ライフドリンク カンパニー 【東証プライム:2585】「食品業」 へ投稿
企業概要
文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループに関連する見通し、計画、目標等の将来に関する記述は、当社グループが現在入手している情報に基づき本書提出日時点における予測等を基礎としてなされたものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、企業理念として「おいしさの中心、安心の先頭へ。」を掲げております。“おいしさのスタンダード”と“確かな安全性”を追求し、朝起きてから夜眠るまで、毎日のあらゆるシーンで選んでいただける味と品質を持った商品をお届けし、赤ちゃんからご高齢の方まで、すべての人の“いつも”に寄り添い、日々の生活を支える存在でありたいと考えております。
このような企業理念に基づき、当社の社会的価値を高めるとともに、自社飲料(自社生産の飲料)の成長及び収益性改善、また非連続な成長に向けた取り組みを通じて、企業価値・株主価値の最大化を図ってまいる所存であります。
(2)経営環境
国内飲料市場全体では、少子高齢化や人口減少、原材料費や水道光熱費の高騰などの生産コストの上昇、物流費の高騰などを背景として、厳しい環境が続いております。一方で、当社グループの取扱製品である水飲料、茶系飲料及び炭酸飲料の市場は、ライフスタイルの変化などにより、今後も安定的な拡大が見込まれるとともに、ECなどの販売チャネルの多様化などによる競争環境の変化も見込まれております。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
当社は液種や容量を絞った少品種大量生産、原材料調達から販売までの内製化、及び工場の全国展開により、無駄を徹底的に排除し、「高品質・低価格・安定供給」の飲料の提供を強みとしたドリンク・リーフ事業を展開してまいりました。
今後もドリンク・リーフ事業のうち自社飲料(自社生産の飲料)への様々な取り組みにより、売上高の成長及びそれを上回る利益成長を目指してまいります。
Ⅰ. 自社飲料における「Max生産Max販売」のしんか(進化/深化)
当社グループは、「Max生産Max販売(自社飲料工場における1本当たりコストの極小化を目的としたフル生産化(=Max生産)及びMax生産に対応した販売先の確保(=Max販売)」のしんか(進化/深化)を経営方針として掲げ、既存工場の生産能力増強や御殿場新工場の立ち上げなど様々な取り組みを進めてまいりました。
今後も自社飲料における「Max生産Max販売」の更なるしんか(進化/深化)に向けて、自社飲料工場の設備更新・改良による生産能力増強や改善活動による工場稼働率向上に加えて、新工場建設による生産能力増強やM&Aによる生産能力獲得などに取り組んでまいります。これらの取り組みにより、2026年3月期に77百万ケース※(2024年3月期比120%。生駒名水株式会社は除く)の生産を可能とする生産体制の確立を目指しております。また、生産数量増加に対応した販売先確保のために、小売各社とのパートナーシップの深化及びパートナー業態の拡大を進めてまいります。
※ケース:当社は1本当たりの容量に関わらず、1ケース=12リットルとしています。
Ⅱ.コスト削減及び生産性向上
当社グループは、「Max生産Max販売」の推進により自社飲料における生産量及び販売量が拡大するなかで、製造ラインの省人化投資による生産性向上、ペットボトル軽量化による原材料費削減及び栃木工場内の新倉庫建設といった取り組みを進めてまいりました。
今後も今までの取り組みを継続するとともに、更なるコスト削減及び生産性向上に取り組んでまいります。
Ⅲ.ECなどの新しい販売チャネルの開拓
当社グループは、EC専用の主力商品として強炭酸水「ZAO SODA」、ミネラルウォーター「彩水」及び緑茶「彩茶」を楽天市場、amazon、Yahoo!ショッピング及びQoo10などで販売しております。そのようななかで、「ZAO SODA」が楽天年間ランキング2023の水・ソフトドリンク部門1位を獲得し(同賞の受賞は初受賞から3年連続)、また、当社直営店舗「LIFEDRINKオンラインストア 楽天市場店」が「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2023」水・ソフトドリンクジャンル大賞を受賞するなど、順調にその認知度を高めてまいりました。
今後も、消費者のECシフト(購買場所としてのEC利用割合の増加)といった購買行動の変化に対応して、ニットービバレッジ株式会社の商品のEC各店舗への投入や自社サイトでのサービス拡大など、D2C※モデルへのチャレンジを進めてまいります。
※D2C:「Direct to Consumer」の略。消費者に対して製品を直接販売するビジネスモデルのことを指します。
Ⅳ.質の向上
当社グループは、「Max生産Max販売」の推進により、工場人員数、生産量及び販売量が拡大するなかで、人財の質、製品の品質といった質の向上は、事業の安定的な運営にあたり必要不可欠な継続的課題であると認識しております。人財の質の向上は採用基準の明確化や研修などの育成プログラムの実施を通じて実現し、製品の品質の向上は品質体制の強化、従業員の意識向上、PDCAサイクルの磨き上げを通じて実現してまいります。
Ⅴ.M&Aの活用
当社グループは、2023年1月に多品種生産を強みとするニットービバレッジ株式会社を子会社化するなど事業成長・事業拡大の局面においてM&Aを活用してまいりました。ニットービバレッジ株式会社のPMI(Post Merger Integration)では、当社の少品種生産という特徴に固執せずに、同社の多品種生産という強みを活かしつつ、生産面や販売面等の協業を進めることにより、売上成長と利益成長を実現しています。
今後も、生産能力の獲得に加えて、商流の拡充、物流機能の強化など、目的を明確にした上でM&Aに取り組んでまいります。また、PMIにおいては、買収先の歴史や組織風土に敬意を払いつつ、柔軟な協業を進めることにより、シナジー効果の最大化を目指します。
Ⅵ.サステナビリティへの取り組みについて
当社グループは、サステナビリティ推進が中長期的な企業価値向上に資すると考え、サステナビリティに関するリスクと機会の分析・評価を実施してまいりました。今後も、経営理念に基づき、より長期的な視点から「高品質で安全・安心な飲料・食品を安定的に供給することを通じて、消費者の生活インフラを継続的に支える社会的責任を果たす」ことを基本方針に、サステナビリティ推進と企業価値向上の両立を目指してまいります。
具体的には「人的資本の向上」「水リスクの把握・水資源の有効活用・水質管理の徹底」「容器・包装の環境配慮」「持続可能な物流網の構築」「安定供給体制の構築」といった最重要課題への取り組みを進めてまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、経営方針、経営戦略及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、本業の業績指標を示す営業利益と一過性の償却費負担に過度に左右されることがない業績指標を示すEBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)を用いております。
- 検索
- 業種別業績ランキング