インフロニア・ホールディングス 【東証プライム:5076】「建設業」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
当社は、「どこまでも、インフラサービスの自由が広がる世界。」をビジョン(目指す未来)に掲げ、「インフラストラクチャー・ビジネスの既成概念に挑み、イノベーティブなアイデアで世界中に最適なサービスを提供する。」をミッション(使命)と定め、「社会・地域の安全安心とサステナビリティ」をバリュー(約束する価値)とし、企業活動を通じて、環境・社会課題の解決にとどまらず、社会そして地球の持続可能な発展に貢献する「総合インフラサービス企業」を目指しています。
当社の考えるサステナビリティは、「インフラサービスを取り巻く社会課題の解決に取り組み、自社の成長と企業価値向上に努め、良質なインフラサービスの提供とその社会的価値向上を図り、社会に貢献する企業」を目指す事業活動そのものであると考えています。
<ガバナンス>
当社は、全執行役及び事業会社CSR担当役員を委員とするサステナビリティ委員会を設置しています。定期的にサステナビリティ委員会を開催し、サステナビリティ全般に関する基本方針や重要事項について検討を行い、グループ全体のサステナビリティを推進しています。また、サステナビリティ委員会における検討内容は、定期的に取締役会に報告し、取締役会の監督が適切に行われるよう体制を整えています。
<戦略>
当社の考えるサステナビリティは上記のとおり、当社の事業活動そのものです。
サステナビリティに関する課題及びマテリアリティの特定にあたっては、少子高齢化や財源不足、担い手不足などわが国のインフラが抱える課題や当社グループを取り巻くステークホルダー、バリューチェーンなどの分析を行いました。
課題の抽出・統合・絞込みを行い、マテリアリティとして「安全安心とより快適な社会の創造」、「攻めの環境配慮社会の実現」、「バリューチェーンの強化」、「守りの環境配慮社会の実現」、「価値創造人財と相互尊重」、「ガバナンスの強化」を特定しています。これらのマテリアリティの解決を通じて、事業を通じた社会課題解決及び事業基盤の強化に取り組み、社会の持続的な発展とグループの持続的な成長の両立を目指します。
これら6つのマテリアリティは、中長期経営計画の戦略三本柱「生産性改革」、「新たな収益基盤の確立」、「体質強化・改善」とも連動しており、それぞれに2030年の中長期目標(達成ビジョン)及びKPIを定め、実現に向けた施策を実行・推進しています。
参照URL: https://www.infroneer.com/jp/company/integrated_report/materiality.html
<リスク管理>
マテリアリティ特定プロセスにおいて、事業会社(セグメント)別のサステナビリティに関するテーマについて、抽出・統合・絞込みを行い、29項目の重要テーマに分類し、グループ全体及び事業会社へ及ぼすリスク・機会を検討し重要性を評価しています。特に重要なテーマについては、各マテリアリティに対応するサブ課題として整理しています。
これらサステナビリティに関するリスク・機会に関して、サステナビリティ委員会及びリスク管理委員会において具体的な検討を行い、リスクの低減及び機会の獲得・創出に努めています。
なお、リスク管理委員会については、「3.事業等のリスク」に記載しています。
参照URL: https://www.infroneer.com/jp/company/integrated_report/materiality.html
<指標と目標>
6つのマテリアリティに対して、サブ課題、2030年の中長期目標(達成ビジョン)、KPIを定め、目標達成に向けて進捗管理を行っています。上記ガバナンスにおいて各指標の進捗状況をモニタリングし、今後の取り組みに反映しています。
主なサブ課題、中長期目標、KPIは以下のとおりです。記載項目以外の内容については、当社統合報告書及びHPにて開示しています。
参照URL: https://www.infroneer.com/jp/company/integrated_report/materiality.html
マテリアリティ | サブ課題 | 2030中長期目標 (達成ビジョン) | KPI(2030年度目標) |
安全安心とより 快適な社会の創造 | インフラ運営事業の拡大(コンセッション事業を通じた社会課題 解決への貢献) | ポートフォリオの充実と 収益性拡大 | 請負と脱請負の営業利益比※50:50 |
攻めの環境配慮型社会の実現 | 再生可能エネルギーによる発電 及び発電施設の建設・運営 | 再生可能エネルギー関連事業の 拡大 | 開発した累積総発電量:100万MWh/年 |
バリューチェーンの強化 | 協力会社との連携強化/供給能力強化と生産性向上 | 協力会社の供給能力向上と 担い手育成 | 建設キャリアアップシステム現場登録率:2023年度100% |
守りの環境配慮型社会の実現 | バリューチェーン全体の温室効果ガス排出の削減 | バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量削減を実現する | ・スコープ1・2 2030年度40%削減(2018年度比) 2050年度排出実質ゼロ ・スコープ2 再生可能エネルギー(電力)利用率 2030年度RE60 2050年度RE100 ・スコープ3 2030年度までに40%削減(2018年度比) |
価値創造人財と 相互尊重 | グループ人財戦略の推進教育 (研修の充実と推進) | それぞれの社員にとって必要な 研修の完全受講を実現する | 必要とされる研修への参加率100% |
ガバナンスの強化 | 実効性あるガバナンス体制の構築 | ステークホルダーから信頼されるガバナンス体制であること | ・社外取締役比率:50% ・取締役会議長及び指名・報酬・監査委員長 への独立社外取締役起用 |
※脱請負(インフラ運営事業)の営業利益は利益貢献額(当社「統合報告書2022」85頁参照)
【気候変動への対応】
気候変動に関する方針・考え方
気候変動は当社グループの重要経営課題のひとつであり、官民連携によるインフラの維持管理・修繕・更新や新規建設においても、カーボンニュートラルの取り組みが加わった新たな市場が急速に拡大すると認識しています。また、当社は2050年までのCO2排出量の目標値を「実質ゼロ」に設定し、取り組みを推進しています。
