クボタ 【東証プライム:6326】「機械」 へ投稿
企業概要
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当年度末現在において当社が判断したものです。
当社は、「グローバル・メジャー・ブランド(以下「GMB」)」すなわち「最も多くのお客様から信頼されることによって、最も多くの社会貢献をなしうる企業(ブランド)」となることを長期目標としております。
この実現を加速するため、2030年を見据えた長期ビジョン「GMB2030」の中で、当社のあるべき姿として「豊かな社会と自然の循環にコミットする“命を支えるプラットフォーマー”」を掲げております。食料の生産性・安全性を高めるソリューション、水資源・廃棄物の循環を促進するソリューション、都市環境・生活環境を向上させるソリューションを通じて持続可能な社会へ最大限の貢献をすることにより、長期にわたる持続的発展をめざすべく、次の内容に取組んでおります。
(1) ESGを経営の中核に据えた事業運営の推進
企業の社会的責任がますます重くなる中で今後もサステナブルな企業であり続けるため、当社はESGを意識した当社独自の取組み(K-ESG)を進めていきます。「食料・水・環境」分野を事業領域とし「環境負荷低減・社会課題解決」に事業として取組む企業として、ESGの一般的な施策に加え、クボタグローバルアイデンティティ(企業理念)に根差した事業活動を推進することによって企業としての存在価値を高めていくことをめざします。
(2) さらなる経営基盤、オペレーション力の強化
現在、当社が進めている中期経営計画2025は、2025年までの5年間をGMB2030実現のための土台作りを行う期間と位置付け、6つのテーマ(ESG経営の推進、次世代を支えるGMB2030実現への基礎づくり、既存事業売上高の向上、利益率の向上、持続的成長を支えるインフラ整備及びこれらの5つのテーマの推進を確実にするための共通テーマとしてのDXの推進)を中心に取組んでおります。
しかし、近年の大きく変化する事業環境に適応するためには絶え間ない改革が必要です。そこで、従来のテーマに加えて、経営体制改革プロジェクト、開発改革プロジェクト、オペレーション改革プロジェクト及び人財・グローバル人事改革プロジェクトを立上げて改革を推進します。
① 経営体制改革プロジェクト
海外事業のさらなる拡大に伴い、日本中心の経営体制をグローバル化させていく必要があります。
事業軸、機能軸、地域軸の責任と権限を明確にし、それに沿ってスピーディーに意思決定できる体制を構築します。グローバルなガバナンス体制を構築するとともに、マーケットインに基づく明確な戦略が策定され、新しい付加価値を生み出すことができる組織体制、強みや弱みを考慮した当社らしいグローバルで俊敏な体制を構築していきます。
② 開発改革プロジェクト
日本、北米、欧州、アセアン、中国及びインドの6極の開発体制を構築しつつありますが、明確なマーケット戦略に基づき、全世界の開発チームが繋がって刺激しあうことで創造力が発揮される仕組みによって、開発効率を高めなければグローバル競争を生き残れません。
共通化により開発効率・生産コストを改善させるプラットフォーム設計等の開発方法の改革や、KPS(クボタプロダクションシステム)の考え方を取入れた効率化を進めます。イノベーション力と開発生産性の向上をめざした改革に取組み、当社の強みである技術・製品開発力に磨きがかかる体制を構築していきます。
③ オペレーション改革プロジェクト
当年度において新しい基幹システムが日本の工場で稼働を開始しました。受注から納品までのプロセスを一気通貫で繋ぐことで、重複した業務の解消を図ります。また、地政学リスク等の様々なリスクを考慮した当社全体のオペレーションのあるべき姿の構築に向けて、生産拠点や調達のレイアウトの見直しも同時並行で進めていきます。
④ 人財・グローバル人事改革プロジェクト
企業が価値を創出する際にキーとなるのは無形資産です。無形資産には組織や知的財産、オペレーションの巧さ等がありますが、中心は人財です。事業の成長を牽引・後押しする、海外の人財も含めたグローバルな人財の開発・育成の仕組みの構築や、地域の特徴を生かしつつ、グローバルな人事制度の構築・拡充を図り、企業価値の向上を促進させます。
(3) 中期経営計画2025の推進
当年度における中期経営計画2025の各テーマの進捗状況は次のとおりです。
「次世代を支えるGMB2030の実現への基礎作り」については、営農支援システム「KSAS(クボタスマートアグリシステム)」のオープン化により社外連携やデータ蓄積が引続き順調に進んでおります。
「既存事業売上高の向上」については、建設機械及びベーシックトラクタが好調であり、今後の成長の重要な柱となる可能性が見えてきました。
他テーマについても一定の進捗が見られ、収益源として貢献しております。
これらのテーマについては2024年も着実に推進していきます。
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