企業イワキ東証プライム:6237】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。

(1)開発力の強化

 近年の競争が激しい国内外の市場環境に対応するためには、より迅速且つ高度な製品開発が求められております。この課題に対処するため、当社では、基礎研究及びコア技術開発の環境が整備された技術センターの活用により、高度な研究開発を推進してまいります。さらに継続して産官学連携共同研究等を推進し「オンリーワン製品」の開発をすすめてまいります。

 また、プロダクトアウト製品等の研究開発強化のため、2025年3月期より、従前技術本部内にあった開発部門を分離・独立させ、開発本部を新設いたします。

(2)ソリューションビジネスの再定義

 製品開発力の強化とともに刻々と変化する顧客ニーズを的確に捉え、迅速に対応するために、営業とメンテナンスで個々に保有していた顧客情報を統合し、これまでも様々なソリューションを提供してまいりましたが、社内に存在する技術やサービスをまだ完全には活かしきれてはいないものと認識しております。更なる課題解決提案に向け、社内情報を整理するとともに、よりお客様の「かゆいところに手が届く」よう製品・サービスの方向性を明確化し、CS向上に繋げてまいります。これらソリューションビジネスを、より一層強化・推進することにより、競合との差別化を図り、「ソリューションカンパニー」として世界全市場の顧客から信頼を勝ち取ってまいります。

(3)海外事業の拡大

 更なる海外需要獲得のため、当社の海外販売網を活用し、顧客ニーズに的確に応えられる体制の強化を図るとともに、海外への製品供給を円滑に行うため海外調達及び生産を推進し、全体的な海外事業の拡大を図ってまいります。更に、当社グループの持続的発展のためには、グループ全体としてのシナジー創出が求められております。海外子会社の利点を最大限活用し、更なるCS向上に繋げてまいります。

(4)強化市場への優先的な経営資源の投入

 事業の継続的な成長のために強化市場への優先的な経営資源の投入は不可欠であると考えております。当社グループでは、半導体・液晶市場、水処理市場、医療機器市場、新エネルギー市場を強化市場と位置付けており、優先的に経営資源を投入してまいります。強化市場については、市場環境・経済環境の変化や当社グループの状況なども踏まえ総合的に判断したうえで、適宜見直しを図ってまいります。

(5)サステナビリティの観点を踏まえた次期長期ビジョンの策定

2015年に策定しました「イワキグループ10年ビジョン(以下、10年ビジョン)」は、2025年3月期に最終年度を迎えます。これまで取り組みを進めてきましたCS向上や生産体制の再構築、不具合の撲滅、グループ会社との連携による海外事業の拡大等の結果、10年ビジョン定量目標である、「2025年3月期連結売上高400億円、営業利益率10%」は1年前倒しでの達成となりました。

 これまで「常に最前線で産業を支え、社会の発展と人々の幸福に寄与する。」の経営理念のもと、産業界に幅広くケミカルポンプ・流体制御機器を提供し続けることで社会に価値を提供してまいりましたが、変化の激しいこれからの時代においても、社会に価値を提供し続けていく為には、サステナビリティの観点が不可欠となります。10年ビジョン最終年度においては、サステナビリティの観点を踏まえた次期ビジョンの策定・公表に向けた対応を進めてまいります。

「常に最前線で産業を支え、社会の発展と人々の幸福に寄与する。」という当社の経営理念を実現し、価値ある製品と価値あるサービスを提供する「ソリューションカンパニー」として、世界全市場の顧客から信頼を勝ち取るため、「ありたい姿」「経営姿勢」「行動姿勢」の行動指針を定めて取り組んでおります。

 また、当社グループでは「ポンプという製品をお客様に提供しているのではなく、ポンプという製品を用いて『薬液を移送する』という機能を提供している」という共通認識の下、すべての従業員がお客様との接点であると考え、従業員一人ひとりの能力や意識を高めることに努め、「顧客対応能力の向上」、「企業品質の向上」、「安定的な収益体制の構築」、「コンプライアンス経営の推進」の四つの基本方針を基に、持続的な業績の向上を目指してまいります。

 加えて、10年ビジョンの定量目標であります「2025年3月期連結売上高400億円、営業利益率10%」の達成に向け、売上高前年比増加、営業利益率の改善を重要な指標と位置付けております。

 当連結会計年度における「売上高」は44,539百万円、前年比6,808百万円増加(前年比18.0%増)、「営業利益率」は、12.3%(前年比6.3ポイント良化)となり、結果、10年ビジョンの定量目標は1年前倒しでの達成となりました。

 翌連結会計年度(2025年3月期)の連結業績予想については、海外向けを中心に増収予想ではありますが、調達価格や輸送費の上昇、大型展示会費用の発生などのコスト増を見込んでいることから、「売上高」は47,575百万円、前年比3,036百万円増加(前年比6.8%増)、「営業利益率」は、11.3%(前年比1.0ポイント悪化)と予想しております。

 これらの指標は引続き、増加または改善されるように取り組んでまいります。また、株主還元の目標として配当性向30%超を重要な指標としており、当連結会計年度における配当性向は30.6%であります。

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