アップガレージグループ 【東証スタンダード:7134】「小売業」 へ投稿
企業概要
当社グループは、サステナビリティ基本方針を次のとおり定めております。
『当社グループは、展開する事業を成長・発展させ、企業価値を向上させることを通じて、社会の持続的成長に貢献します。とりわけ祖業であり事業の中心軸であるカー&バイク用品のリユース業態は、「買取→チェック・修理→販売→買取」という循環をつくることにより、商品が持つモノとしての価値を再創造し、SDGsが目指す循環型社会構築に直接寄与します。また、社会との共生を図り、お客様・お取引先様・従業員・株主様等のステークホルダーの信頼と期待に応えるべく、高邁な経営を行います。さらに、サステナビリティに対して、経営陣が自ら取り組むだけでなく、従業員に対し、事業活動の中で実践するために必要な知識向上を目的として、教育・啓発を継続的に行います。』
この基本方針を基にしたガバナンス、戦略、リスク管理、指標及び目標についての当社グループの考え方及び取組は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループの祖業であり事業の中心軸であるカー&バイク用品のリユース業態は、「買取→チェック・修理→販売→買取」という循環をつくることにより、廃棄物を削減するのみならず、商品がもつモノとしての価値を再創造し、循環型社会構築に直接寄与するものと捉えており、これが当社グループのサステナビリティに対する考え方の根幹をなすものであります。つまり経営そのものである本業を成長・発展させることが、社会の持続的成長に貢献することに直結するものと考えております。
このため、当社グループはサステナビリティ経営を推進する体制として、サステナビリティ委員会を設置しております。当委員会は、当社代表取締役社長を委員長とし、執行役員・常勤監査役及び委員長が指名する役職員で構成され、加えてオブザーバーとして社外取締役及び社外監査役が参加することで外部からの知見・助言も取り入れながら、経営陣が一丸となってESGの課題を検討・設定し、取り組みを進めております。
また、サステナビリティ基本方針や社員行動指針を始めとする各種規程を整備して、企業活動の規律と方向性の明確化を図るとともに、社内広報やIRを通じて適切な開示を行い、ステークホルダーとのコミュニケーションを図ることで、サステナビリティ経営を推進しております。
(2)戦略
当社グループでは、本業を推進することが社会の持続的成長に寄与するものと認識しておりますが、その成長ドライバーは、「ITシステムの構築・管理・運営・改善」及び「人材の採用・教育・育成」の二点であります。
「ITシステムの構築・管理・運営・改善」については、リユース業態では全ての取扱品が別物であり、正確な単品管理が求められるため、当社グループでは自社で基幹システムを構築し、直営店・FC店で運用しております。またECサイトも自社で開発・運用をしております。
さらに、新品を取り扱う流通卸売業態においても、自社開発のシステムを通じてお取引先様との取引が成立する仕組みとしており、お取引先様の業務効率化・ペーパーレス化に貢献しております。
このように、当社グループがサステナブルに成長、発展するためにも、またお取引先様の物的・人的資源の有効活用に資するという意味でも、当社グループの「ITシステムの構築・管理・運営・改善」は、サステナブル経営上重要なものであると認識しております。
「人材の採用・教育・育成」については、システムを開発・運営するのも、そのシステムを活用してお客様への適切なご提案やアドバイスを行うことを通じて顧客満足度を高め、ひいては当社グループの永続的なブランドを構築するのも、全ては人、すなわち「ラストワンマイルは人材」であると考えております。
その人材について、当社グループではとりわけ「多様性」を重視しております。「多様性」とは、性別・国籍・年齢といったデモグラフィック的要素のみならず、様々なスキル・経験・バックグラウンドといったコグニティブ(認知的)な要素も含めております。
この考えに基づき、人的資本に対する人材育成方針及び社内環境整備方針は次のとおり定めております。
① 人材育成方針
当社グループでは、社員一人一人を「人的資本」と捉え、既成概念に捉われずビジネスを進化させる人材を採用・育成することにより、人も会社も持続的に成長できる環境づくりが必要不可欠だと考えております。
一般的には「経営戦略で人材が決まる」と言われますが、私たちは「人材で経営戦略が決まる」と考え、かつ「多様性」を考慮して次の三点を人材戦略の柱に掲げ、人材が成長する環境づくりと、ビジネスが進化する仕組みづくりに取り組んでおります。
