企業兼大株主関電工東証プライム:1942】「建設業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは、既存事業の安全・品質・効率の向上や社会の持続的成長に資することを目的として、「デジタル化・ロボット化に関する技術開発」、「防災・BCPに関する技術開発」及び「脱炭素に関する技術開発」に重点的に取り組んだ。当連結会計年度は、「現場の稼ぐ力を創る技術開発」を念頭におき研究開発活動を行った。特に、デジタル化・ロボット化に関する技術開発として、現場での測定記録を効率的に行うことができる測定記録支援システムや自走式天井配線ロボットの改良、防災・BCPに関する技術開発として、誘導員の安全化対策システム、脱炭素に関する技術開発として、EVバス運行・充電管理システムの開発等を積極的に推進するとともに、産官学及びグループ会社との連携による技術開発の強化に取り組んだ。

 当連結会計年度における研究開発費は、2,355百万円であり、主な研究開発成果は、以下のとおりである。なお、研究開発費をセグメントごとに区分していない。

(設備工事業)

「測定記録支援システム」の改良

 屋内線現場において、点検測定業務を効率化するために開発した測定記録支援システム「BLuE」は、対応する測定器が限られていることが課題であった。そこで、従来対応していた照度計、クランプメーター、コンセントテスタ等の電気設備系測定器に加え、適用する機器を、風速計、温湿度計、圧力計等の空調衛生設備系測定器、ノギス、マイクロメーター、トルクレンチ等の工具・測距系測定器等45機種に拡大した。今後、本システムに対応する測定器機種を更に拡大するとともに、作業効率の向上を図っていく。

「自走式天井配線ロボット」の改良

 当社グループで開発した自走式天井配線ロボット「楽々とおる君NEO」は、360°カメラ搭載による視認性の向上等、現場で使用しやすいように改良を重ねた機器であり、JECA FAIR 2023において日本電設工業協会奨励賞を受賞した。当連結会計年度においては、製造販売に向けメーカーと実施許諾契約を締結し、走破性や視認性を更に向上させた試作品を製作した。今後、検証試験によって本機器の性能を確認するとともに、受注拡大を目指す。

 誘導員の安全対策システムの研究

 道路工事現場において、通行車両と交通誘導員の接触による人身災害が問題となっている。そこで、交通誘導員が安全な位置から誘導警備を行うことができる安全対策システムを研究した。当連結会計年度においては、工事用信号機の改良に取り組み、ドライバーからの視認性を向上させるため、適正な信号機配置及び電光盤や補助板等の追加措置の有効性を検証した。今後、交通量に応じた信号の切り替えができるよう、AIを用いた交通誘導警備システムの実現を目指し、安全性向上を図っていく。

「EVバス運行・充電管理システム」の開発

EVバスは充電に時間がかかることから、その導入にあたり、運行計画に合わせた充電計画の作成が課題となっている。そこで、ネットワークを介して複数の急速充電器を遠隔で制御監視できる「EVバス運行・充電管理システム」を開発した。本システムを利用し適正な充電管理をすることで、ピークシフトによる電気料金の低減が期待できる。また、入出庫管理システムと組み合わせることで、ディーゼルバスも含めた在車状況を把握でき、急遽の車両振替にも対応可能である。今後、脱炭素社会に向けた社会の要請に応えられるよう、本システムを通じてEVバスの普及を促進するとともに、受注拡大を目指す。

(その他の事業)

 当連結会計年度においては、該当事項なし。

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