企業兼大株主関東電化工業東証プライム:4047】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

  • 早わかり
  • 主な指標
  • 決算書
  • 株価
  • 企業概要
  • 企業配信情報
  • ニュース
  • ブログ
  • 大株主
  • 役員
  • EDINET
  • 順位
  • 就職・採用情報

企業概要

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。

(1) サステナビリティ方針

 当社グループは、2022年5月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同を表明し、TCFD提言に即したシナリオ分析とそれを受けた対応策について検討の上、気候変動への取り組みに関して情報開示を進めるとともに、経営の強靭化とサステナブルな国際社会の実現に貢献してまいります。

 当社グループはこれまでも、環境配慮型製品の開発、温室効果ガス排出量削減等により地球環境の保全に努めており、第12次中期経営計画においても独自性・優位性ある製品で世界最先端の技術を支え、サステナブルな社会に貢献する「創造的開発型企業」を目指しております。

(2) ガバナンス

 当社グループは、気候変動への対応を含むサステナビリティを経営方針の中核に掲げており、その推進のため、社長を委員長とするサステナビリティ推進委員会を設置しております。重要なテーマである気候変動問題については、サステナビリティ推進委員会の下に地球環境対策部会を設けており、温室効果ガス排出量削減をはじめとする気候変動への対応に関する内容を扱っております。気候変動に関連する情報はサステナビリティ推進委員会および地球環境対策部会に集約され、課題目標について審議・決定しております。議論された内容は定期的(年2回以上を目途)に取締役会に報告するとともに、取締役会において承認された内容は中期経営計画や年度計画に反映してまいります。また、気候変動への対応に関する計画の進捗状況はサステナビリティ推進委員会にてモニタリング・管理しており、進捗を継続的に監督してまいります。


(3) 戦略

 当社グループでは、サステナビリティ推進委員会および地球環境対策部会が主体となって気候変動によるリスクや機会の特定、事業への影響度の評価を行っております。リスクや機会を評価するにあたっては、国際エネルギー機関(IEA)や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数のシナリオを用いてシナリオ分析を実施しております。今後、分析には以下の2つの将来世界観を想定し、2030年時点の影響を考察してまいります。


<2℃(1.5℃)シナリオ分析>

2℃(1.5℃)シナリオにおける分析では、脱炭素社会への移行のため様々な政策や規制が導入されることが想定されており、当社グループにおいては特に炭素税導入による財務的影響、および温暖化係数の高い製品(高GWP製品)の需要低下による当社製品売り上げの低下がリスクになり得ると捉えております。

 一方で、気候変動に対する意識の高まりから、脱炭素社会実現の一端を担うEV(電気自動車)に不可欠なリチウムイオン電池の市場が拡大することが予想され、それに伴い当社が供給するリチウムイオン電池に必要不可欠な材料の需要も高まり、大きな機会となり得ると捉えております。今後、これらリスク及び機会を定性・定量の両面で評価し、対応策を検討してまいります。

<4℃シナリオ分析>

4℃シナリオにおける分析では、異常気象の頻発化および激甚化が想定されており、当社グループにおいては国内拠点での洪水被害が最も大きなリスクであると捉えております。またそれに伴う拠点の営業停止による損害もリスクとして捉えております。今後、これらリスクを定性・定量の両面で評価し、対応策を検討してまいります。


 また当社における、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下の通りです。

 イ、基本方針

 当社は、人こそが企業価値向上の源泉であると考え、人材の育成と社内環境の整備に取り組んでまいりました。また、2022年度を初年度とする中期経営計画においても、「人材育成充実」を重点戦略の一つに位置づけ、人材育成と社内環境整備に引き続き注力しております。

「採用」「教育」「社内環境整備」についての基本的考え方(取組状況を含む)は以下のとおりです。

 ロ、採用の基本的考え方

 変化の激しい経営環境にあって、今後の企業経営の鍵は多様な人材の確保とその育成・登用にあると当社は考えております。現在、当社は、「女性採用」「外国人・中途採用」「障がい者雇用」などに取り組んでおります。

a. 女性採用

 従来は総合職の採用が男性に偏っていたため、現在の女性管理職の割合は極めて小さくなっておりますが、以下を目標として、積極的に女性総合職採用に取り組んでおります(2018年~2022年の総合職新卒採用に占める女性比率26%)

・2030年までに幹部職における女性比率を2020年度(2%)の2倍にする

・総合職新卒採用における女性比率30%以上を目指す

b. 外国人・中途採用

 外国人については、従来から国籍にとらわれず採用・登用しております。中途採用も継続的に実施しております。(採用者に占める中途採用者実績 2022年/63%)

c. 障がい者雇用

 工場においては、多目的トイレの設置等バリアフリー化を推進しております。

 本社においては、業務サポート室を設置し、障害者が働きやすい環境を整え、雇用促進につなげています。

 なお、障害者雇用率は2.03%(2023年6月1日)です。

 ハ、教育の基本的考え方

 当社が担う社会的使命と業務特性を自覚し、たゆまぬ研鑽を継続する社員を育成することを目的とし、自分のもてる能力を伸ばすことができるよう支援、育成しております。

 なお、社員教育および研修の強化を図るため、それを専管する部署として人材開発室を新設しました(2023年6月)。

a. 階層別社員研修

 ステージ毎に必要な研修を実施しております。

 入社前・入社時研修、入社半年後フォローアップ研修、社員5級昇格時(主任研修)、社員6級昇格時(通信教育・管理者基礎コース)、社員7級昇格時(課題形成実践研修)、幹部職1級昇格時(新任幹部職研修)

