ヤマックス 【東証スタンダード:5285】「ガラス・土石製品」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、基幹事業である土木用・建築用セメント製品事業を中心に、収益の確保を最優先とした事業展開を基本方針とし、市況の情勢に呼応する販売体制の確立や業務効率の向上を目指した企業体質改善への取り組みに加え、提案・設計営業の強化や土木用大型コンクリート構造物のプレキャスト化への推進により、販売力の強化とシェアの拡大を図り、市況動向への迅速な対応にも注力することを重点方針としております。
(2)経営戦略等
上記重点方針のもと、社会資本の整備に向けた具体策への情報収集に加え、国土強靭化に向けた防災・減災対策や道路・橋梁等の老朽化対策等に対する各地方自治体の動向に今以上の注視を重ねております。また、自然災害による被災地に対しましては、工事の進捗に合わせ必要とされるコンクリート二次製品の安定的な供給が責務であると受け止め、当社グループの総力を結集させ全力にて取り組むとともに、業務効率の向上を目的とした同業他社とのアライアンスなど、根幹的な収益確保に向けた企業体質の改善にも取り組んでおります。
(3)経営環境
今後の当社グループを取り巻く経営環境につきましては、国土交通省の2024年度当初予算は前年度と同水準にて決定され、建設業の2024年問題に対し有効活用が期待されているプレキャスト工法の推進も活発になると予測されます。また、防衛省の2024年度当初予算は前年度比17.0%増となっており、九州・沖縄方面を始め当社の事業エリアである関東・東北地区でも防衛省関連事業が期待される状況下にあります。そのほか、当社の本店所在地である熊本県内では、半導体関連産業の集積に伴う産業用地の整備や周辺道路の交通渋滞改善に向けた道路整備等の公共事業投資に加え、関連産業の工場建設や住宅供給等の民間設備投資も多く計画されております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
上記の経営環境を踏まえ、当社グループは、建設業界の人手不足や働き方改革に対応できるプレキャスト工法の需要増を見据えて製品供給体制の強化を図るとともに、新設した品質保証室を中心に技術本部や製造部門と連携し、顧客が求める高品質へのニーズにも応えるべく取り組んでまいります。また、雇用・所得環境の改善を目的とした賃金の上昇に加え、物価上昇圧力による原材料並びに資材・経費の価格上昇や高止まりも継続されることが予想され、これらに伴うコストアップへの対処として、利益率の改善や販売価格への転嫁にも取り組んでまいります。
(5)課題に対する具体的な取組状況等
当社グループは当面の課題に対処するため、土木用セメント製品事業におきましては、大型コンクリート構造物のプレキャスト化の普及拡大を推進すべく、継続的かつ意欲的な営業活動に努め、国や各地方自治体の防災・減災、国土強靭化の動きにも適宜対応してまいります。また、自社製造品の売上割合増加による利益率の改善を目指し、営業・工場の連携をより一層深め、製品供給体制の強化を図るとともに、製造の効率化と利益率向上に取り組んでまいります。
建築用セメント製品事業におきましては、建設現場における人手不足の常態化や働き方改革による4週8休等が浸透しつつある中、これらに対応できる建築用コンクリート製品の強みを活かしながら、回復基調にある民間建設投資の動きに臨機応変に対応するとともに、安定的な受注の確保による工場生産量の平準化を徹底し、労務費上昇や資材価格高騰などによるコストアップを吸収すべく原価低減を図ってまいります。
不動産関連事業におきましては、物価高や金利上昇並びに半導体工場周辺における地価高騰など、住宅の購買意欲に懸念材料もみられる中、環境の激しい変化に柔軟に対応するとともに、自社分譲地の開発や販売を促進してまいります。また、主な集客拠点である総合住宅展示場及び複数展開する建売モデルハウスへ効率的に誘導するなどインサイドセールスを強化してまいります。
(6)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な事業拡大による企業価値の向上を経営の目標とするとともに、財務の安全性と株主還元のバランスをとりつつ、十分な財務基盤を確保することを資本政策の基本方針としております。
このような方針のもと、ROE(自己資本利益率)を重要な経営指標として捉え、資本効率を重視した経営により10%以上を目標としております。
- 検索
- 業種別業績ランキング