企業林兼産業東証スタンダード:2286】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

  • 早わかり
  • 主な指標
  • 決算書
  • 株価
  • 企業概要
  • 企業配信情報
  • ニュース
  • ブログ
  • 大株主
  • 役員
  • EDINET
  • 順位
  • 就職・採用情報

企業概要

 当社グループ(当社及び連結子会社)は、日本の食卓を安全で、豊かで、楽しいものにすることを基本方針として、新しい食品素材の開発から製品の開発、環境に配慮した配合飼料の開発等、幅広い研究開発活動を行っております。

 研究開発体制は、当社の食品事業部(機能食品研究室、商品開発課)、および飼料事業部(アクアメディカル・ラボ、研究開発部)の研究開発部門が推進しております。

 当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は295百万円です。

 セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりです。

(1) 食品事業

 食品事業における研究開発の基本方針として、

① 大手食品メーカー等との協働型新規食品の開発

② 受託食肉加工品(OEM)の迅速かつ効率的開発

③ 超高齢社会に対応した健康志向食品及び機能性食品の開発

④ 天然物由来機能性素材(健康食品及び化粧品素材)の研究・開発

 以上4項目を研究開発テーマとし、食品事業部(機能食品研究室、商品開発課)の研究開発部門が研究開発活動を推進しております。

 研究開発テーマの内、特に注力しているのは天然物由来機能性素材の研究・開発であり、当連結会計年度は主に以下機能性素材のエビデンス蓄積と成果発表に取り組みました。

 エラスチンについては、肌や血管、関節への効果に関する研究を大学と共同で実施しており、関節に関する特許を取得いたしました。

 ヒシエキスについては、本素材の有する強力な抗糖化作用による健康への効果に関する研究を継続しており、発毛促進や頻尿対策への効果に関するエビデンスをそれぞれ取得し、学術誌へ投稿しました。

 アスコフィランHSについては、免疫賦活作用による「感染症の予防」「抗腫瘍」に関する研究開発を継続しており、ユーザーによる商品化推進のためのコンセプト提案に努めました。

 これら3素材の研究成果については、学術誌への投稿や学会発表などで公表しており、特許出願も進めております。また、これらの研究については、随時当社ホームページで情報提供しております。

 さらに、大学及び異業種企業との共同研究により、有望な機能性を有する食品及び素材の開発、製品化についても引き続き推進しております。

 なお、当連結会計年度における研究開発費は187百万円です。

(2) 飼料事業

 飼料事業における研究開発は、「食の安全・安心」を基本として、生産物の安全性と環境への配慮を重視した配合飼料の開発に重点をおき、素材から製品まで幅広い分野で行っております。

 養魚用飼料は、「自然に魚に人にやさしい飼料」を研究開発の基本方針として、 

① 環境への負担が少なく生産性向上能力を併せ持つ高性能EP飼料の開発と普及

② 魚が本来有する恒常性維持能力や健康維持能力の向上を目的とした機能性飼料の開発と普及

③ 見た目と味で満足させる高品質養殖魚の生産に寄与する肉質改善飼料開発

④ 供給量や価格が不安定である「魚粉」に依存しない魚粉代替飼料の開発

⑤ 難治性魚病に対応する対策薬の開発及び最適な投与方法の開発

 以上5項目をテーマに掲げて、飼料事業部のアクアメディカル・ラボと営業部研究課が連携して研究開発活動に取り組んでおります。

 当連結会計年度における養魚用飼料の主な活動については、魚病対策に特化した水産獣医師を中心に、対策が困難であった難治性魚病の対策方法の開発と、これまで当社が開発した診療方法を用いて野外診療(ブリ属のベコ病、フグのヤセ病)を重点的に実施しております。

 難治性魚病の対策方法の開発の成果としては、真鯛のエドワジエラ症対策を確立しました。これは、対策が非常に難しいとされている疾病ですが、実際に養殖場で新規薬剤を用いて最適投与方法を検討した結果、大幅な成績改善が認められ現在特許申請中です。この技術は当社独自のものでありますが、今後も野外診療を実施しながらデータを蓄積し、養殖業界へ貢献する予定です。

 その他、水産庁の養殖業成長産業化提案公募型実証事業に、魚病分野で2題採択されました。これまで対策方法がなかった「ブリ属のミコバクテリウム症対策」および、近年発生が認められている「ブリ属の微胞子虫性脳脊髄炎症対策」です。また、SDGsの一環として、同じく水産庁の国産飼料原料転換対策事業の採択により、連結子会社平安海産で発生するブリ加工残渣を利用した「あら粕吸着飼料」の製造を開始しました。

 今後、大学及び大規模養殖場との共同研究により、有望な機能性を有する素材の開発、未利用資源の飼料への利用、SDGsの観点から魚粉等海洋資源に依存しない低魚粉飼料の開発について引き続き推進してまいります。

 畜産用飼料については、養豚用飼料で肉質向上および生産性向上の飼料開発に注力してまいります。

 なお、当連結会計年度における研究開発費は108百万円です。

PR
検索