b. 専門・選択型研修

 語学研修、日商簿記や甲種危険物取扱者等の資格取得に向けた支援を行っています。

c. その他

 その他、海外・国内留学制度を設けております。また、工場等各事業所においては、安全、環境、品質等についての現場研修を実施しております。

 ニ、社内環境整備についての基本的考え方

 安全で働きがいを実感できる職場環境を築くとともに、人権を尊重し、ハラスメント等のない職場環境の確保に取り組んでいます。各工場で毎月行われている安全衛生委員会を通じ、労働組合の協力のもと、安全で働きやすい職場環境づくりに取り組んでいます。

a. 安全への取り組み

 当社では「安全第一主義」のもと、当社独自の安全行動基準を定め、無事故・無災害を目指し全員参加で安全活動に取り組んでいます。両工場に「危険体感設備」を設置し、危険状態を自ら体験し作業の中に潜む危険源を見抜く力を養います。

b. 健康への取り組み

 当社では社員の心身の健康の確保が重要であると考え、ハラスメントのない職場や職場環境の改善、定期健康診断の実施やストレスチェックにおける受診率の向上およびインフルエンザ予防接種の一部負担等を実施しています。また、定期健康診断の結果、再検査が必要な場合や所見がある場合は、費用の全額を会社負担として、二次検査の受診を推奨しています。

 ホ、その他

a. 定年延長

 当社においては、社員はエイジレスでモチベーション高く働き、会社はそれに対して処遇するという目的で、2022年度より、給与体系を維持しながら65歳定年延長を実施しております。その後においても、その経験等が必要な場合は、70歳まで再雇用する制度も設けております。

b. 給与改定

 当社においては、物価が上昇する中、社員のモチベーションアップのため、2023年度はベースアップ(定昇込5.0%)を実施しております。

(4) リスク管理

 当社グループでは、気候変動への対応にあたっては、サステナビリティ推進委員会および地球環境対策部会において、想定される気候変動リスクを明らかにしたうえで、シナリオ分析等の手法を用いてリスクや機会の評価をしてまいります。また、省エネルギー対策など気候変動対策にも関わってくるリスクやそのほかESG重要課題ついては、必要に応じて他の委員会と連携し、対応してまいります。労働環境やガバナンスについてはコンプライアンス・リスク管理委員会が、品質保証や廃棄物削減、省エネルギー対策についてはRC推進会議がそれぞれ担当しており、継続的に情報を収集し、リスク管理を行っております。審議内容については定期的に取締役会に報告するとともに、討議した対応策を事業活動に反映し、リスク管理を行ってまいります。


(5) 指標と目標

 当社グループの気候変動リスクを管理する指標として、2013年度を基準年とした温室効果ガス排出削減量を採用し、管理しております。但し、その大部分は当社に由来するものとなります。当社における温室効果ガス排出削減への取り組みは以下の通りです。

<従来からの取り組み>

 当社では、2009年より製造プラントから排出される温室効果ガスの除害設備を導入し、非エネルギー由来の温室効果ガス排出削減に取り組み大きな成果を上げ、2022年度には2013年度比で99.3%削減(CO2換算)しました。更に気候変動に対し積極的に取り組むため、エネルギー由来の温室効果ガスについても、排出削減に注力し、2022年度においては生産効率の改善を進めることでエネルギー由来の温室効果ガスの排出量を2013年度比で10.6%削減しました。その結果、温室効果ガス全体で86.0%削減(CO2換算)を達成しています。

<カーボンニュートラルに向けた新たな取り組み>

2022年度より実施している第12次中期経営計画「Dominate 1000」の重点戦略の一つに社会的価値の向上を掲げ、サステナビリティに対する活動推進、エネルギー多消費型製品の縮小と脱炭素への取り組み強化およびリサイクルの推進に取り組んでおります。

 そしてサステナブルな社会づくりに貢献するため、 エネルギー由来の2030年の温室効果ガス排出量(Scope1,2)を2013年基準で30%削減する長期目標を新たに設定し、2050年カーボンニュートラルの実現を目指し温室効果ガス排出量の削減を加速してまいります。


<2030年に向けた取り組み>

「精密化学品の拡大を一層進めることにより成長を加速するとともに、温室効果ガス排出量の削減と脱炭素に向けた技術開発を進め、サステナブルな社会に貢献する創造的開発型企業」というビジョンを掲げ、主な取り組み方針としては下記施策を実施してまいります。

① 精密化学品事業の成長を果たしながら、CO2排出原単位を改善

② 再生可能エネルギーの導入

③ プロダクトミックス(+生産性向上ポートフォリオ改革)

④ 環境配慮型製品の開発推進



 また、当社では、上記「(3) 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次の通りであります。

指標

目標

実績(当連結会計年度)

男性の育児休暇取得

毎年1名以上

5名

女性の育児休暇取得

90%以上

100%

有給休暇取得率

80%以上

78%

PR
検索