ビーアールホールディングス 【東証プライム:1726】「建設業」 へ投稿
企業概要
当社グループは、「世代を超えて、語り継がれてゆくものを」「人々が行き交い、人々に愛されるものづくり」をCSRコンセプトとして、人々が世代間の垣根を越えて、安心して暮らせる社会インフラを提供してまいりました。
社会インフラである橋・道路の建設、補修を事業の中心とする当社グループにとって、持続可能な社会の実現は、事業の中心的課題として、事業活動の継続、拡大に必要不可欠であり、積極的なサステナビリティ活動の推進及びその情報開示を進めてまいります。
当社グループにおけるサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社代表取締役を委員長とするサステナビリティ推進委員会を設置し、気候変動リスクを含む、全てのサステナビリティ経営の基本方針および推進活動の基本計画の決定、取り組み課題の検討および課題について審議しております。サステナビリティ委員会にて審議された事項は、取締役会での審議を経て、決議されます。
なお、専任組織であるサステナビリティ推進室、主要子会社にワーキンググループを設置し、横断的にサステナビリティへの取り組みを計画、推進、改善ができる体制を整備しております。
(2)戦略
気候変動リスク、人材育成及び社内環境整備に関する戦略は以下のとおりであります。
①気候変動リスク
当社グループの主な事業である、土木建設、補修、コンクリート製品製造に対し、気候変動によるリスクと機会を特定しました。気候変動によるリスクと機会の選定にあたり、「2℃シナリオ」、「4℃シナリオ」の二つのシナリオに基づき分析を行い、気候変動に係るリスクと機会を以下の通りに識別しました。
リスク・機会一覧
分類 | リスク・機会 | 事業及び財務への影響 | ||
移行リスク・機会 | 炭素価格の導入、CO2排出量制限による建設コストの増加 | リスク | 購入資材のCO2排出および施工時のCO2排出への炭素税の適用による建設費用の増加及び排出量目標達成のための排出権購入や証書の購入コスト増加 | 中 |
政府による炭素排出目標達成のための投資抑制 | リスク | 炭素排出目標達成を目的とした公共事業の発注量の減少 | 小 | |
低炭素製品需要の増加 | 機会 | CO2排出量を削減した低炭素製品への需要の増加 | 中 | |
低炭素技術の開発 | 機会 | 環境保全対策に関連する技術提案の強化による受注機会の増加 | 中 | |
クリーンエネルギーへの転換 | リスク | クリーンエネルギーへの活用によるエネルギー関連コストの増加 | 小 | |
機会 | エネルギー関連施設の改革による工事需要の増加 | 中 | ||
物理リスク・機会 | 気温上昇による労働環境への影響 | リスク | ヒートストレスによる健康被害や労働可能な時間帯の減少による生産力低下 | 大 |
機会 | プレキャスト製品を活用した省力化施工技術の需要増加 | 中 | ||
自然災害の激甚化 | リスク | 防災・減災への自社設備への投資の増加 | 大 | |
機会 | 防災・減災を目的とした設備投資、補修需要の増加 | 大 |
②人材育成及び社内環境整備
当社グループの主要連結子会社である極東興和㈱及び東日本コンクリート㈱においては、次世代育成支援対策推進法および女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づき、「一般事業主行動計画(次世代法・女性活躍推進法一体型)」を策定しております。男性の積極的な育児参加並びに職場全体の育児への理解を深めることや、仕事と育児の両立支援強化等、中長期の視点で就労環境の更なる改善に注力して参ります。
なお、上記以外の連結子会社及び当社においては、関連する指標の管理及び具体的な取組みついての計画は作成していないため連結ベースの戦略は記載しておりません。
a.極東興和㈱における対策
(a)次世代育成支援対策
(男性労働者の育児休業取得率の向上)
2023年7月~ 社内イントラにて育児休業周知
2023年10月~ 管理職研修における制度利用促進の周知徹底
<随時> 対象従業員への個別制度案内
(年次有給休暇の取得日数の増加)
毎年2回 取得状況の確認
状況に応じた従業員への取得日数確保要請
<随時> 社内イントラにて有給休暇取得奨励の案内を掲載
(b)女性活躍推進対策