a.新卒採用
カー&バイク用品のリユース小売という特異性の高い業態のため、キャリア採用での人材確保が難しいのが現状です。そこで、新卒人材を積極的に採用・育成し、若い力でビジネスを進化させる仕組みづくりと、カルチャーの醸成に取り組んでおります。
b.ヒューマンスキル・テクニカルスキルのバランスを意識した研修
専門性の高い商品・サービスを扱うためのテクニカルスキルの研修はもちろん、ラストワンマイルを実現するためのヒューマンスキル向上の研修もポジション別に実施しております。
c.エンゲージメントドリブン
社員エンゲージメントが人材育成方針の重要テーマと捉え、成長そして健康ファーストな組織づくりに取り組んでおります。
② 社内環境整備方針
次の三点の社内環境整備方針の下、様々な取組・改善を実施し、社員のプレゼンティズムを低下させ、社員全員が健康で生き生きと働けるようにすることにより、企業を発展させ、社会に貢献してまいります。
a.ワークライフバランスを実現し、安心・安全・清潔な職場環境をつくります。
b.従業員の心の健康を支援し、悩みを相談・解決できる環境をつくります。
c.従業員の健康に対する意識を変え、従業員が自ら健康管理や病気の予防、早期回復・改善に取り組める体制をつくります。
(3)リスク管理
当社グループは、統合的なリスク管理も含めたサステナビリティ統括・推進機関として、サステナビリティ委員会を設置しております。同委員会において、サステナブル経営を推進する上で検討すべきリスク及び機会については重要課題(マテリアリティ)として認識・検討し、全社で取り組む体制を構築しております。
また、ITシステムに係る事項については、代表取締役が主導し、全執行役員及び監査役を構成員とするシステム会議において、優先度を選別・評価し、迅速な判断・意思決定を行っております。
システムと人材は当社グループにとって成長の機会でありますが、一方大きなリスクにもなりえます。以下はリスク対応策及び機会の一例であります。
|
| リスク項目 | 対応策・機会 |
短期的 | システム | システムの故障・停止 | ノウハウ蓄積、システム外販 |
外部からの攻撃 | 複数の防御対策、保険加入 | ||
人的資本 | 新規採用の不調 | 多国籍な人材採用、採用ノウハウの人材派遣 | |
中長期的 | システム | 退職者の増加 | 業務への応用 |
システム自体の陳腐化 | 継続的な投資と開発人材の育成 | ||
人的資本 | 人口減少、自動車業界の衰退 | 商品・サービスの変化に対応できる人材の厚み |
(4)指標及び目標
① システム
当社グループは、システム構築・運営面において次のとおりテーマを定め、機動的かつ戦略的に取り組んでおります。
a.エンジニア内製化
当社グループではフロントサイドとシステムサイドの連携を重視し、10年前よりエンジニアの内製化に取り組んでまいりました。これにより、知見の蓄積・機動的な改修・コスト削減を実現しております。また持続的な開発を維持するために、エンジニアのキャリア形成において、チャレンジングかつスキル向上に取り組める環境を提供しており、長期タームで働くモチベーションを喚起しております。
b.セキュリティリスク対策
社内にインフラSREチームを組成し、定常的な運用監視のみならずゼロトラスト実現に向けて日々セキュリティ関連の情報収集及び対策実施をできる環境を整えております。
c.安定稼動
昨年までに全てのサーバーをオンプレミスからクラウドに移行完了しており、これによりシステムの冗長化がしやすくなり、耐障害性・高可用性の実現に機動的に取り組める環境を整えております。
また、基幹系システムにおいては、SLA99.5%を維持することを必須としてインフラ環境を整備してまいります。
② 人的資本
当社グループが人的資本経営を実現するための人事戦略の柱は、当社グループが定義する多様性を意識した「新卒採用」「研修」「エンゲージメント」の三点です。それぞれの指標・目標は以下のとおりであります。
新卒採用 | ・総採用人数 30名以上 ・女性比率 30%以上 ・外国籍比率 10%以上 ・デジタル人材比率 20%以上 |
研修 | ・研修項目 15項目以上 ・デジタル研修受講率 30%以上 ・リスク管理研修受講率 100% ・ダイバーシティ研修受講率 100% |
エンゲージメント | ・モチベーションサーベイスコア AA以上 ・産休育休の男女別取得率 男性90%以上、女性100% ・有給休暇・特別休暇取得率 65%以上 ・禁煙手当受給率 70%以上 ・健康診断受診率 100% |
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