東テク 【東証プライム:9960】「卸売業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営環境及び経営方針
国内の建設投資は堅調で受注環境は良好であるものの、資源高や人材不足を起因とする供給面での制約は一層強まっており、当社グループを取り巻く経営環境も、当面の間は不透明な状況が続くと見込まれます。
かかる見通しの下、当社グループは、引き続きコア事業である商品販売事業と工事事業に注力することを基本戦略に据えた上で、カーボンニュートラル社会への貢献を通じた既存事業の強化、保守事業の拡大による底堅い収益基盤の構築、加えて東南アジア地域を中心とした海外事業の展開にも積極的に取り組んでまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、収益構造の改革を重点課題と捉え、経営効率及び生産性向上の視点から、売上高・経常利益の絶対額の確保と経常利益率の向上に取り組んでまいります。2026年3月期を最終年度とする中期経営計画において、2026年3月期での売上高1,550億円、経常利益120億円を数値目標としている他、各年度において効率性と財務安定性の両立を目指し、ROE12%以上と自己資本比率50%前後の達成を経営指標の目標としております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、経済性や利便性だけでなく、その先にあるこころの豊かさを求めていくことが私たちの使命であると考え、その存在意義を「東テクグループはこころ豊かな快適環境を創造します。」と定めております。
そして、企業経営にあたっては「価値の高いサービスでお客様の満足度を高める」こと、「地球にやさしい環境づくりで社会に貢献する」こと、「出会いを大切にしこころ豊かな企業体質を実現する」ことをもって、その存在意義を果たしていくものであります。
2030年をターゲットとした長期ビジョンでは「ここちよいを、その先へ。」と掲げ、人に、社会に、地球にここちよい、新しい時代の「ここちよさ」を技術革新や社会構造の変化を捉え追求する、一歩先の未来の快適環境を創造できるグループを目指すこととしました。この達成に向け、2025年度を最終年度とする第一次中期経営計画においては「人にここちよい」をテーマとし、①人財への投資②ESG経営③コア事業の強化④海外事業の拡大、以上4つの戦略骨子を掲げ、社会的価値および経済的価値の創造を戦略的に進めてまいります。
(4) 利益分配に関する基本方針
当社は、業績拡大に向けて企業体質の強化を図ると共に株主の皆様に安定的かつ適切な成果の還元を行うことを経営の重要課題としております。その具体的な指標として連結配当性向40%を目安におき、業績に応じた継続的かつ安定的な配当を実施することとしております。
内部留保金につきましては、厳しい経営環境に対応できる競争力を強化し、収益力の向上と財務体質の充実に有効活用することにより、長期的な健全経営の維持に役立ててまいります。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは規模の拡大と利益の確保を課題として、(1)及び(3)に記載の経営方針、経営戦略を実行していく上で、次の諸施策を推進してまいります。
① 人財への投資
人財は、当社グループによる社会的価値及び経済的価値の創造を支える重要な基盤であり、継続的に強化・投資を行います。当社グループでは、「自ら考え、自発的に行動し、新しい価値を生み出せる人財」を求める人物像と設定し、人財の強化を図っています。教育・研修制度の充実、誰もが意欲をもって働ける環境づくり、エンゲージメントサーベイに基づく改善活動に取り組み、一人ひとりの成長を支援してまいります。
② ESG経営
当社グループは、全てのステークホルダーのために、環境・社会・ガバナンスの各視点で、具体的なアクションプランを推進していきます。カーボンニュートラル社会を見据えたグループ全体のGHG排出量の算定と削減活動、再生冷媒への取組みや省工事の推進等、事業活動を通じた環境課題への貢献を進めるとともに、男性育休取得率や障がい者雇用率等の非財務指標の向上を通じ、働きやすい職場環境の構築に取り組みます。また、より高度なガバナンス体制の構築を目指し、機関設計の見直し、コンプライアンス活動の推進、内部統制の充実・強化を図ってまいります。
③ コア事業の強化
当社グループは、空調機器を中心とした設備機器の販売および計装工事等の電気・管工事の施工から、納入・施工後の保守・リニューアルまで、建物設備のライフサイクルに合わせた商品・サービスを提供しております。今後も大型案件・高収益案件へ注力するとともに、既存顧客の深耕、新規顧客の開拓を進め、売り上げ拡大と利益体質の強化を図ってまいります。また、空調、計装、エネルギー分野に亘る幅広いソリューションをトータルで提供できる当社グループの総合力を活かし、収益力・成長力を高めていきます。
④ 海外事業の拡大
当社グループの持続的な成長のために、人財・体制の強化を進めながら、ソリューション・顧客層・エリアを広げることで、海外事業を拡大していきます。特に、市場が拡大する東南アジア地域において、現地拠点の事業拡大を目指すとともに、積極的にM&Aも活用し、業容の拡大を図ります。日本国内において評価されているトータルソリューション力を海外市場においても提供し、顧客のニーズに応えてまいります。
- 検索
- 業種別業績ランキング