<ガバナンス>
気候変動を大きなリスクとして危機意識を強く持ちながらも、一方では機会として捉え、中長期目標を掲げ実現に向けた具体的な取り組みを実行しています。気候変動に関わる基本方針や重要事項については定期的にサステナビリティ委員会にて検討を行うとともに、取締役会の監督が適切に行われるよう体制を整えています。
<戦略>
当社グループは、気候変動が自社の事業に大きな影響を及ぼすものと認識しています。社会環境や市場の変化を踏まえ、「移行」及び「物理的変化」に関するリスクと機会を抽出・分析・評価しました。これまでも再生可能エネルギー事業の開発などを行うことによって、事業を通した環境課題・社会課題の解決に積極的に取り組んできました。引き続き、脱炭素社会の実現や持続的かつ自立型の地域づくりに繋がる事業の推進及び拡大を通じて付加価値の向上を図り、企業のサステナブルな成長を目指します。また、供給者として再生可能エネルギー事業を拡大するだけでなく、エネルギーを大量に消費する需要者としても省エネ化、木造・木質化、低炭素化技術の開発などを通して、脱炭素社会の実現に貢献していきます。
<リスク管理>
2030年を想定し、4℃シナリオ及び1.5℃シナリオを用いた気候変動シナリオ分析を実施し、「移行」と「物理的変化」に関するリスクと機会を評価し、今後の取り組みとして対応策をまとめています。
<指標及び目標>
当社グループでは、2050年までのCO2削減目標を以下のとおり定めています。
【人的資本への対応】
当社グループは、人財は付加価値最大化の原動力であるという考え方のもと、人財への投資が企業価値向上の起点であると認識し、積極的に投資を進めています。グループ人財マネジメントによってグループが求める人財像として標榜する「当事者意識を持って挑戦・共創する『価値創造人財』」を持続的に輩出し、企業価値向上を実現します。
(グループ人材戦略全体像)
価値創造人財の持続的輩出に向けて、当社グループの人財マネジメントにおいて重要と考えるテーマを、中長期人財戦略の4つの柱とし、重点施策を策定し、人財投資を進めています。具体的な施策においては、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを重視し、多様な人財の確保、一人ひとりの成長と活躍に資するキャリア形成支援、制度及び環境整備を推進します。人財戦略および施策の推進により、今ある多様な人財の強みと新たに加わる多様な人財の強みを掛け合わせ、当社グループの経営戦略である「総合インフラサービス企業の確立」を実現します。なお、当社グループにおける人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下の「インフロニアグループ ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンポリシー」です。
インフロニアグループ
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンポリシー
■ 前文
インフロニアグループは、「インフラストラクチャー・ビジネスの既成概念に挑み、イノベーティブなアイデアで、世界中に最適なサービスを提供する。」という使命をもち、多様な価値観やライフスタイルを持つお客様の日々の生活基盤となるインフラサービスを提供しています。多様性のある社会においてインフラサービスを提供し続けるためには、多様な価値観、属性、能力等を有し、共創するメンバーの一人ひとりが能力を最大限に発揮し、新たな価値を生み出していくことが必要であり、インフロニアグループは、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進を重要な経営戦略として位置づけ、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指し、以下の方針に基づき取り組みを進めていきます。
■ 方針
1. ダイバーシティを活かす
私たちは、インフラストラクチャー・ビジネスの既成概念に挑むため、今ある多様な強みと新たに獲得する多様な強みを結集し、あらゆる意見とアイデアが溢れ出す、革新的かつ創造的な企業文化を醸成します。
2. エクイティの追求
私たちは、挑戦する一人ひとりに公平な機会が提供され、公正な評価や処遇を実現するための制度や環境を整えます。
3. インクルージョンの推進
私たちは、インフロニアグループに誇りを持ち、自分らしさを発揮できるよう、多様な人財の価値観、属性、能力、ライフスタイル等を尊重します。また、挑戦する一人ひとりの成長と活躍を実現するキャリア形成支援に取り組みます。
4. トレーニングの提供
私たちは、全ての人財とダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの重要性を共有し、企業文化を醸成するトレーニングの機会を提供します。
5. パートナーシップの強化
私たちは、パートナーと共にダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを重視し、企業活動を通してより良い社会を作るための取り組みを推進します。
また、当社グループでは上記方針に関する指標として、次の指標を用いています。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりです。測定可能な目標、指標については順次項目の新設や見直しに取り組んでまいります。
目標 | 会社名 | 指標/実績 | ||
障がい者雇用率 (注1) | 女性社員雇用率 (注2) | 女性技能社員雇用率 (注2) | ||
障がい者、女性社員、 女性技能社員の雇用率を向上 | 前田建設 | 2.12% | 13.1% | 22.6% |
前田道路 | 2.61% | 19.4% | 6.5% | |
前田製作所 | 1.99% | 14.1% | 8.3% |
(注)1.障がい者雇用率は2023年6月1日時点のものです。
2.女性社員雇用率及び女性技能社員雇用率は2023年3月31日時点のものです。
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