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企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、サステナビリティという観点から、今後も継続的にあるべき体制と管理すべきリスク、戦略の方向性を検討してまいります。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理
① ガバナンス
当社グループは、重要な経営課題について、当社の業績経営会議及びコンプライアンス委員会において検討し、必要に応じて取締役会に報告を行うこととしております。なお、人的資本に関連する取り組みにつきましては、人事本部が管掌しており、具体的な施策やその効果等については適宜取締役会に報告を行っております。当社グループのガバナンスに関する詳細は、「4.コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおりであります。
② リスク管理
当社グループは、経営の健全性を維持しつつ事業を推進し企業価値向上をしていくに当たって、その妨げとなる可能性のある様々なリスクについて適切に管理するため「リスク管理規程」を定めており、全社的な管理体制を整えております。
リスクの特定・測定・評価及びその対処方針の立案と実行は、リスクが発生する業務を所管している部署において行うこととしており、その結果をリスク管理部門である経営管理部へ報告することとしております。また、リスク管理の結果については、リスクが発生する業務を所管している部署で一次的に検証するとともに、経営管理部及び内部監査室がモニタリングを行っております。
人的資本に関連するリスク管理については、上記の方法に則り、人事本部がリスクの特定・測定・評価及びその対処方針の立案と実行、さらにリスク管理の結果の一次的な検証を行い、経営管理部への報告を行っております。
なお、重要なリスクに関しては、業績経営会議及びコンプライアンス委員会において検討し、必要に応じて取締役会に報告を行うこととしております。
当社グループのリスクに関する詳細は、「3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(2) 当社グループの重要なサステナビリティ項目と指標及び目標並びに戦略
① 重要なサステナビリティ項目
当社グループは、「新しい価値の概念を追求し、誠実に世の中に価値を提供する」という企業理念のもと、「スマートな社会の実現」に向け、IT業界のみならず社会全体の改善を目指して事業活動を行い、直接的・間接的に環境・社会課題への解決に貢献することを目指しております。
社会課題の中で当社グループが強く意識し、その解決に貢献できる事項として、日本の生産年齢人口の減少、および日本全体の事業会社の売上高の減少が予想されることがあげられます。そのためDXで日本の事業会社の生産性を向上させていくことが必要不可欠といえますが、それを担うIT人材が日本には圧倒的に不足していると認識しております。
これらの課題解決のため、当社グループではIT人材を増やしていくことが使命であると考え、IT業界の成長を阻害する要因を取り除くことに力を入れております。またこれらの課題は当社グループにおけるサステナビリティに対する重大なリスクであると同時に、その解決は企業成長のチャンスであると捉えております。そのため、当社グループで注力すべき領域の一つとして「人事/採用」を掲げており、人的資本経営を推し進めることがサステナビリティに寄与するものと考えております。
上記の社会課題の解決のために当社グループが担うべきと考える役割は、以下のとおりであります。
当社グループがIT業界における社会課題の解決のために担うべき役割と、その社会課題の解決に向けて現在取り組んでいる戦略の一例、並びにその効果測定のための指標の主な関係を図示すると以下のとおりとなります。
社会課題の解決に向けて担うべき役割 | 戦略の一例 | 指標及び目標 |
●IT業界の構造課題である多重下請け構造を打破する ●DXを担うITエンジニアの人数を大幅増加 ●ITエンジニアの働く環境・やりがいを追求 ●ITエンジニアの待遇(給与)を向上し参画者を増やす
| IT業界に雇用を生み出し、ITエンジニアの採用・育成により、アウトプットを最大化する仕組みづくり 〇新卒・未経験者採用 〇中途採用 | □人口流入数 (採用人数) |
社内エンゲージメントを向上し、長く働き続けられる組織づくり 〇従業員が重視するポイントの把握 〇組織での制度設計・施策 | □社内のエンゲージメント(退職率) | |
多様な経験・スキルを持つ人材が評価され、給与が上がる仕組みづくり 〇ヒトログ・評価制度 | □年間昇給率 | |
市場価値と直結した育成の仕組みづくり 〇教育制度(トップガン) | □トップガン検定合格人数(※1) |
※1 キャリアUP制度「トップガン」とは当社グループ従業員を対象とした社内制度であり、それに含まれる検定を指す。以下同様。
また、これらの社会課題と戦略は、必ずしも1対1の関係にあるものではないと考えております。例えばヒトログ・評価制度や育成の仕組みによって社内のエンゲージメントが高まることで、当社グループからの人口流出を最小化(退職率の低下)でき、その結果ITエンジニアの不足の解決に寄与する効果があると考えております。
② 指標及び目標
当社グループでは、ITエンジニアにとって魅力的な環境の構築を目指しているからこそ多くのITエンジニアが集まり、さらに従業員の離職が少ない環境を作り出せていると考えております。従業員がやりがいを持って働くことができ、人的資本を最大化することが当社グループの人事施策の原点であります。
当社グループで考える人的資本経営とは、ITエンジニアを人的資本と捉え、そのITエンジニアが在籍期間にわたって生み出す利益を最大化するために投資を行う考え方です。
人的資本から生み出される利益を最大化するためには、当社グループへの人口流入を最大化し、同時に当社グループからの人口流出を最小化すること、そして在籍する従業員それぞれの人的資本価値を向上させることが必要であると考えております。そのため、当社グループにおけるサステナビリティ戦略における重要指標は、以下の4つとしております。
(a) 当社グループへの「人口流入数(採用人数)」
(b) 当社グループからの人口流出を示す「社内のエンゲージメント(退職率)」
(c) 在籍する従業員の多様な経験・スキルをフェアに評価した結果としての「年間昇給率」
(d) 在籍する従業員への育成の結果としての「トップガン検定合格者数」
また、これらの指標の2023年度の実績及び今後の目標は以下のとおりであります。
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