BlueMeme 【東証グロース:4069】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理
当社グループは、「新たな価値を創造し、常識を変え、文化を進化させる」を経営理念に掲げ、これまでも偏見や古い固定概念に捉われることなく革新を生み出していく企業風土を醸成して参りました。この理念に基づき、社会の持続可能な発展への貢献と企業価値向上を目指すことを重要課題と位置づけ、サステナビリティをめぐる課題への対応を重視した経営を行ってまいります。
また当社グループは、人事・育成におけるコア・コンピテンシーとして「信頼(嘘をつかない、約束を守る)」「真摯(アドバイスを真剣に聞き、全力で理解し行動する)」「行動(何事にも信じて行動する)」「反省(常に失敗を受け入れる)」「継続(何事もあきらめずに継続することができる)」を掲げています。サステナビリティへの取り組みにおきましても、この行動特性に従い、当社グループの持続的成長と持続可能な社会の実現を目指し、文化を進化させることに努めてまいります。
当社グループにおける、サステナビリティ関連課題に対応するためのガバナンス体制及びリスク管理体制の詳細につきましてサステナビリティ状況「4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概況」をご参照ください。
(2)戦略
当社グループは、事業ミッションとして「次世代型のシステム開発によるビジネス変革で日本企業の国際的競争力を確保する」を掲げており、コア事業としてIT人材の育成に取り組んでおります。情報技術の急速な発展は私たちの生活を大きく変え続けており、スピード重視のIT投資が求められています。一方でこの情報社会を支えるための、IT人材不足が、国内企業のIT戦略における重要な経営課題として認識されております。この課題に対応するため当社グループは、従来の開発手法に依存しない、当社グループ独自の開発方法論に基づいたシステム開発を行う技術者の育成と、将来のビジネスモデル変革のための人材戦略を展開しております。
【IT人材不足を引き起こす要因】
「ITシステムの短命化」
従来と比較してシステムの寿命が短くなり再開発の頻度が高まっている。
「専門性の向上」
IT技術やIT活用が進化し、1つのシステムを開発するために様々な異なる技術の知識が必要になった。
「技術者への要求の変化」
何を作るかを決めるための上流工程の作業の要求が高まっている。
これらの要因によってIT人材の需要に対する供給不足が生じており、その対応策として当社グループでは、「アジャイル手法への転換」、「多能工化の実現」及び「ビジネスアーキテクチャの活用」の3点を考えております。
【IT人材不足解消のための戦略】
「アジャイル手法への転換」
ビジネス環境が激しく変化する現状においてITシステムが短命化する昨今、俊敏な開発が求められており、加えてグローバル化の拡大、従来型の開発に適合しにくいケースの増大によってアジャイル開発の需要は年々増加しています。アジャイル手法は導入するのみでは著しい効果を見込むことが難しく、また小規模開発に効果的である反面、大規模なシステム開発には不向きとされており、ローコードプラットフォーム「OutSystems®」を始めとしたローコード開発ツールや適切な方法論を採用することで、効果的な大規模アジャイルの実現を目指します。
「多能工化の実現」
プロセス、ユーザインターフェース、ロジック、データのシステム開発に必要となる設計情報を技術者が設計することでソフトウェア全体を自動生成することができるOutSystems®や、新規で作成するアプリケーションの設計を行う前に既存データをそのまま移行可能なMarkLogic®などの最新技術・ソフトウェアを用いることで、技術者の多能工化を実現し、システムを構築及び保守するために必要な人材を最小限に抑えることを目指します。
「ビジネスアーキテクチャの活用」
システム開発を行うための要件の定義において、大きく変化しにくいデータ等、システムの構造的な部分に着目して最初にシステムの骨格を明確にする「ビジネスアーキテクチャ」を活用することで、手戻り工数を減らし、技術者の負担の軽減を目指します。
こうした考えに基づき、当社グループではローコード技術、アジャイル手法といった最新技術をいち早く取り入れ、これらを活用してシステム要件定義・設計及び開発を行うことができる新しいタイプのDX人材の育成に積極的に取り組んでまいりました。現在当社グループが推進するDX事業におけるこれらの人材の活躍は、当社グループの持続的成長のコアとなるとともに、そのサービス提供を通じた日本企業の競争力向上にも貢献すると考えております。また、こうした新しいDX人材のすそ野の拡がりを通じ、リモートワーク等多様な働き方が進む日本社会においての新たなキャリア形成にもつながると考えられることから、引き続き人材育成を事業のコアとして掲げ、様々な施策に取り組んでまいります。
① 人材育成の方針
・独自の教育制度の整備
ローコード技術、アジャイル手法といった最新技術を中心とした従業員に対する独自の教育制度(アカデミー制度)を開発し、新卒及び中途入社従業員向けに提供しております。これにより従来3~5年程度必要であった技術者の教育期間を3~6か月に短縮し、非IT人材の半数以上が約1年以内に当社DX事業における「プロフェッショナルサービス」を提供する技術者として活躍することができるよう、取り組んでおります。
・非IT人材の積極的な採用と育成
上記アカデミー制度を生かし、採用市場では不足しているIT経験者でなく、非IT人材を積極的に採用し、育成することによる新たなDX人材の創出と活用に取り組んでおります。
② 環境の整備
・人材多様性の確保
当社グループは、女性1名ならびに外国籍者1名を主要なメンバーとして創業した、多様性あふれる企業カルチャーに根差しております。そうした中、当社グループでは前述の戦略・方針に基づき、非IT人材も含めた積極的な従業員採用・育成に取り組んでおります。この観点において、DX人材を目指す意思を有する多様な人材を、年齢、性別、国籍等を問わずに採用しております。
・就業環境のフレキシビリティの確保
当社グループでは前述の最新技術や教育制度の採用を通じ、これに基づいた「プロフェッショナルサービス」関連業務を中心に、リモートワークが可能な就業環境の構築を実現しております。また、フレックス勤務・時短勤務・育児休業等の諸制度も整備し、その適用・普及も推進しております。
(3)指標及び目標
前述の戦略に基づく人材育成の方針及び環境の整備に照らし推進する当社グループの取り組みに応ずる指標と実績は下表の通りとなります、なお、本報告書提出日現在においては、当該指標についての目標は設定しておりません。
指標 | 実績(当連結会計年度) |
従業員に占める女性の割合 | 33.6% |
管理職(部長職以上)に占める女性労働者の割合 | 41.7% |
従業員に占める外国籍者の割合 | 6.2% |
男性の育児休業取得率 | 50.0% |
プロフェッショナルサービス部門における非IT人材(新卒・中途)の採用割合 | 73.9% |
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