(女性技術者の採用比率の向上)
2023年7月~ 教育機関等との連携強化
リクルートサイトの刷新・SNSの活用
(フレックスタイム制度の整備)
2023年7月~ 導入準備・一部試行
2023年度内 全社試行
2024年4月 制度導入
(C)人材育成対策
(社内アカデミー制度の確立)
人材育成プログラムの一環として、従業員の業務遂行能力や生産性等のレベルアップを目指し、社内アカデミー制度を確立します。
2023年7月 社内教育コンテンツの本格運用開始
b.東日本コンクリート㈱における対策
(年次有給休暇の取得促進)
2023年5月~ 2022年度の取得状況を把握
2023年10月~ 上半期取得状況のとりまとめ、下半期へ向けて取得促進取組
2023年12月~ 対象社員への取得日数確保要請
2024年3月~ 2023年度の取得状況を把握し、次年度への課題整理
(3)リスク管理
気候変動リスクに関する管理は以下のとおりであります。
①気候変動リスクの識別・評価のプロセス
気候変動リスクは、サステナビリティ推進委員会で審議され、識別されます。気候変動リスクの評価は国際的な気候変動への動向、規制の強化や、気象条件などの変化に基づき、定期的な分析、検討を行い、当社事業戦略に反映させています。
②気候変動リスクへの対応・管理のプロセス
当社グループは、公共事業を事業の主体としており、気候変動リスクの識別・評価において、その動向が大きく影響します。そのため、気候変動に係る官公庁の動向等の情報を特定し、専任組織であるサステナビリティ推進室を中心に、リスクの管理・対応を行っております。
(4)指標及び目標
気候変動リスク及び人材育成及び社内環境整備に関する指標及び目標は以下のとおりであります。
①気候変動リスク(CO2排出量削減目標)
当社グループは、日本政府の掲げる2050年のカーボンニュートラル目標に賛同し、カーボンニュートラルに向けて、材料・施工・技術開発におけるに温室効果ガスの排出量の低減へ向けて取り組んでおります。
現在、グループ全体の排出量の算定に取り組んでおり、カーボンニュートラルに向けた指標を示す予定としております。
当社グループの主要連結子会社である極東興和㈱及び東日本コンクリート㈱における人材育成等についての指標及び目標は以下のとおりであります。
なお、上記以外の連結子会社及び当社においては、関連する指標の管理及び具体的な取組みついての計画は作成していないため連結ベースの指標は記載しておりません。
②人材育成及び社内環境整備(管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異)
連結子会社 | 管理職に占める女性労働者の割合(注)1 | 男性労働者の育児休業等取得率 (注)1 | 労働者の男女の賃金の差異(注)1,2 | 補足 | ||
全労働者 | うち正規雇用労働者 | うちパート・有期労働者 | ||||
極東興和㈱ | 5.0% | 100.0% | 66.0% | 70.0% | 53.0% | 2026年6月までの目標値 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.賃金は、基本給、超過労働に対する報酬、賞与を含み、退職手当等を除いております。正規雇用労働者は、当社原籍正規従業員で雇用期間の定めのない者であり、出向者については当社から社外への出向者を除き、他社から当社への出向者を含んでおります。パート・有期労働者は、パート・有期契約従業員等で正規従業員以外の者(派遣労働者を除く)であります。
③人材育成及び社内環境整備(年次有給休暇の取得日数)
連結子会社 | 年次有給休暇の取得日数(注)1 | 補足 |
極東興和㈱ | 12日 | 一人当たりの年間平均日数 2026年6月までの目標値 (注)2 |
東日本コンクリート㈱ | 7日 | 一人当たりの年間平均日数 2025年3月までの目標値 (注)3 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.2023年6月下旬に広島労働局に提出予定の2023年7月以降の一般事業主行動計画の目標値であります。
3.2022年3月に宮城労働局に提出した2022年4月以降の一般事業主行動計画の目標値であります。
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