ファーマフーズ 【東証プライム:2929】「食品業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、人々の持続可能な健康的で幸せな社会の実現を目指し、以下のMVVを定めております。
Mission:医食の研究で貢献
Vision :ヘルスケアのリーディングカンパニー
Values :誠実、挑戦意欲
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2021年7月に策定した中期経営計画においては、「新価値(新製品・新市場・新組織)創造」を中核テーマとしております。
「新製品」創造では、「ファーマギャバ」や「ニューモ育毛剤」などに続くヒット製品の創出に向け新規素材の開発や既存素材による新用途・効果の開発、次世代抗体開発などの研究開発に注力しております。特に次世代抗体開発に関しては、中核技術である「ALAgene technology(アラジンテクノロジー)」の改良に加え、外部の機関や他企業、大学とのアライアンスを積極的に行っていくことで、医薬品の発展にこれまで以上に貢献してまいります。
「新市場」創造では、ブランド強化や海外市場開拓、未利用資源のアップサイクル市場の創造などに注力いたします。国内大手のコンビニエンスストア、ドラッグストア及び総合スーパーなどの新たなチャネルにおいて、自社ブランド製品の販売拡大を目指し、マーケティングの強化を図っております。また、当社グループは、これまでに「究極の持続型環境資源」として、卵殻・卵殻膜や青バナナ、ワイン澱、ゴマなど未利用の資源に由来する素材を開発してまいりました。新たな取組みとして、繊維、農業及び電子材料など幅広い産業利用に適した特性を持つ「卵殻膜素材」の開発及び量産化のための投資を行ってまいります。
「新組織」創造では、創造的な事業活動は「人が支えている」との考えのもと、安心して働き、成長するための諸制度・プログラムを整備してまいります。そして人事プロジェクトチーム結成やM&A・アライアンスの積極活用などにより、年齢、性別、国籍等にとらわれずに人材が活躍できるグローバルな組織体制を築き上げております。
これらの取組みを実践するため、今後5年間で300億円規模の挑戦的な投資を開始いたします。投資の原資は、BtoB事業及びBtoC事業で得られる営業キャッシュ・フロー、事業リスクに応じた有利子負債並びに保有資産を活用した手元流動性により確保いたいます。
これらのキャッシュを原資に、総額50億円超の「卵殻膜バイオものづくりプロジェクト」、約120億円の「医薬品新工場建設」、米国での「FDA GRAS」認証に向けたGABAの開発などの成長投資に加え、非連続的な成長を狙ったM&Aに約100億円を投じてまいります。
さらに、各事業を担う人材がそのポテンシャルを最大限に発揮する人的資本投資を行うことで、成長投資の成果を最大化し、将来の営業キャッシュ・フローのさらなる増加を図ります。
これらの成果により、株主還元の拡大を実行いたします。
中長期的な企業価値向上に向けた投資の基本方針
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、継続的な事業の拡大を通じて企業価値の向上を目指しております。目標とする経営指標としては、事業の規模、成長性及び企業の収益力を表す各項目を重視しております。特に事業規模の拡大、成長性を重視する指標として売上高成長率20%、収益性を重視する指標として営業利益率10%を目標としております。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
わが国は、健康寿命が世界一の長寿社会を迎えようとしております。このような中、当社グループは、「医食の研究で貢献」というミッションを掲げ、人々の持続可能な健康的で幸せな社会の実現を目指しております。
市場環境及び事業環境の現状において、当社グループとして認識している対処すべき課題については、以下のように考えております。
(BtoB事業)
① 機能性素材の研究開発及び技術開発
「ファーマギャバ」の米国「FDA GRAS」認証に向けた開発を着実に行ってまいります。また、「ファーマギャバ」と同様に、身近な資源から新たな機能性素材を開発するとともに、お客様が毎日の食事に取り入れられる技術開発にも挑戦してまいります。
② 自社ブランド最終製品の開発及び販売
ドラッグストア、コンビニエンスストア及び海外市場などの新たな販路を確立し、自社ブランド製品の販売拡大行ってまいります。
③ 営業人材の育成及び即戦力人材の獲得
販売体制構築のため、海外市場に対応する人材の増強を図り、主力の北米・中国に加え、今後市場拡大が見込まれる東南アジア地域での展開に注力してまいります。
(BtoC事業)
① 顧客ニーズに応える新製品開発
当社の研究成果をエビデンスとする機能性表示食品、化粧品及び医薬品等の独自の高価値製品を拡充し、お客様のニーズに対応してまいります。
② 顧客満足度の向上
お客様に信頼され続ける製品となるため、他にはない研究開発力及び機能性の訴求を行い、魅力的な広告クリエイティブの開発に取り組んでまいります。また、お客様との継続的な関係構築を目指し、コールセンターの応対品質をさらに高めてまいります。
③ システムによる効率化及びセキュリティの強化
コールセンター、ECサイト、受注管理及び広告管理システムの効率化を実現し、お客様のニーズに迅速に応える体制を構築してまいります。また、お客様が安心して利用できるように、システムの安全性や信頼性を継続的に強化してまいります。
(バイオメディカル事業)
① 創薬パイプラインの拡充
創薬パイプラインの拡充による事業基盤の拡大を図り、製薬会社へライセンスアウトすることにより、将来の成長を目指してまいります。
② 企業及び公的研究機関との連携強化
創薬分野において、自社開発を進めつつ、外部の企業及び公的研究機関と共同で創薬開発を行うことで、創薬シーズの探索及び開発のスピードを加速させてまいります。
③ 次世代抗体の創出
「ALAgene technology(アラジンテクノロジー)」を改良し、AI・バイオインフォマティクスを活用しながら、あらゆる疾患を標的とした次世代抗体の創出を目指します。
(全社的事項)
① 成長を支える財務基盤の構築及び収益力の向上
中長期的な成長を目指した投資の原資として、財務状況に応じた資金調達を柔軟に行ってまいります。投資に際しては、将来の成長性及びキャッシュ・フローを重視し、収益力向上のための適切な判断を行ってまいります。
② 成長を支える人事制度及び新組織体制の構築
年齢、性別、国籍等にとらわれることなく、意欲、実力を重視した採用、評価及び育成を行う人事制度の構築を行ってまいります。さらにM&A等による当社グループの拡大を支えるための、強固な組織体制の構築を目指します。
③ M&A及びアライアンスによる成長
機能性表示食品、化粧品及び医薬品等の既存事業の成長並びにアグリ、化成品等の新規事業を加速させるため、M&A及びアライアンスを積極的に活用し、さらなる企業価値の拡大を目指してまいります。
④ SDGsへの取り組み
当社の研究・商品開発力及び販売力を活かし、卵殻膜等の未利用資源のアップサイクルを、社会実装まで見据え取り組んでまいります。
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