企業イメージワン東証スタンダード:2667】「卸売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社の事業展開、経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクを以下に記載しております。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 経営成績の変動について

 医療機関向けのシステムを提供するヘルスケアソリューション事業では、医療関連法規や診療報酬改定等の政策変更で、診療報酬制度の変更により医療機関のIT投資意欲が低下した場合や、新型感染症の流行や景気後退による医療機関の収益悪化によりIT投資の抑制があった場合、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

 国や地方自治体または公共事業に関わる企業が主なお客様である地球環境ソリューション事業では、公共事業予算の縮小、規制基準の変更等が当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

 このような事態を回避するため、新商品のアイディア、新商品の開発、販売戦略の検討、新たな市場開発等の販売拡大の環境づくり等を行うことでリスク分散を図っております。

(2) 業界動向及び競合等について

 ヘルスケアソリューション事業のうち、メディカルシステム分野は、情報技術の影響を強く受ける分野であるため、当社の想定を超える新技術の開発、新方式の採用、新製品の出現、もしくは競合会社の台頭等により、当社取扱商品の陳腐化や市場価値が低下した場合、当社の医療情報システムの安全管理に関するガイドラインへの対応が不十分な場合、顧客離れを招き、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

 影響の回避または、影響を最小限に抑えるため、新商品のアイディア、新商品の開発、販売戦略の検討、バージョンアップ等を行うことでリスク分散を図っております。

 また、同事業のメディカルサプライ分野は、抗原検査キット等は大小さまざまなメーカー、商社が激しい競争を行っております。当社が即応できないサービスを提供する競合先が現れ、当社の提供するサービスの価値が極端に魅力を失った場合に業績に影響を及ぼす可能性があります。

 このような事態を回避するため、品揃えの拡充や即納体制をはじめとして競合他社との差別化に努めております。

 地球環境ソリューション事業のうち、GEOソリューション分野においては、日本国内代理店として三次元画像処理ソフトウェアや計測機器販売と長年培った独自の知見による補正とコンサルティングサービスを付加し、大型設備の保守メンテナンス及び各種ソリューションをサービスとして提供しておりますが、類似したサービスを提供する競合他社が存在するため、価格競争やサービスレベルの要求等が激化し当社が対応できない場合は、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

 このような事態を回避するため、主要仕入先及び主要販売先との情報共有を強化し、協力体制を構築することにより、既存商品に限らず、新たな商品とサービスの開発、新たな市場開拓を進めるなどし、競合他社からの脅威回避に努めております。

(3) 製品に関するクレームについて

 当社が開発・販売を行うソフトウェア、システム及び商品については、欠陥等の不具合を回避し、早期発見するための管理体制をとっております。しかしながら、万が一不具合などの問題を回避できずユーザー等に損害を与えた場合は、損害賠償請求等の解決にあたり多大な費用と時間を要し、当社の信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。

 このような事態を回避するため、顧客からの問合せに対する対応状況や履歴を管理台帳で共有しており、早期に解決し問題を回避出来るよう努めております。

(4) 情報管理に関するリスクについて

 当社は販売、導入及び保守業務等の事業活動において、お客様の機密情報に触れる機会や、お客様が保有する個人情報を一時的にお預かりすることがあります。当社は、2010年にISO/IEC27001の情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を取得し、情報管理体制の維持向上を継続的、組織的に進めております。しかしながら、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルスの侵入や従業員の過誤等による重要データの漏洩やコンピュータープログラムの不正改ざん、もしくはシステム・ネットワーク障害や自然災害によるサービス提供の中断等が発生した場合には、損害賠償請求により、当社の信用や事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 このような事態を回避するため、システムの定期的な保守、バックアップシステムの構築、外部からの不正アクセス防止対策等により、システムへの障害発生・情報漏洩などのリスクを低減し、事業継続性の向上を図っております。なお、万一の場合に備え、サイバー保険を付保しております。

(5) 特許権などの知的財産権の侵害について

 当社は自社製品及びその技術に関する知的財産権の重要性を認識し、その保護を図る方針です。また、他者の知的財産権を侵害しないよう十分に注意を払っておりますが、万が一他者の知的財産権を侵害したと認定され、損害賠償を求められた場合には、法的紛争解決に多大な費用を要する可能性があり、当社の信用や事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 このような事態を回避するため、外部専門家の活用など、知的財産権の権利取得または権利侵害の防止に努めております。

(6) 調達・物流に関するリスク

 当社では、事業活動に必要なコンピューター・サーバー・その他半導体を搭載する機器と医療用サプライ品等を国内外から調達しております。半導体需要の高まりや感染症の拡大や戦争・紛争の勃発、その他不測の事態の発生により、それら仕入コスト及び調達に係る配送コストが著しく上昇し、さらには、仕入や配送そのものが不可能となって当社製品出荷が停滞・停止することにより、当社の経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。

 このような事態を回避するため、仕入先の分散化、安定的な調達体制の構築を進めております。

(7)取扱製品の使用期限管理について

 医療機器や医薬品をはじめとして、当社で取扱う製品の一部には、製造元により使用期限が設定されています。万が一、当社の人為的要因やトラブルにより使用期限を経過した製品が流通し重大な健康被害が生じた場合には、医療機器販売業等に係る許認可等の取り消し、当社への信頼低下などにより販売活動へ影響が生じる可能性や、患者様・医療機関等への補償、使用期限管理体制の改善・強化等のために多額の費用が生じる可能性があり、これにより当社の販売額や収益に影響を及ぼす可能性があります。

