活躍推進など)について、取組みを強化してまいります。
(2) リスク管理
当社グループでは、全社リスク管理委員会を設置し、持続的成長を阻害するリスクを特定し、監視、管理しております。
顕在化したリスクについては、対策の見直しや情報の共有により再発防止に努め、潜在リスクについては、発生可能性・切迫度及び経営への影響を評価し、発生時の対策案を検討しております。
特に重要案件に関しては、経営会議で適宜報告されるとともに、必要に応じて取締役会で付議又は報告され、会社経営陣が適切に全社のリスク管理状況を把握、監督する体制としております。
(3) 重要なサステナビリティ項目
① 環境に関する事項
当社グループは「社会の一員として、自然環境や生物多様性を尊重し、環境にやさしい事業活動を通して社会的責任を果たすことにより、豊かで持続可能な循環型社会の実現に貢献する」を環境方針の基本理念に掲げ、各種環境管理活動に取り組んでおります。
a) ガバナンス及びリスク管理
当社グループでは環境管理に関する方針と目標の設定、環境管理活動計画の実施促進と評価・検討を行うため、「環境管理委員会」を設置しております。本委員会で審議される案件の中で、経営上のリスクに関わる事項は、全社リスク管理委員会への報告を行うこととし、また、特に重要な事項は、経営会議で適宜報告され、必要に応じて取締役会で付議又は報告されることとしております。
b) 戦略
○地球温暖化対策
近年、地球温暖化の影響が、これまでの想定に比べより深刻であることが報告され、脱炭素社会の早期実現が世界共通の喫緊の課題となっております。当社グループでは、地球温暖化には、異常気象による事業停止、操業度低下、人材消失や、また環境規制強化に伴う対策コスト増大等を発生させる重大なリスクがあると考えており、そのため地球温暖化対策を重要な課題と捉え、2030年度にグローバル連結ベースで温室効果ガス排出量を55%削減(2017年度比)することを目指し、省エネ対策や再生可能エネルギー導入の両面に取り組んでおります。省エネ対策の具体的施策については、「環境意識の啓発」として、環境教育の徹底、各種環境イベントによる意識啓発、「生産系での対策」として、成型機やプレス機のエネルギー効率改善、梱包トレーのリユース、「工場施設での対策」として、用力・空調監視システムにより、部門毎・主要な工程毎に使用電力の見える化を図り、省エネルギー施策の考案、効果確認に役立てております。
○資源の有効活用
最近では、世界的に資源供給のひっ迫が懸念され、循環型社会への転換が求められております。
事業活動により発生する不要物の取組みとして、レスペーパーによる一般廃棄物の削減、プラスチック系・金属系廃棄物の分別徹底によるリサイクル及び有償売却により再資源化を図っております。再資源化率は2021年度の実績で、99.9%となっております。
○生物多様性への取組み
豊かな地球環境を守っていくには生物多様性は重要であり、当社グループでは、社会の一員として自然環境や生物多様性を尊重するとともに、事業活動を行う上で少なからず生物の環境に影響を及ぼしていることを認識するよう努めております。地球温暖化対策、省資源活動、化学物質管理等、日頃の環境管理活動を実践し充実させていくことが生物多様性の取組みにつながると捉えております。
環境経営のシンボルとして、2004年度に森林の再生保全のため、「航空電子グループの森」を開設しました。豊かで持続可能な社会実現のため、私たちは植林や下草刈りなどの活動を通して、グループ社員の森林保全による環境意識啓発の場とすることに加え、温室効果ガス(CO2)の吸収並びに水源の涵養(かんよう)に貢献しております。
・ヒノキと広葉樹によるCO2吸収量:年間5.3t-CO2
・地下水の涵養量推計値:年間5,320㎥
c) 指標及び目標
当社グループは、脱炭素社会の実現に向け取り組んでおり、2017年度の温室効果ガス排出量(Scope1・2)を基準に、2030年に向けた温室効果ガス排出量の削減目標を55%に設定し、推進しております。
| 基準年 | 実績 | 目標 |
2017年度 | 2022年度 | 2030年度 | |
温室効果ガス排出量 (Scope1・2) | 106,789t-CO2 | 68,135t-CO2 | 48,055t-CO2 |
削減量 | ― | △38,654t-CO2 | △58,734t-CO2 |
削減率 | ― | △36% | △55% |
(注) 1.Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
2.各数値は、主に、連結・非連結の生産会社を対象としております。
② 人的資本に関する事項
当社グループの企業理念である『開拓、創造、実践』を具現化し、継続的な企業価値の向上を支える原動力は人材であります。当社グループでは、人的資本の向上を実現する各種施策に取り組んでおります。
a) ガバナンス及びリスク管理
当社グループの将来の発展に向けた事業構造の改革及び事業力の強化のため、グループ全体の人員の適正化、人材力の有効活用など人的資本に関わる課題やリスクを検討し、対応施策を推進するため、1994年に「経営人材活用委員会」を設置しております。本委員会で審議される案件の中で、経営上のリスクに関わる事項は、全社リスク管理委員会への報告を行うこととし、また、特に重要な事項は、経営会議で適宜報告され、必要に応じて取締役会で付議又は報告されることとしております。
b) 戦略
○多様な人材の活躍推進
当社グループでは、年齢、性別、国籍、障がいの有無にとらわれず、多様な人材が活躍できる職場環境の実現に向けた取組みを推進しております。特に女性活躍推進に関しては、
・女性社員の積極的採用
・女性管理職登用に向けた女性選抜研修の実施
・女性社員がリーダーシップを発揮できる環境をつくるためのアイデアを話し合う女性管理職の座談会の実施
等の施策を実施し取組みを強化するとともに、定期採用者に占める女性比率及び女性管理職比率の目標を定めております。
○人材育成方針
グローバル市場における競争力を確保するため、及び経営環境の急速な変化に対応するためには、社員個々人のスキルアップを図ることが重要であります。当社グループでは、階層別研修・職能別研修を体系的に整備するとともに、社員が将来を見据えて自律的にキャリアを形成できるよう、自己啓発を促すプログラムの設定や、計画的な幹部人材の育成を図るための選抜研修も導入しております。また、ものづくりの技能伝承を目的とした教育、資格取得の強化も図っております。
○社内環境整備方針
当社グループでは、社員が安全で働きやすい職場環境を実現するとともに、働きがいを持って活躍できる職場の実現を目指しております。
具体的には、柔軟な働き方を選択でき、ワーク・ライフ・バランスを実現できる在宅勤務制度、フレックスタイム制度の導入や、育児・介護のための短時間勤務、配偶者出産休暇、子供の私傷病や家族の介護の際に取得できる休暇、育児休業・介護休業制度など、育児・介護と仕事の両立を支援する各種制度を整備しております。
c) 指標及び目標
女性の活躍推進のため具体的な指標と目標について、次のとおり設定し、取組みを強化しております。
指 標 | 目 標 | 実 績 |
定期採用者に占める 女性比率 | 2025年度までに 25%以上 | 19.4% (2022年度定期採用者) |
女性管理職比率 | 2030年度までに 6%以上 | 2.7% (2023年3月31日現在) |
(注) 本指標における取組みは、連結グループに属する全ての会社では行われてはいないため、目標及び実績は提出会社の数値を記載しております。
- 検索
- 業種別業績ランキング