企業兼大株主バルカー東証プライム:7995】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、社名の由来でもある「Value & Quality」をスローガンとして、創業以来、価値ある製品の研究、開発、信頼を生む品質の高い製品の提供に努力してまいりました。そのなかで企業理念として「THE VALQUA WAY」を制定し、それを全グループ社員が共有したうえで、それぞれの業務における指針としております。

(2)経営戦略等

 当社グループは、次期を開始年度とする3か年中期経営計画NF2026で掲げた基本方針、

《世界の分断が急激に進み

デジタル化によるビジネスモデルが激変する環境下において

「THE VALQUA WAY」のもとマルチ視点で

ステークホルダーの最高満足に向けて新たな価値創造に邁進しよう》

1.激変する世界において本質を追求する目線の確立とそれに伴う人材育成

2.地政学リスクの増大に対応した更なるサプライチェーンの改革と強靭化

3.デジタルイノベーション加速による新たなAI/ITソリューション事業のマネタイズ

4.「技術流出」の徹底防止と新領域・新技術の見極め

5.「Think Globally, Act Locally」によるグローカリゼーションの徹底

のもと、さらなる将来における持続的な価値創造の実現を展望して、諸戦略を着実にかつ迅速に推進いたします。

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は、創業100周年を展望する時期を迎えるにあたり、社員一人ひとりが改めてこの開拓者精神に立ち未知の領域を切り拓いていく必要があると考え、以下の通りに2027年3月期におけるありたい企業像と達成をめざす長期経営目標を設定いたしました。

創業100周年(2027年)のありたい企業像

未来と未知に挑むチャレンジングな企業

―人類の豊かさと地球環境に貢献するために ―

 

1.あくなき成長戦略の追求とモニタリング
2.成長をゆるぎないものにする経営基盤の強化
3.より良き地球市民として「環境・社会・企業統治」への積極的な取り組み

 

2027年3月期経営目標

・連結売上高 800億円

・連結ROE 15%

(4)経営環境

 当連結会計年度におけるグローバル経済は、新型コロナウイルス感染症からの回復が進んだものの、世界各地における軍事的な衝突や米中関係の悪化、主要国におけるインフレの進行等の影響もあり、やや伸び悩む結果となりました。一方、わが国経済は、個人消費は物価高の影響や将来への警戒感を反映して伸び悩み、当社グループが属する製造業においては、一部の生産動向が回復を示すなど明るさが見えつつあったものの、国内設備投資の回復に足踏みがみられたことに加え海外からの需要減少もあり、全体的には停滞感が漂うこととなりました。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 次期に向けては、東アジア・ウクライナ・中東の情勢、エネルギー・原材料の価格、インフレの進行など世界全体の経済回復に向けた動きに影響を与え得る多くの不透明要素が存在しております。また、当社グループ周辺においては、世界的な設備投資の減速、半導体関連景況の本格的な回復の遅れ、人手不足と人件費の上昇などが懸念され得る状況となっております。

 このような事業環境下、当社グループは、(2)経営戦略等に掲げた方針を進めてまいります。

<事業展開について>

 シール製品事業につきましては、既存基盤の選択と集中による収益力の強化を進めるとともに、産業構造の変化に対応した新市場・新事業への参入を積極的に推進いたします。そして、新規・既存領域を問わず当社グループ内の製販技の連携や各種販売チャネルを強化し、当社独自のシールエンジニアリングサービスの提供を行うことで、顧客の安全・安心に貢献してまいります。今後も半導体を中心に成長が期待される先端産業市場につきましては、高機能シール製品のソリューション展開を継続するとともに、今後の需要の拡大をキャッチアップするための生産力の強化を進めてまいります。

 機能樹脂製品事業につきましては、今後も半導体関連市場への資源配分を強化し、またデジタルサービスを活用した事業の高付加価値化を積極的に展開することで、事業のスケールアップと収益力の強化を図ってまいります。

 シリコンウエハーリサイクル事業他につきましては、NF2026の基本方針のひとつである「デジタルイノベーション加速による新たなAI/ITソリューション事業のマネタイズ」のもと、収益力向上および成長につながる投資を確実に実行し、デジタルビジネスの拡大と収益化を進めてまいります。地政学リスクへの対応につきましては、米中をはじめとする地域間の対立による経済安全保障への意識の高まりや経済デカップリングの動きに対応したサプライチェーンの改革・強靭化を引き続き行ってまいります。

<サステナビリティ活動の推進と人材開発の強化>

 当社グループにおけるサステナビリティとは、企業理念である「THE VALQUA WAY」のもと、健全で持続的な成長と持続可能な社会を実現することであると考えております。人類の豊かさと地球環境に貢献するために、創業100周年のありたい企業像であるより良き地球市民として、「環境・社会・企業統治」へ積極的に取り組んでいます。この持続可能な社会の実現に向けた取り組みを「VALQUA Sustainable Action」として定義し、以下3点の活動を重点的に進め、基本理念であるValue(価値の創造)とQuality(品質の向上)につなげてまいります。

1. サステナビリティ経営に資する重要課題の見直し

2. 重要課題ごとの具体的な目標設定と進捗管理

3. コーポレートレポート等を通じた経営戦略とつながるサステナビリティ活動状況の開示拡充

 また、当社はこれまで一貫して人材こそが最も重要な経営資源であり、競争力の源泉であると位置づけております。世界が未曾有の危機に直面している環境の中、「THE VALQUA WAY」を基軸とする本質の追求による「理と利(理念と利益)」の実現を目指し、改めてビジョナリー経営の強化へ立ち返り、「THE VALQUA WAY」の現場浸透を図るとともに人材開発を積極的に推進し、時代責任を担いうるバルカーパーソンの育成に積極的に取り組んでまいります。

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