 このような事態を回避するため、定期的な実地棚卸の実施その他運用の徹底・検証により使用期限管理体制の改善・強化に取り組んでおります。

(8)訴訟について

 当社は、再生 EV バッテリーを事業用ポータルバッテリーとしてリユースレンタルする環境配慮型の事業に関する取引において、株式会社ワンダーランド及び株式会社プロスパーアセットから下記のとおり訴訟を提起されており、訴訟の動向によっては、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 株式会社ワンダーランド

 請求の内容:損害賠償等請求

 請求金額:2,068万円

 株式会社プロスパーアセット

 請求の内容:動産引渡等請求

 請求金額:1,622万280円

 当社としては、いずれの訴訟についても相手方の主張及びその根拠を精査した上で当社の責任が否定されるよう法的正当性を主張・立証していくとともに、当社の取り得る法的な手段等を検討し、対処してまいる所存です。

(9)継続企業の前提に関する重要事象等

 当社は、2019年9月期以降、継続して営業損失を計上しております。前事業年度には、営業損失661,782千円、当期純損失659,130千円を計上し、当期においても引き続き営業損失844,815千円、当期純損失889,625千円を計上する結果となりました。このような状況により継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象や状況が存在していると認識しております。当該状況を解消又は改善するべく、当社は、以下の対応策を実行することにより、安定的な収益力の向上及び健全な財務基盤を構築に取り組んでおります。

1.安定的な収益力の向上

① 新規事業の安定的な収益基盤の構築

 当社のヘルスケアソリューション事業では、2024年10月より新規事業として、医療経営管理システム「ONE Viewer」と支払代行サービス「ONE Payment」の販売を開始しました。「ONE Viewer」は、経営データを一元化し、レセプト請求ファイルや財務情報の収集・分析を行い、結果を可視化により、医療機関経営者の迅速かつ的確な意思決定を支援する、国内初の医療経営のための「セキュアクラウドシステム」です。このシステムにより医療機関への導入が見込まれ、当社の安定収益の確保に寄与するものと考えております。「ONE Payment」は、医療機関を顧客とする卸売企業に対しては売掛債権の早期回収と未回収リスクのゼロ化が図れ、医療機関に対しては資金の確保を提供する支払代行サービスとなり、医療機関がこのサービスを利用することにより医療機関を顧客とする卸売企業と医療機関の双方にとって経営の安定化が期待されるとともに当社の収益力向上にも寄与する事業であります。これらの新規事業を早期に収益基盤とするべく営業活動に取り組んでおります。

 また、地球環境ソリューション事業では、当社と販売代理店契約を締結しているマッハコーポレーション株式会社製の耐放射線カメラをIAEAに対して販売しておりますが、IAEAから耐久テストの合格が得られれば、販売台数を大幅に増大させることが期待されるため、売上拡大に向けて取り組んでおります。一方で当社と独占販売代理店契約を締結している一般社団法人新生福島先端技術振興機構のトリチウム連続計測器の実証化に向けて、放射線管理や環境保護のニーズに応え持続可能な社会の実現に取り組んでおります。

② 既存事業の収益力の向上

 当社の地球環境ソリューション事業のGEOソリューション分野において、既存取引先と親和性の高い新たな商材として、株式会社マップフォーが開発した、低コストで高精度な地図作成を行うことが可能な3次元データ計測システム「SEAMS」の販売を開始し、販売量の拡大を計り営業利益の拡大に取り組んでおります。

③ 不採算事業の選別、事業性の判断

 当社の既存事業のうち、将来の事業進捗等を鑑みて、手元資金も考慮した検証と見直しを行っており、現在の経営資源の選択と集中を図るため、収益を生み出すまでの事業に至っていないと判断されるものについては、撤退や事業売却も視野に入れて検討を進めて参ります。

2.健全な財務基盤の構築

① 積極的な資金調達

 当社において保有している在庫商品の販売により一定の資金確保を見込んでいるものの、更なる事業の発展を実施すべくエクイティファイナンスによる資金調達及びデッドファイナンスにおいても視野に入れて、幅広い資金調達の検討、協議を進めて参ります。

② 販売費及び一般管理費の見直しによる経費削減

 当社では顧問契約、業務委託契約及びその他の各種契約や経費の見直しを行い、翌事業年度における販売費及び一般管理費について一定規模の経費削減を予定しております。これらの実現により固定費の削減が進み、利益率の改善による営業利益の確保しやすい体制にしてまいります。

③ 管理体制の確固たる強化

 当社は、当社の元代表取締役と元取締役氏の2名が在任中に、当社子会社における新規事業参入にあたって第三者に不正に金品を供与したと疑われる行為があったこと及びこれに関連する不正な行為を行った疑いがあることから、事実関係の正確な把握のために外部専門家から構成される第三者委員会を設置し、調査を実施しました。その調査期間中に当社取引先から通知された内容を踏まえ委嘱業務を追加し、更なる調査を進めました。その追加調査の結果、当社の元代表取締役が在任中に不適切な金銭授受および利益相反取引規制を潜脱するような行為や、売上の計上に関する不適切な会計処理等の事実が判明し2024年1月31日に過年度の有価証券報告書を訂正しております。そのような背景から当社は、コンプライアンスを含めた上場企業としての社会的な責任を果たすため管理体制の大幅な見直し、強化を推進しております。2024年10月に株式会社東京証券取引所へ改善状況報告書を提出しており、今後も管理体制の強化を推進してまいります。

 これらの対応を踏まえ、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

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