企業兼大株主エクシオグループ東証プライム:1951】「建設業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)サステナビリティ全般

 エクシオグループは、2021年5月に公表した「2030ビジョン」において、2030年に目指す4つの社会(「カーボンニュートラルな社会」「健康で生き生きと暮らせるスマート社会」「グローバルで多様性を享受する社会」「貧困・格差が解消される社会」)を定義し、社会課題の解決を普遍的な使命として、日本はもとよりグローバル社会から必要とされる企業グループであり続けることを宣言しています。「ESG経営の実践」を3つの挑戦の一つとして掲げ、企業価値の向上とともに、サステナブルな社会の実現に向けた貢献を目指していきます。

 ①ガバナンス

 ア.サステナビリティ推進体制

 エクシオグループは、2030ビジョンで掲げた挑戦のうち、「ESG経営の実践」に係る取り組みとして、2022年度にCSR委員会をサステナビリティ委員会に改編いたしました。

 これまでは社会貢献活動などを主に議論しておりましたが、気候変動対策を含めたサステナビリティに重点を置いた議論をしております。サステナビリティ委員会は代表取締役社長を委員長とし、経営会議の諮問機関という位置づけで、運営要領において、「当社グループの経営戦略の一環として、サステナビリティに関する方向性、重要課題、目標設定、情報開示等について審議および取り組み状況のモニタリングを行う」と目的を定めております。当委員会は、原則年2回開催し、経営会議および取締役会に対して方針および取組結果について審議・報告を実施しております。

 また、同じく2022年度に、気候変動対策を主としたサステナビリティに関する専任組織としての総務部にサステナビリティ推進室を設置しております。総務部サステナビリティ推進室は、サステナビリティ委員会の事務局を担うとともに、気候変動対策を主とした各種サステナビリティ施策について、グループ各社と連携しエクシオグループ全体の目標設定と進捗管理をする役割を担っています。

 イ.マテリアリティの特定

 当社グループでは、「2030ビジョン」の達成に向けて、 当社が重点的に取り組むべき課題(マテリアリティ)の特定に向けた検討を進めておりますが、2022年度に暫定版としてマテリアリティと想定される課題を整理し、自社の事業への影響度とステークホルダーにとっての影響度の2軸で分類いたしました。

 整理にあたっては、GRIスタンダードなどの国際的な基準を参照するとともに、さまざまなメガトレンドや社会課題、ステークホルダーの要望・期待などを考慮し、候補となる項目を選出しました。

 現在、これらの項目について精査を行うとともに、当社グループの経営課題との整合性を、外部有識者による検証も経ながら引き続き検討しており、2023年度に、正式版のマテリアリティとして特定する予定です。

 ②戦略、指標及び目標

 当社グループでは気候関連リスク・機会を管理するにあたり、以下の指標と目標を設定しています。

マテリアリティ

KPI

2020年度

実績

2021年度

実績

2022年度

実績

2025年度

目標

集計範囲

E:環境

環境可能エネルギーの利用拡大を通じた気候変動への貢献

再生可能エネルギー由来の電力購入

33.6%

73.2%

100%

エクシオグループ㈱の自社管理拠点

サプライチェーンを含む温室効果ガスの削減

(脱炭素への取り組み、グリーン製品活用)

EVなど低公害車導入率

91.4%

95.5%

96.1%

100%

エクシオグループ㈱の一般車両

CO2排出量

(Scope1・2)

「(3)気候変動」に記載のとおりであります。

グリーン製品利用率

64.8%

71.4%

78.0%

前年度水準以上

エクシオ

グループ㈱

循環型社会への貢献

産業廃棄物最終処分率

5.6%

2.5%

3.2%

2020年度比50%減

エクシオ

グループ㈱

S:社会

安全品質文化の形成

重大人身事故・重大設備事故

「(2)人的資本・多様性 ④指標及び目標 イ.社内環境整備に関する方針」に記載のとおりであります。

人財の多様性の尊重

(ダイバーシティ&インクルージョンの推進)

女性管理職の人数

女性社員の人数

男性社員の育児休暇取得率

従業員満足

年間有給休暇取得率

G:ガバナンス

コンプライアンス・リスクマネジメントの徹底

重大な法令違反

0

0

0

ゼロをめざす

連結

重大な情報セキュリティ事故

0

0

0

ゼロをめざす

連結

重大な事業リスクを伴う事案のリスク評価実施率

100%

100%

100%

100%

連結

コーポレート・ガバナンスの充実

取締役会・監査役会の多様性確保(社外役員数)

