紀文食品 【東証プライム:2933】「食品業」 へ投稿
企業概要
当社グループの当連結会計年度における研究開発活動として、当社開発室研究開発部が中心となり差別化された商品を開発するための研究開発に、また供給本部技術部自働化推進センターが中心となり自働化技術導入による新工法などの設備開発に取り組んでおります。
当社グループの研究開発活動は、原材料の研究と製品の機能性向上、生産における効率化向上に関連する新技術・新工法の開発、製品のおいしさ・健康等のお客様への提供価値に関する研究及び新規事業に関する研究が大きなテーマであります。
当社グループ製品の原材料となるスケソウダラ等の漁獲変動に加え、水産資源の世界的な需要増加の影響を受けてすり身価格が予測しづらい変動をするほか、消費者の低価格志向の継続や健康志向の高まりや国内の労働人口の減少など、当社グループを取巻く経営環境は大きく変化しております。
そうした環境下でも安定した事業を継続するために、水産練り製品の持続可能性の向上を企図した原材料の研究及び大豆タンパク加工食品の研究開発、自働化や省人化に向けた技術開発を主とする設備開発を中心に活動を行っております。当連結会計年度における主要な研究開発活動は以下のとおりであります。
(1)原材料及び製品の機能性向上に関する研究
練り製品のおいしさの指標でもある、しなやかな食感を付与するための基礎研究を継続して進め、さまざまな魚種のすり身利用を促進し、品質の向上と安定に繋げてまいりました。
(2)おいしさ・健康等の提供価値の探求
糖質0g麺の食感改良を行い、従来品よりも麺の食感を向上させる技術を開発いたしました。今春発売のリニューアル商品に開発技術が活用されております。
糖質0g麺の健康価値に関する基礎研究を行い、その成果を学術専門誌で論文発表(国際誌1報告)いたしました。また、水産練り製品の健康価値に関する基礎研究にも継続して取り組んでおり、そのうち当社既存商品の健康価値に関する学術論文情報を、当社コーポレートサイト内で紹介いたしました。
(3)事業領域・技術領域を拡大するための技術開発
大豆やおからの利用拡大のための技術開発に取り組んでおります。
(4)工程の省人化・自働化に向けた技術開発
さつま揚の全国トップシェア商品である野菜天ぷら、玉ねぎ天の製造工程において梱包の自働化システム・設備を開発・導入し、省人化と効率化を実現いたしました。またカニカマの検品工程でセンサーカメラを含めた検品自働化システムを導入し、工程の高速化と検品精度向上を実現いたしました。
これらの結果として、当連結会計年度において支出した研究開発費は107百万円となりました。
なお、研究開発は基礎技術の確立を中心とし、また設備開発は製造工程の自働化を主眼とした独自の生産ラインの設計と具体化を中心として、いずれも当社のみで行っております。その成果は当社グループ全体の製造・販売活動に還元しており、各セグメントには配分できないため、セグメント別の記載はしておりません。
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