蝶理 【東証プライム:8014】「卸売業」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針等
当社グループの企業理念、コーポレートスローガン、経営方針及び人事ビジョンは以下のとおりです。
<企業理念>
私たちは地球人の一員として、公正・誠実に誇りを持って行動し、顧客満足度の高いサービスを提供し続け、より良い社会の実現に貢献します。
<コーポレートスローガン>
あなたの夢に挑戦します。
英語:(We are) Making your dreams come true、中国語:挑戦你的夢想
<経営方針>
◆ 高機能・高専門性を基盤として常に進化する企業集団を目指す。
◆ 顧客満足度向上を第一義とし、景気変動に左右されない強固な事業体質を作り上げ、「利益ある持続的成長」を実現する。
◆ 自ら提案し、自ら創造し、自ら開拓する「自力・自立の経営」を旨とする。
◆ 「信用と確実」を旨とし、浮利を追わず、投機的取引を行わない。
◆ 目標達成への強い意志と行動力を持った構想力のある「人材を育成」し、常に切磋琢磨する「組織的活動」を通じて総合力を発揮する。
◆ 事業を不断に見直し、リスクに対する鋭敏な感覚を養うとともに、スピードをもって成長分野へ資源を投入し、「事業構造の継続的変革」を行う。
◆ コンプライアンス、環境保護など企業の「社会的責任」を常に心がけ、顧客、社員、株主、社会など「ステークホルダー」との関係を緊密に保つ。
<人事ビジョン>
人を活かし、人と活きる。人を育て、人と育つ。人を繋ぎ、人に繋げる。
上記の方針を実行することによって、将来に亘って「躍動感あふれる蝶理グループ」を形成します。
(2)中期経営計画
当社グループは、2025年度を最終年度とする中期経営計画「Chori Innovation Plan 2025」(2023年4月28日開示)を策定し、その基本戦略や諸施策を着実に推進しております。高機能・高専門性を基盤として、グローバルに進化・変化し続ける企業集団を実現し、更なる企業価値の向上を図ります。
なお、繊維・化学品セグメントの経営戦略等は以下のとおりです。
繊維事業 | ① 独自のビジネスモデルの強化 ② 3分野(素材・製品・資材)での安定的な成長 ③ 成長分野(環境、健康・快適)での事業拡大 ④ 事業のさらなるグローバル拡大 ⑤ 高機能・高専門性の追求と差別化・競争力強化 |
化学品事業 | ① 連結グローバル事業軸運営の推進 ② 高機能・高収益・環境配慮型ビジネスへの入替 ③ 相場や景気に左右されにくい仕組み作り、商材領域の開発 ④ 中国・インド・東南アジア・韓国・南米との取組み強化 |
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは中期経営計画「Chori Innovation Plan 2025」に経営指標として、以下を掲げております。
なお、「Chori Innovation Plan 2025」における繊維・化学品の目標セグメント利益(税金等調整前当期純利益)は以下のとおりです。
| 繊維事業 | 化学品事業 |
(2025年度中期経営計画目標)セグメント利益 | 75億円 | 95億円 |
(4)経営環境
今後の見通しにつきましては、日本ではインバウンド需要の増加や賃金上昇等により景気回復基調の継続が期待されますが、中東紛争等の長期化による地政学リスク、中国における不動産不況からの回復の遅れ、為替変動等の不確実性を背景に、先行きに注視が必要です。
このような事業環境の中、当社グループは2023年4月28日に開示しました中期経営計画「Chori Innovation Plan2025」の3つの基本戦略である「連結グローバル事業軸運営の推進」、「変化に即応したサステナブルなビジネスの創出」、「ESG経営の推進」を着実に実行します。中期経営計画2年目となる次期(2025年3月期)の連結業績予想につきましては、売上高3,200億円(前期比4.0%増)、営業利益150億円(前期比0.3%減)、経常利益150億円(前期比3.6%増)、税金等調整前当期純利益150億円(前期比2.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益100億円(前期比3.9%増)と見通しております。
(単位:百万円)
| 2025年3月期(予想) | 2024年3月期(実績) | 増減率(%) |
売上高 | 320,000 | 307,699 | 4.0 |
営業利益 | 15,000 | 15,039 | △0.3 |
経常利益 | 15,000 | 14,476 | 3.6 |
税金等調整前当期純利益 | 15,000 | 14,698 | 2.1 |
親会社株主に帰属 する当期純利益 | 10,000 | 9,624 | 3.9 |
上記予測を修正する必要が生じた場合には、速やかに公表致します。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、中期経営計画 「Chori Innovation Plan 2025」の3つの基本戦略である「連結グローバル事業軸運営の推進」、「変化に即応したサステナブルなビジネスの創出」、「ESG経営の推進」に加え、「DXによるビジネス変革・経営変革」を事業上及び財務上優先的に対処すべき課題と認識し、これを着実に推進していきます。
◆ 連結グローバル事業軸運営の推進
事業拡大のカギとなる海外事業の強化・拡大に注力しています。主要海外拠点の運営基盤強化、事業ポートフォリオの見直し・ブラッシュアップ、グループシナジーの強化による専門集団としての一体運営に注力し、海外収益力の積み上げを図っています。また、最重要拠点である中国への継続した駐在員派遣、生産・消費の両面で成長性の高いインドへの新規駐在員派遣を通じ、既存事業の拡大・新規商材開発を実施し、事業拡大を図ってまいります。
◆ 変化に即応したサステナブルなビジネスの創出
目まぐるしい社会の変化に即応し、事業等のリスクを俯瞰的に捉え、機動的に対応し、新規開発・事業投資やM&Aを実行します。繊維事業では、サーキュラーエコノミーを実現する繊維to繊維の循環型スキーム「B-LOOP™」 を始動し、環境問題への対応が課題となっている繊維産業において、サステナブルな事業展開に取り組んでいます。化学品事業では、市況に左右されないビジネスモデル構築を目指し、マーケットインの思考で新規事業・商材の開発を継続してまいります。
◆ ESG経営の推進
当社グループは、健全な経営と持続的成長を目指し、業務の適正性を確保するための体制整備に取り組んでいます。法令や社会規範を守り、業務を有効かつ効率的に行い、財務報告の信頼性を確保しながら、取締役会を戦略決定機関及び業務監督機関と位置付け、コーポレート・ガバナンスの強化に努めています。2024年4月1日にサステナビリティ推進委員会を設置しました。
| 2023年度の取組 |
E:環境 | 2022年度のScope1~3実績値を公開。 TCFD提言に基づく開示の詳細については、当社HPをご参照ください。 https://www.chori.co.jp/sustainability/environment/tcfd.html |
S:社会 | 従業員のモチベーション向上、組織活性化、離職防止、企業風土の醸成を目指し、エンゲージメント・サーベイを実施。 |
G:ガバナンス | 資本コストや株価を意識した経営、PBR向上のための株主・投資家との対話の充実を推進。開示情報の充実。 |
◆ DXによるビジネス変革・経営変革
「蝶理を丸ごと変える」を目指し、全社業務変革プロジェクト「CARAT(Chori Accelerate Renovation Achievement Transformation)」を2022年4月に始動しました。DX機能を全社横断的に展開し、業務の効率化・標準化、経営管理の高度化や生産性の向上を進め、持続的な成長を継続する基盤の構築を目指しています。2025年度からのSAP本格稼働に向けたシステム開発が順調に進捗しました。また、業務変革推進のために組織変革プロジェクトを設置し、ありたい組織を検討しました。DX経営基盤構築に向け、引き続き取り組んでまいります。
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