取締役

12名中4名

監査役

4名中2名

取締役

11名中4名

監査役

5名中3名

取締役

11名中4名

監査役

5名中3名

社外取締役1/3以上

社外監査役1/2超

エクシオ

グループ㈱

 ③リスク管理

 当社グループは、社会課題の解決を事業の根幹に置いており、サステナビリティの推進が事業機会の拡大にも寄与すると考えております。事業価値を創造・維持・実現する過程において戦略と事業目標を達成するためのリスク管理体制を整備し、リスクを許容可能な量に管理できるとの合理的な期待を当社グループのステークホルダーに確実に提供しております。

 具体的には、リスク管理に関わる基本事項を定めた「リスク管理規程」を制定し、リスクカテゴリーとそれに対応するリスク管理部門を設定し、リスクの識別および評価を行うとともに、全社的リスクマネージャーとして事業リスク管理委員会を設置し、当社グループ全体レベルでの各種リスクの管理を行う体制を構築・運用しており、サステナビリティに関わるリスクについてもこの体制の下で管理しております。

 当社が認識する事業等のリスクについては、(第一部 企業情報 第2 事業の状況 3.事業等のリスク)をご参照ください。

(2)人的資本・多様性

 “人財” 第一主義を基本に、人権の尊重、公正な評価と処遇、人財育成とプロフェッショナリズムの徹底により、従業員・会社双方の豊かさを追求しております。

 また、誰もがいきいきと働き、もてる能力を最大限に発揮できる職場環境が今後の持続的成長のために不可欠であると考え、働き方改革、ダイバーシティ推進等の取り組みを進めております。

 ①ガバナンス

 経営会議及び取締役会において、具体的な課題や施策について付議しております。また、研修計画や特に重要な案件等は、経営会議での議論を経て承認された計画を各部門が遂行し、個々の案件の承認は責任規定に基づき実施しております。実績につきましては、取締役会で報告を実施しております。

 ②戦略

 ア.人財の育成に関する方針

 人財育成に関しては新入社員研修、階層別研修、技術研修、変革リーダー育成プログラム、風土変革プログラムなど、さまざまな研修のほか、資格取得奨励制度や通信教育制度などの自己啓発支援を行い、成長機会の提供および社員による積極的な活用に力を注いでおります。

 a.技術力

 当社の技術力は企業ブランドそのものであります。そのため、中期経営計画、2030ビジョン実現に向けた戦略的な技術者、DX人財の育成に積極的に取り組んでおります。また、グループ会社も含め全国規模で技術研修を実施し、IT人財の育成や高度な技術、最新の技術を持った技術者、現場の安全を守るリーダーの育成に力を入れております。技術士等上級国家資格の取得やエンジニアリングの高度な専門技能、仮想化クラウド、ネットワーク・サーバ、プログラミング等ICT分野の最先端技術や、安全品質管理技術の習得にも努めております。

 また、当社の技術力保持を目的として、2年に一度行われる技能五輪国際大会参加に向けた活動を行っております。2022年に京都で行われた第46回大会では、情報ネットワーク施工職種で金メダルを獲得し、通算6度目の世界一となりました。次回、第47回技能五輪国際大会の金メダル獲得も目指してまいります。光接続スピード競技の世界記録についても当社が保持しており、引き続き技術力の強化・向上と優秀な技術者育成を図り、社会に貢献していきたいと考えております。

 b.変革リーダー育成プログラム

 VUCAの時代にあり、また市場環境、事業環境が大きく変化する中で、「会社を変革させるリーダー」を育成するため、「変革リーダー育成プログラム」を導入し、2025年度を目指し、各事業セグメントにおいて事業を牽引するリーダーを育成してまいります。

 指標及び目標は、「④指標及び目標 ア.人財の育成に関する方針」に記載のとおりであります。

 イ.社内環境整備に関する方針

 a.安全品質文化の形成

 「安全」については、建設工事に携わる企業として、すべてに優先する項目であると認識しており、今後も安全に業務が実施される文化形成に向けた取り組みを継続してまいります。具体的な取り組みは、「3.事業等のリスク ⑩重大な人身・設備事故等のリスク」に記載のとおりであります。

 b.人財の多様性の尊重

 ダイバーシティ推進活動については全社で取り組みを進めており、厚生労働大臣から「えるぼし」の認定を2016年に受けております。

 また、女性活躍推進法による一般事業主行動計画5年間(2021年4月1日~2026年3月31日)の取組みを実施しており、目標達成に向けた女性の積極採用や、管理職育成計画の作成などに取り組んでおります。

