ヤマハ発動機 【東証プライム:7272】「輸送用機器」 へ投稿
企業概要
当社グループは、「感動創造企業」を企業目的とし、世界の人々に新たな感動と豊かな生活を提供することを目指しています。その実現のために、「新しく独創性ある発想・発信」「お客様の悦び・信頼感を得る技術」「洗練された躍動感を表現する魅力あるデザイン」「お客様と生涯にわたり結びつく力」を目指す「ヤマハ発動機らしいモノ創り」に挑戦し続け、人間の論理と感性を織り合わせる技術により、個性的かつ高品質な製品・サービスを提供します。
当社は、こうした「ヤマハ発動機らしさ」が「ヤマハ」ブランドとして様々なステークホルダーの皆様に認識され、生涯にわたって当社の製品・サービスを選んでいただけるよう、努力を続けることが当社の持続的な成長を実現するとともに中長期的な企業価値を高めるものと考えます。
当社は、2030年を見据えた長期ビジョンならびに2022年からの3ヵ年における中期経営計画において、サステナビリティと企業価値向上の両立を実現するための施策の取組みを行っています。コア事業の稼ぐ力を高め、サステナブルな社会に貢献する新規・成長事業への研究開発投資の拡大、多様なエネルギー源に対応したパワートレインの開発を推進し、デジタル技術の活用と共創の加速によりヤマハらしい新価値創造を進めてまいります。
当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は、1,161億円となりました。各セグメントの主要な製品及びサービス、セグメントごとの研究開発費及び研究開発活動の成果は、次のとおりです。
ランドモビリティ | 二輪車、中間部品、海外生産用部品、四輪バギー、レクリエーショナル・オフハイウェイ・ ビークル、スノーモビル、電動アシスト自転車、電動アシスト自転車ドライブユニット(e-Kit)、電動車いす、自動車用エンジン、自動車用コンポーネント |
当連結会計年度の研究開発費:759億円 |
主な成果は以下のとおりです。
(二輪車)
・長距離ツアラーとしての快適性と積載性を向上させ、LMW(リーニング・マルチ・ホイール)ならではの自然な操舵性とリーン特性を両立したハンドリングに加え、LMWカテゴリーのフラッグシップにふさわしい仕上がりを実現している「NIKEN GT」の開発。
・専用ECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)を採用し、エンジン・車体に専用セッティングを施しパフォーマンスを飛躍的に向上させ、「極低速域での粘り」と「中高速域での力強さ」に貢献するクロスカントリー用モデル「YZ450FX」の開発。
・「アジャイルな加速性能」「俊敏なハンドリング」「MTらしさを突き詰めたTorque×Agileを表現したデザイン」という3要素を高次元で調和させ、MTの名にふさわしい性能とスタイルを実現した「MT-125 ABS」の開発。
・XSRシリーズのアイデンティティである「不変性を感じるスタイル」と「最新コンポーネント」の融合による「Neo Retro」(注1)を継承し、バイクライフを始めやすいモデルとして具現化した新製品「XSR125 ABS」の開発。
(電動アシスト自転車)
・週末の街乗りから通勤などで利用する方をターゲットとして、シンプルで上質なデザインに仕上げ、内装3段変速など日常生活での数キロ圏内の移動に適した新型電動アシスト自転車「PAS CRAIG(パス クレイグ)」の開発。
・コンパクトに使いやすく進化した新型大容量バッテリーと充電器の開発。バッテリーは従来モデルに比べて、0.4Ahの容量アップを行い、重さは450g軽く、サイズは約20%小型化した。充電器は従来モデルに比べ、サイズが約40%小型化されたことで、収納しやすくなった。
注1:「Neo Retro」とは、オーセンティックでレトロな外観や、その背景の物語性をもちながらも、最新技術に裏
付けられたエキサイティングな走りを提供するカテゴリー。
マリン | 船外機、ウォータービークル、ボート、プール、漁船・和船 |
当連結会計年度の研究開発費:244億円 |
主な成果は以下のとおりです。
(船外機)
・電動モーターを動力とする推進器ユニットと、動作を制御するリモートコントロールボックス、直感的な操作を可能とするジョイスティックなどで構成された、次世代操船システム「HARMO(ハルモ)」の実証運航を徳島市が運航する「ひょうたん島クルーズ」を含め、日本国内の複数の場所にて実施。
・マリン商材のカーボンニュートラル達成に向け、新エネルギー技術へマルチパスで開発を推進し、米国・フロリダ州にて開催される世界最大級のボートショーである「Miami International Boat Show2024」に水素エンジン船外機の開発試作機を出展。
(ウォータービークル)
・従来モデルに採用されていた独自のパドルコントロールシステム「DRiVE(ドライブ)」を、真横方向への移動やその場旋回を可能にした新開発の「DRiVE X(ドライブ エックス)」に進化し、低速走行や離着岸時の操縦性を飛躍的に高めたスポーツボートのニューモデル「275SDX」の開発。
・日本製紙株式会社との協業により開発した、植物由来のCNF(セルロースナノファイバー)強化樹脂部品を輸送機器部品としては世界で初めて量産化し、水上オートバイ「ウェーブランナー」及びウォータージェット推進機を搭載する「スポーツボート」のモデルへ採用。
ロボティクス | サーフェスマウンター、半導体製造装置、産業用ロボット、産業用無人ヘリコプター |
当連結会計年度の研究開発費:110億円 |
主な成果は以下のとおりです。
(サーフェスマウンター)
・高速・高精度で汎用性に優れた主力万能型マウンター「YRM20」の基本性能をベースとして、新開発の高剛性デュアルレーンコンベアを採用し、搬送ロスなどのさらなる削減により、実生産性/面積生産性の向上を実現した超高効率デュアルレーンモジュラー「YRM20DL」の開発。
・高速・高精度なハンダ印刷と、段取り替えの全自動化を実現し、さらにデュアルレーン生産にも対応したクリームハンダ印刷機(注2)の新製品「YRP10」の開発。
(産業用ロボット)
・高い動作性能とコストパフォーマンスを両立させ、市場需要の高いクリーン度ISO Class4(ISO14644-1)(注3)を満たす、クリーンルーム内での自動化作業に最適な新たなクリーンスカラロボット「YK-XECシリーズ」の開発。
注2:微細なハンダ粒子と粘性流体フラックス&バインダを練ったクリーム状のハンダ製品をスキージ(ヘラのよ
うな道具)でプリント基板の上に塗布する装置。リフロー硬化炉で加熱することでハンダが溶けて表面実装
方式の電子部品をプリント基板に接合する。
注3:ISO規格では、1m³あたりに含まれる粒径0.1μm以上の粒子の数でクラス分けしており、ISO Class4の場合、
測定粒径0.1μmで上限濃度10,000個/m³。
その他 | ゴルフカー、発電機、汎用エンジン、除雪機 |
当連結会計年度の研究開発費:49億円 |
主な成果は以下のとおりです。
(ゴルフカー)
・公道用電動カートを使った移動が、「健康促進に寄与」する検証を目的とした千葉大学予防医学センターとの共同研究において、2023年7月、公道電動カート導入5カ月後の健康増進効果を確認。引き続き、2023年度内に導入1年後の効果を検証予定。
・レベル4(注4)の自動運転装置を使用する自動運転車両の道路交通法に基づく特定自動運行を、国内で初めて認可の取得。
注4:レベル4の自動運転は特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全て
を代替する状態。
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