ホクト 【東証プライム:1379】「水産・農林業」 へ投稿
企業概要
(1)サステナビリティ全般に関する取組
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①ガバナンス
ホクトグループは、私たちの目指す「未来を笑顔に」を実現するためには、SDGsが掲げる持続可能な開発目標の達成が不可欠と捉え、中期経営計画の活動を通し、当社グループの総力を持って取り組んでおります。その活動の中核に「リスク管理委員会」を据え、取締役会と連携しながら、ガバナンス体制の構築を進めております。このリスク管理委員会の委員長は代表取締役社長が務めております。
<取締役会による管理体制と経営者の役割>
リスク管理委員会はサステナビリティ確立に向けた課題を議論したうえ、定期的に(年に1回以上)取締役会にその活動を報告することで、取締役会の監督が適切に図られる体制としております。また、気候関連問題に対する最高責任者である代表取締役社長は、リスク管理委員会の活動報告を取締役会に報告し、気候変動に係る課題の達成状況の管理を統括しております。
②戦略
当社は2021年11月に「SDGsへの取り組みについて」を発表しております。その中のマテリアリティ(重要課題)の1つとして、気候変動・環境汚染防止への取組「環境にやさしい“ホクトの仕事”の確立を目指して」を掲げております。その重点活動である「CO2排出量及びプラスチック使用量の削減」と「循環型社会の実現」を2本の柱としてサステナビリティの重要性を認識し、当社グループで取り組んでおります。「SDGsへの取り組みについて」は、各事業部門から選抜した部長クラスをメンバーとするプロジェクトチームで検討し、リスク管理委員会、取締役会への報告、承認を経て策定いたしました。
③リスク管理
当社では、当社製品の特性及び収益構造の観点から、気候変動、気候要因の問題は予てから経営課題として重要視しております。国内で販売されている野菜の多くは露地栽培されており、その作柄は天候に影響を受け、きのこ価格は少なからずその野菜相場の影響を受ける状況にあるため、気候の変動が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、最需要期である秋から冬にかけて、暖冬等の気候要因によりきのこの需要が伸び悩んだ場合も当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。こうした当社グループの経営成績に影響を与える諸要因を総合的に検討・分析し、リスクを低減する仕組みの構築に努めております。その一環として、「SDGsへの取り組みについて」の重点活動のひとつである「CO2排出量及びプラスチック使用量の削減」についてのモニタリングを通してリスクを管理しております。
④指標と目標
当社「SDGsへの取り組みについて」における重要課題のひとつである気候関連リスク・機会を管理するための指標として、温室効果ガスの排出量のモニタリングをしております。今後、中長期的な温室効果ガス排出量削減目標を設定し、目標達成に向けて取り組んでまいります。
(参考)生産量1t当たりの温室効果ガス算定排出量の推移(資源エネルギー庁提出 省エネ法定期報告書より)
| 第55期 2018年3月期 | 第56期 2019年3月期 | 第57期 2020年3月期 | 第58期 2021年3月期 | 第59期 2022年3月期 |
調整後温室効果ガス算定排出量(t-CO2) | 174,197 | 177,664 | 163,702 | 155,736 | 156,458 |
生産量(t) | 74,363 | 74,449 | 75,383 | 77,616 | 79,895 |
生産量1t当たりの調整後温室効果ガス算定排出量(t-CO2/t) | 2.343 | 2.386 | 2.172 | 2.006 | 1.958 |
(2)人的資本に関する取組
当社グループでは、中長期的な企業価値向上を目指し、「人」に対する投資を積極的に行い、その資本的価値を最大限に引き出してまいります。また、SDGsへの取り組みなどを通じ社員の幸せに繋がる職場の実現に向け、安全かつ潤いのある職場環境づくりを通し、働き甲斐のある会社の実現を目指します。そのような方針の中で、人的資本への取組における主要な課題を「子育て両立支援」「女性活躍推進」「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)推進」とし、それぞれの課題において、次のとおり戦略および指標・目標を定めております。
①子育て両立支援
戦略 | 人材の育成に 関する方針 | ホクトグループ従業員全員が、子育て支援の必要性を強く意識し、男女問わず、積極的に育児等に参加する必要性を認識している状態を目指します |
社内環境整備に 関する方針 | 子育ての関連での休暇を組織として受容し、前向きにとらえている状態を目指します。また、組織のマンパワー不足を早急に対処でき、離脱しても安心できる環境づくりに努めます | |
指標・目標 | ≪数値指標及び目標≫ ・従業員の育休取得率100パーセント以上を維持する (実績(当事業年度):男性100%・女性114%) ・男性従業員の平均育休取得日数を14日以上とする (実績(当事業年度):9日) ≪行動目標≫ ・育児休暇に関する研修を実施し、研修の効果測定 ・育休取得者に向けたアンケートの実施・満足度の測定 |
②女性活躍推進
戦略 | 人材の育成に 関する方針 | 女性が活躍するにあたっての障害となる、不可視概念(アンコンシャスバイアス)などが認識できている状態を目指し、さらに、社員(特に幹部以上)がその概念等を払拭する必要性があると捉えている状態を目指します。また、女性従業員が、組織貢献と自身のキャリアの両立に対して、適度な自信を持っている状態を目指します |
社内環境整備に 関する方針 | 女性のキャリア形成に向け、性差による障害がない環境づくりに努め、さらに女性ならではの取組を試行できる環境づくりに努めます | |
指標・目標 | ≪数値指標及び目標≫ ・女性管理職数を1人以上する (実績(当事業年度):0人) ・女性係長職数を3人以上または、女性主任職を20人以上とする (実績(当事業年度):係長職0人、主任職11人) ・一般社員の男女の賃金の差異を83%とする (実績(当事業年度):81.6%) ≪行動目標≫ ・女性活躍における管理職向け研修の実施、効果測定 ・女性向けキャリア研修の継続と受講者拡大施策の実施 ・女性のキャリアアップ率(キャリアアップを希望する女性社員の比率)の測定 |
③ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)推進
戦略 | 人材の育成に 関する方針 | 多種多様な働き方の選択肢が多くあり、納得感をもって選択できる状態とし、それぞれのキャリアアイデンティティが明確にできる状態を目指します。また、自身のキャリアは自身で拓いていくマインドが醸成され、相互に認め合っている状態を目指します |
社内環境整備に 関する方針 | 働き方の多様性に関して、先進的な取組を実践し、さまざまな考えの広がりを感じられる環境づくりに努めます。また、自身のライフプランを会社組織としても受容し、理解されているという安心感を持っている環境づくりに努めます | |
指標・目標 | ≪数値指標及び目標≫ ・社員満足度調査における総合満足度を3.50以上とする (実績(当事業年度):3.41) ・有給休暇取得率・日数を、80.0%・15日以上とする (実績(当事業年度):77.8%・14.39日) ≪行動目標≫ ・社員満足度調査/コンディションチェック/ワークライフバランス指標/組織マネジメント指標の定期測定実施 ・年齢比率/男女比率/有休取得率のモニタリング ・1on1ミーティングの導入、管理者向け研修の実施 |
なお、当社グループでは、上記に記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係る指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組が行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難なものを含みます。このため、上記の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。
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