一正蒲鉾 【東証スタンダード:2904】「食品業」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え及び取組みは、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)サステナビリティに関する基本方針
当社グループは、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティに関する事項について、中長期的な企業価値向上の観点から、「ESG経営宣言」を次のとおり定め、積極的・能動的な対応を進めています。
<ESG経営宣言>
当社グループは「人生はやまびこである 正しきことは正しく報われる」という創業者野崎正平の信念を受け継ぎ、環境・社会の課題解決に取り組み、「持続可能な社会の実現への貢献と企業価値向上を両立する」ESG経営を推進します。
■人と組織を大切にします
■食の安全・安心と新たな価値をお届けします
■「海の命」「山の命」を守り、自然の「恵み」を大切に活用します
■地球温暖化防止に向けた取組みを進めます
■すべてのステークホルダーの皆さまとの協働を重視した経営を行います
■透明性の高い健全経営を行います
(2)サステナビリティ全般に関する事項
①ガバナンス
当社グループは、代表取締役社長執行役員を委員長とするサステナビリティ委員会において、サステナビリティに関わる基本方針、事業活動やコーポレート業務における戦略・戦術に関し、審議・監督を行うとともに、その内容を定期的に取締役会に報告しています。
また、当社グループは、グループ全体のリスクマネジメントを経営の重要事項として位置づけ、資産の保全、事業継続並びに社会的責任を果たすことを目的に、代表取締役社長執行役員を委員長とするリスク管理委員会を設置し、リスク管理に関わる基本方針、リスク管理業務における方針・運営に関し、審議・監督を行うとともに、その内容を定期的に取締役会に報告しています。
二つの委員会は、当社グループのサステナビリティ戦略の立案・推進を行う両輪として、綿密に連携を図る体制としています。
②リスク管理
当社グループでは、リスク管理委員会において、グループトータルの対象リスクの抽出、現状把握及び対応策(回避、損失防止、損失削減、分離・分散)の検討を行います。リスクの詳細については、「3.事業等のリスク」に記載しています。
サステナビリティに関する事項である食品安全、環境、労働安全衛生及び人的資本等個別テーマについては、それぞれに適合するマネジメントシステム規格等に沿って、重大なリスクを内包する可能性の高い業務を特定し、1年に1回以上の頻度で管理責任者及び事務局が、リスクと機会を洗い出しています。
抽出されたリスクと機会はサステナビリティ委員会事務局に提出され、サステナビリティ委員会が内容を審議・承認しています。
(3)サステナビリティ主要課題に関する戦略、指標及び目標
①環境課題:気候変動への対応
a.取組方針
当社グループは、気候変動を経営の重要課題として捉え、TCFDが2017年に公表し、2021年10月に改訂したTCFD提言への賛同を表明するとともに、 気候変動が社会と企業に与えるリスクと機会を提言に沿った形で評価し、当社グループのレジリエンスの状況を評価します。
b.戦略、指標及び目標
<戦略>
・当社グループの事業に影響を及ぼす気候変動関連リスクと機会の特定に当たり、主要事業である水産練製品・惣菜事業、きのこ事業を対象にシナリオ分析を実施しました。シナリオ分析は、国際機関等が公表するモデルシナリオをもとに、4℃シナリオと2℃シナリオの2つを設定して分析・評価を行っています。
・シナリオ分析結果
1)水産練製品・惣菜事業の重要な原料である海洋資源への影響は大きく、現状の魚種・漁場・漁獲シーズンの変化があることを認識しました。当社グループは、直接漁獲を行うわけではありませんが、原料購入コストへの影響及び魚種の変化への対応が必要になります。
2)当社グループの事業に大きな影響のあるエネルギーへの影響については、政府の脱炭素政策に合わせたCO2排出量削減への対応として、炭素税等カーボンプライシングを前提とした財務影響が生じます。
・リスクと機会
