住友精化 【東証プライム:4008】「化学」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、2023年度から2025年度までの中期経営計画において、「事業構造の強靭化」、「研究開発の結実」、「徹底した合理化」、「サステナビリティへの取り組み深化」に取り組むこととしております。
<事業構造の強靭化>
吸水性樹脂事業では、インドなどアジア市場を中心に需要の増加が続くと想定し、さらなる販売増加を実現するため、スミトモ セイカ シンガポール プライベート リミテッドにおいて新しい製造設備の建設に着手いたしました。同時に、製造プロセスの合理化や高付加価値製品の開発と上市を推し進め、収益力を高めてまいります。
機能マテリアル事業では、需要の成長が見込まれるエレクトロニクスガスの生産能力を増強するとともに、医療・生活関連分野においては販売シェアの維持、徹底した合理化、安全安定操業に注力してまいります。
<研究開発の結実>
吸水性樹脂事業では、これまで以上に環境・安全に配慮し、資材・廃棄物削減に資する新製品や化学品管理の動向に対応した新製品を開発いたします。また、消臭など用途に応じて求められる機能を付与することで、製品の高付加価値化に取り組みます。2024年度内に吸水性樹脂のパイロット設備を姫路地区に建設し、工業化研究のさらなる効率化をはかってまいります。
機能マテリアル事業では、次世代半導体材料や新規リチウムイオン電池用電解液添加剤などの開発に取り組んでおります。
これらの新技術、新製品の開発を加速するため、別府地区で新研究棟の建設を進めており、2025年度の竣工を予定しております。
<徹底した合理化>
吸水性樹脂事業では、合理化プロジェクトで計画している原単位の改善や増産によるメリットを確実に発現させるとともに、CO₂原単位削減にも貢献する製造プロセスの改善など、更なる合理化に取り組みます。機能マテリアル事業においても徹底的な合理化を実施いたします。
さらに、全社横断の生産性向上の取り組みとして、基幹業務システムの刷新による業務プロセスの改善、社内のベストプラクティスの他部署への展開、工場や研究所におけるデジタル技術の活用による業務の自動化・高速化などを推進いたします。
<サステナビリティへの取り組み深化>
当社グループは、「衛生・健康・QOL向上へのアクセス」、「エネルギーへのアクセス」、「インフラ改良と技術革新」、「持続可能な消費と生産」、「ジェンダー平等」、「カーボンニュートラル実現」の6項目のマテリアリティを設定しております。各項目の取り組み状況を定量的に把握するためのKPIを定め、その目標達成に向けて具体的な施策を実行してまいります。カーボンニュートラル実現に向けた取り組みとしては、当社グループが排出するGHGの削減や、社会全体のGHG排出削減に貢献する低濃度CO₂分離回収や使用済SAPのリサイクルなどの技術開発を進めてまいります。
本計画では、最終年度である2025年度の業績目標を、売上高1,600億円、営業利益120億円、ROE8.5%としており、その前提条件は、為替レートが135円/米ドル、19.5円/人民元、国産ナフサ70,000円/KLであります。
<2025年度 中期経営計画 業績目標>
| (単位:億円) |
事業部門別 | 2025年度 計画 |
吸水性樹脂 | 1,200 |
機能マテリアル | 400 |
売上高 | 1,600 |
吸水性樹脂 | 75 |
機能マテリアル | 45 |
営業利益 | 120 |
純利益 | 85 |
ROE | 8.5% |
円/人民元 | 19.5 |
円/米ドル | 135.0 |
ナフサ価格(円/KL) | 70,000 |
企業価値の持続的な成長に向けて、本計画期間の研究費は90億円、設備投資は500億円を予定しております。業績目標を達成し、株主の皆様への安定的な利益還元を実施するとともに強固な財務基盤を維持してまいります。
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