「work with Pride」が策定した職場におけるLGBTQなどのセクシャル・マイノリティに関する取り組み評価の指標を定めた「PRIDE 指標」において2020年度はブロンズ認定を、2021年度、2022年度と連続してシルバー認定を取得、更に、2022年度はダイバーシティ&インクルージョンに取組む企業を認定するD&I AWARDにて最上位の認定となるBest Workplace for Diversity & Inclusionを取得しております。今後も認定継続に向けた取組みを行ってまいります。

 c.従業員満足

 当社グループは、労使の相互信頼を基盤として、企業の発展と従業員の労働条件の維持・向上を図るため、定期的に労使協議の機会を設け、安定した労使関係の構築に努めております。積極的な事業運営を行い、企業の健全な発展を図るため、事業計画やその他の重要課題について、労使で意見交換を行う労使懇話会を行っております。また、労働時間等設定改善委員会を定期的に開催しており、年間総労働時間目標の設定や有給休暇取得の目標づくり、所定外労働時間削減方法、有給休暇取得に向けた具体策の検討などにも取り組んでおります。

 ③リスク管理

 人財の流出、事業に必要なスキルのアンマッチ、社員の士気の低下をリスクと考え、誰もがいきいきと働ける職場環境の整備、社員に成長の機会を提供することで、リスク低減に努めております。研修計画では、イノベーション研修や1on1研修を取り入れ、エンゲージメントを高める機会の創出にも力を入れております。

 ④指標及び目標

 ア.人財の育成に関する方針

指標

KPI

2020年度

実績

2021年度

実績

2022年度

実績

2025年度

目標

集計範囲

変革リーダー育成プログラム

累積受講者数

0名

24名

362名

1,040名

連結

 イ.社内環境整備に関する方針

指標

KPI

2020年度

実績

2021年度

実績

2022年度

実績

2025年度

目標

集計範囲

安全品質文化の形成

重大人身事故・

重大設備事故

7

4

4

ゼロを

めざす

エクシオグループ㈱及び主要子会社5社

人財の多様性の尊重

(ダイバーシティ&インクルージョンの推進)

女性管理職の

人数

20名

22名

27名

2020年度比

1.5倍

エクシオグループ㈱

34名

40名

42名

エクシオグループ㈱及び主要子会社5社

女性社員の人数

307名

313名

328名

2020年度比

25%増

エクシオグループ㈱

509名

538名

560名

エクシオグループ㈱及び主要子会社5社

男性社員の育児休暇取得率

7.3%

7.5%

17.5%

20%

エクシオグループ㈱

従業員満足

年間有給休暇

取得率

64.0%

64.5%

76.0%

80%

エクシオグループ㈱

61.3%

62.1%

71.5%

エクシオグループ㈱及び主要子会社5社

 主要子会社5社:シーキューブ㈱、西部電気工業㈱、日本電通㈱、大和電設工業㈱、㈱エクシオテック

(3)気候変動

 当社グループは、気候変動を含む環境問題への対応を重要な経営課題として認識しています。温室効果ガス排出量の削減をはじめとする環境に優しい経営の実践と共に、再生可能エネルギー事業などを通じて気候変動に関連する社会課題の解決に貢献できるよう積極的に取り組んでいきます。また、2021年12月には、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に賛同するとともに、TCFDコンソーシアムに加盟しました。当社グループはTCFDフレームワークに沿った情報開示を進めています。

TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への対応

 

ガバナンス

 

「(1)サステナビリティ全般」に記載のとおりであります。

戦略

 

当社グループは、気候変動が当社グループの事業に与える影響を、シナリオ分析により把握しています。シナリオについては、1.5℃シナリオ(移行リスク)及び4℃シナリオ(物理リスク)を用いています。

その結果、抽出したリスク項目及び機会項目は、以下の通り(例示)です。

 

リスク項目

機会項目

1.5℃

(移行)

政策・法規制

炭素価格高騰

再エネ関連の需要拡大による事業の拡大、サーキュラー・エコノミーの実現によるリファービッシュビジネスの拡大等

排出規制

評判

顧客の選好変化

4℃

(物理)

急性

気象の激甚化

防災・減災関連ビジネスの拡大等

慢性

気温の上昇

 

リスク管理

 

「(1)サステナビリティ全般」に記載のとおりであります。

(補足事項)

①気候変動に関するリスク・機会については、主にサステナビリティ委員会において識別・評価しています。

②国際規格ISO14001に基づいた環境マネジメントシステム及び国際規格ISO45001に基づいた労働安全衛生マネジメントシステムにおいて評価・特定されているリスクとも整合させています。

 

指標と目標

 

(単位:t-CO2)

区分

目標年度

目標内容

2020年度実績

2021年度実績

Scope 1・2

2030年度

温室効果ガス排出量を42%削減(2020年度比)

86,583

79,872

2050年度

カーボンニュートラル

Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼)

Scope2:他社から供給された電気の使用に伴う間接排出

※当社グループが排出している温室効果ガスはCO2(二酸化炭素)

※排出量の集計範囲は連結決算対象会社

 

TCFDへの対応についての詳細は、以下を参照して下さい。

https://www.exeo.co.jp/wp-content/uploads/2023/06/tcfd202306.pdf

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