・リスクと機会に対する戦略的対応
1)CO2排出量削減への取組み
サステナビリティ委員会で、2030年CO2排出量削減目標の達成に向けた年度別目標を審議し、グリーン電力の導入、太陽光発電パネルの設置及びカーボンオフセット契約の締結等具体的な施策を推進します。
2)水産資源の減少・枯渇に対する取組み
一般社団法人細胞農業研究機構への参画や他社との共同研究を通じた培養魚肉の開発を推進するとともに、従来の水産練製品にすり身の付加価値を強化した「ネクストシーフード」の開発を推進しています。
<指標及び目標>
・当社グループは、気候変動課題の経営・事業に及ぼす影響の軽減並びに取組みを評価・管理するため、CO2排出量(Scope1+Scope2)を指標とし、2030年度のCO2排出量を50%削減(2013年度比)とする目標を設定しています。
・一方、サプライチェーンとの協働のベースにもなるScope3は排出量の算定を完了し、2022年11月のサステナビリティ委員会での確認を経て、取締役会に報告を行っています。今後、サプライチェーンの皆さまと排出量の算定とその削減について共有と協議を進めていきます。
②社会課題:人的資本への対応
a.取組方針
当社グループは、「人」が最大の経営資本であり、企業成長の源泉は従業員と考えています。企業の持続的な成長のために「人」に積極投資を行うことで、働きやすい・働きがいのある職場環境を整備し、従業員が能力を最大限に発揮することにより、商品・サービスの質を向上させ、企業価値の向上と経営理念の実現を目指します。
b.各種基本方針
(人財育成方針)
当社グループは、従業員一人ひとりが、経営理念に共感したうえで自身の将来の目指すキャリアを描き、自律的に能力や技術を磨いて、キャリアプランが実現できることを通じて、従業員エンゲージメントの向上を図ります。
また、従業員に業務時間内の自己啓発(「IWS」いちまさワークスタイル)を推奨するとともに、当社グループ内の良好なコミュニケーションを確保することにより、従業員協働による成長を促します。
さらに、女性、高齢者、障がい者、中途採用者及び外国人等、多様な人財を採用し、公正・適切な人事評価や公平・平等な教育機会を通じて、性別・年齢・国籍等の如何によらない人財育成やキャリア形成を進めます。
(社内環境整備方針)
当社グループは、多様な人財が、失敗を恐れずに「変化」に挑戦し続けるために、従業員一人ひとりの人格・個性・多様性等を尊重し、すべての従業員が働きがい、幸福感、安心感及び誇りを持って仕事に挑戦し、成長できる組織風土を醸成します。
また、全社的なライフワークバランス施策の推進、職場の安全衛生の確保、健康経営の実現に向けた体制の整備、多様な働き方を可能とする施策の推進等、従業員が能力を最大限発揮できる、働きやすい就労環境・人事制度を整備します。
c.戦略
・引き続き女性の積極的な採用と経験・専門性を持った中途採用等を通じ、多様な人財を確保するとともに、多様な人財が活躍できる施策を展開します。
・ライフワークバランス施策を推進するとともに、職場環境の整備、福利厚生制度の充実を図り、「働きやすい・働きがいのある」会社を実現します。
・「IWS」の定着や自己啓発制度の拡充、研修チャネル・プログラムの充実により、従業員の自発的な成長とキャリアプランの実現を可能とする施策を実施します。
d.指標及び目標
指標 | 2022年6月期 | 2023年6月期 | 目標 |
新卒採用における女性比率 | 56.5% | 54.5% | 50%以上維持 |
採用における中途採用者比率 | 37.0% | 60.7% | 2026年6月期50% |
男女の平均継続勤続年数の差異 | 0.7年 | 0.3年 | 2024年6月期0年 |
休業災害度数率 | 1.85 | 0.65 | 2025年6月期1.30 |
一月当たりの平均残業時間 | 11時間 | 11時間 | 2025年6月期10時間 |
有給休暇取得率 | 90.5% | 90.9% | 90%以上維持 |
人材開発・研修の総費用 | 2,411万円 | 2,850万円 | 2025年6月期2,900万円 |
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