企業マクセル東証プライム:6810】「電気機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループでは、当社及び当社の関係会社の研究開発部門や事業本部などが連携して研究開発活動を行っております。また、当社グループ外の企業との共同開発や産官学連携の活用により、一層の技術革新を推進しております。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は5,480百万円であり、セグメント別の研究開発活動及び研究開発費は次のとおりであります。

(エネルギー)

 当社の研究開発部門や事業本部などが連携し、リチウム一次電池やボタン電池などの一次電池、リチウムイオン電池や全固体電池などの二次電池及び電池応用製品の研究開発を推進しております。当連結会計年度においても、全固体電池の研究開発を中心に行いました。硫化物系固体電解質を用いたセラミックパッケージ型全固体電池の開発を進め、リフロー基板実装が可能な高気密性、高耐熱性、105℃環境で10年の寿命(※)の技術を確立しました。2023年4月に量産設備を稼動し、2023年6月より産業機器メーカーを中心に多数の顧客へ量産サンプルを出荷しています。同電池は㈱ニコンのアブソリュートエンコーダに採用決定したほか、同電池とソーラー発電素子を組み合わせたハーベスティング・モジュールについてもローム㈱と共同で開発しました。並行して大型化の開発も進め、200mAhの円筒形全固体電池を開発しました。革新型蓄電池の開発においては、LIBTEC(技術研究組合リチウムイオン電池材料評価研究センター)で実施開始された第3期NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)委託事業(SOLiD-Next)に参画することで、新たな電池技術の確立を進めています。LIBTECへは研究員5名が出向し次世代全固体電池の電極開発などに従事しています。当セグメントに係る研究開発費は1,478百万円であります。

※当社及び外部機関の試験による推計

(機能性部材料)

 当社及びマクセルクレハ㈱、宇部マクセル京都㈱の研究開発部門や事業本部などが連携し、粘着テープ、機能性材料、塗布型セパレーター、工業用ゴム製品などの研究開発を推進しております。当連結会計年度においても、自動運転車両や次世代通信をターゲットにした支援技術やデバイスの開発を推進しました。発泡技術を応用した薄肉・軽量・高剛性・良外観の部分リブ発泡成形技術を開発しました。車載、IoT家電など多くの分野での活用が期待されます。今後、シナジー連携や協業により発泡部品及びその関連事業の創出を早期に実現します。また、アナログコア技術をベースに、5G通信やADASセンシングをターゲットにした電磁波対策部材の開発を継続し、Beyond 5Gを狙ったテラヘルツ波対応の技術開発を研究機関と連携して推進しました。さらに、海外の建築・建材市場向けの住宅用気密部材や3次元実装に対応した半導体製造工程用のダイシングテープやバックグラインドテープの開発にも取り組んでいます。当セグメントに係る研究開発費は1,379百万円であります。

(光学・システム)

当社及びマクセルフロンティア㈱の研究開発部門や事業本部などが連携し、光学部品、電鋳・精密部品、半導体関連組込みシステム、金型・合成樹脂成形品、RFIDシステム、ICカード、プロジェクター、映像機器などの研究開発を推進しております。当連結会計年度においても、当社グループが保有する映像光学技術による新事業創出に向け、光と映像技術で新しい価値を生む製品開発を行い、社会の安心安全に貢献することをめざした製品開発を推進しました。当社グループ独自のLLIS(Laser Like Image Source)技術及び、高次自由曲面光学技術による高輝度・高コントラスト・低消費電力を実現する製品開発に注力しており、車載分野では、車の安全運転に大きく貢献するディスプレイとして量産中のARヘッドアップディスプレイに加え、小型かつ高精細のBM-Display (Bright Mirror Display)の開発を行っています。また、世の中の非接触ニーズと新たな映像表示の形を提供する空間浮遊映像装置であるAFID(Advanced Floating Image Display)は、パートナー企業との共創を進めています。映像技術分野としては、高演色・高速画像処理技術により見えにくい映像を見やすくすることで、さまざまな安心を提供することに取り組んでいます。当セグメントに係る研究開発費は2,419百万円であります。

(ライフソリューション)

当社及びマクセルイズミ㈱の研究開発部門や事業本部などが連携し、安心、快適、スマートな空間づくりを通じて人々の心を豊かにすることをめざして、健康・理美容機器、小型電気機器、音響製品、光ディスク、充電機器、アクセサリー、乾電池、電設工具などの研究開発・商品開発を推進しております。当連結会計年度においても、ユニークな製品開発を通してお客様にさまざまな価値や感動を提供すべく、各種新製品の開発を進めました。シェーバーについては、サステナブル社会への対応を意識して、切れ味5年保証(※)の長寿命刃を開発し、シェービングAI技術やピタヘッド等の追加機能も加えた新製品を市場に投入しました。また、健康関連機器や理美容機器については、医療機器認証を活用し、グローバル展開も視野に入れながらBtoB顧客の要望に応える製品の開発を継続しています。電設工具においては、電力会社からの委託研究により、安全性を進化させたケーブルカッターの開発を進めるとともに、内線工具、配電工具、異業種工具の各市場向けにユーザーの利便性、機能性に配慮した製品を投入しました。当セグメントに係る研究開発費は204百万円であります。

※当社規定の耐久試験を実施し確認

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