企業兼大株主エンバイオ・ホールディングス東証スタンダード:6092】「サービス業 twitterでつぶやくへ投稿

  • 早わかり
  • 主な指標
  • 決算書
  • 株価
  • 企業概要
  • 企業配信情報
  • ニュース
  • ブログ
  • 大株主
  • 役員
  • EDINET
  • 順位
  • 就職・採用情報

企業概要

 当社グループは、土壌汚染対策事業の競争力の源泉である原位置浄化技術の強化を目的として研究開発を行っております。

 当連結会計年度における研究開発は以下のとおりであります。

① コロイド状活性炭と塩素化エチレンの高分解能細菌を組み合わせた原位置透過壁工法の開発

 稼働中の工場における土壌・地下水汚染の経済的な汚染拡散防止のニーズに応えるべく、米国リジェネシス社(株式会社エンバイオ・エンジニアリングが同社製品の日本国内の独占販売権を保有)が開発したコロイド状活性炭水溶液(商品名プルームストップ)を用いた原位置透過壁工法を開発しました。本工法は、有機化学物質による土壌・地下水汚染が地下水の流れに乗って拡散するのを原位置で地中に形成したコロイド状活性炭の透過壁(原位置透過壁)に汚染物質を吸着させることにより、敷地外への汚染拡散をブロックするものです。従来は敷地境界付近に複数の揚水井戸を設置し、汚染地下水を汲み上げる揚水処理工法が採用されておりますが、長期間にわたって継続する必要性に起因するコスト高が課題となっており、経済性の高い工法が求められております。また本工法は、新たな有害物質としての対応が議論されている有機フッ素化合物の一種であるPFOA、PFOSを含有する汚染地下水の拡散防止対策としても期待しております。

 当連結会計年度は、前連結会計年度に実案件として工事を受注した第1号案件の本施工を実施して効果を実証するとともに、技術者を米国リジェネシス社へ派遣して設計及び施工技術に関する検証を行い商業利用に関する目途をつけました。合わせて前連結会計年度に経済産業大臣及び環境大臣より「微生物によるバイオレメディエーション利用指針」の適合確認を受けた当社グループ保有の高分解能細菌(デハロコッコイデス属UCH-ATV1株)の微生物群集(コンソーシア)とコロイド状活性炭を組合せて塩素化エチレンの吸着と微生物分解が同時に起こる原位置透過壁工法の開発に着手し、実験室スケールで有効性を確認いたしました。

② 自記式水位計の無線データ通信化技術の開発

 当社グループで販売している自記式水位計の水位データの無線での送信を可能とする技術の開発を行い、一般財団法人電気通信端末機器審査協会の電気通信端末機器の技術基準適合審査を受け、技術基準適合認定等証書を受領いたしました。これによりIOTを活用して遠隔地のモニタリング井戸で測定したデータを無人で連続的に取得することが可能となり、地下水水質保全のDX化に貢献できると考えられます。次年度以降は、実際の現場に展開して実証データの取得を目指す予定であります。

③ PFAS類の酸化分解装置の開発

 新たな有害物質として対応が議論されている有機フッ素化合物の一種である水中のPFOA、PFOSの酸化分解技術の研究開発とそれを用いた装置開発を触媒化学で多くの知見を有する大阪公立大学との共同研究で着手しました。PFOA、PFOSの現行の処理技術は、粒状活性炭に吸着させたのち粒状活性炭を高温処理で無害化するという高コストかつ環境負荷の大きい方法のため、経済性が高く環境負荷の低い技術の開発と実用化が求められています。社会課題の解決に資する技術の実用化を目指してまいります。

 当連結会計年度の研究開発費は、8,687千円でした。

PR
検索