企業萩原電気ホールディングス東証プライム:7467】「卸売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)サステナビリティの基本方針と取組

 当社グループは、「創造と挑戦」という理念のもと、中長期視点での事業活動の推進と社会適応力の向上によるサステナビリティ経営を推進し、SDGsやESG(環境・社会・ガバナンス)の意識を高めながら、新たな価値の創造に努め、優れた商品・製品やサービスを社会に提供し、企業成長の実現と社会の持続的成長に貢献し、社会から必要とされる存在であるよう努めています。

 当社グループは、サステナビリティ経営を進めるにあたって、自社視点、社会視点から様々な社会課題の重要度を調査・検討し、取締役会の決議を経て、4つのマテリアリティ(重要課題)を特定しました。また、マテリアリティの取組を実効性のあるものにするためにそれぞれに紐づく主要テーマを設定し、中期経営計画の施策とも連携させながら、活動を推進しています。

 当社グループのマテリアリティについては以下のとおりです。

 活動体制については、2022年7月にサステナビリティ委員会(委員長:代表取締役社長、経営会議メンバーを中心に構成)を設置し、コーポレート・ガバナンスやサステナビリティに関する取組の進捗状況や課題等についての議論を通じて実効性を高めています。サステナビリティ委員会は、四半期に1回のペースで開催し、内容は取締役会に報告されています。下部組織には、リスク管理委員会、内部統制委員会、サステナビリティ推進委員会を置き、「コンプライアンスや内部管理体制の適切性・有効性の検証、問題点の改善・是正」「リスクマネジメントの強化」「SDGsやESGのさまざまな課題解決」などの活動のモニタリングや指導を担います。これらの主要な委員会を中心に関連する各委員会も含めて、相互連携することでより実効性のある体制を構築し、サステナビリティへの対応の質を高め、当社グループの中長期的な企業価値の向上を目指します。

 サステナビリティ推進委員会には、4つのワーキング、「環境推進ワーキング」「ソーシャルワーキング」「財務・IRワーキング」「事業ワーキング」を設置、各テーマの主要部門からメンバーを構成し、各ワーキングリーダーにはそれぞれ職責者を任命し、各部門の年度計画や重点施策とSDGsやESGとの関連付けを行いながら、実行性のある目標やKPIを設定しています。

 2022年10月には、サステナビリティ推進グループをサステナビリティ推進室に昇格し、推進力の強化を図りました。円滑な委員会運営やワーキング活動支援、サステナビリティに関する社内外の情報収集や案件創出、社員への活動の普及など、活動の幅や深みを広げていくための主管部署としております。

(2)気候変動に対する取組(TCFD提言に基づく気候変動関連の情報開示)

 気候変動が社会に与える影響は大きく、当社グループとしても気候変動を取り組むべき重要な経営課題の1つとして認識し、TCFD提言へ賛同する企業や関連団体と協働しながら、TCFD提言のフレームに基づいた情報開示を行っています。2023年4月には「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同とTCFDコンソーシアムへの参加を行いました。株主・投資家をはじめとする幅広いステークホルダーとの良好なコミュニケーションが図れるように、TCFDのフレームに基づいた情報開示の充実を進めるとともに、気候変動問題から生じ得る事業環境への影響を分析しながら、当社グループの企業活動と事業活動において進められる取組を検討し、パリ協定の目指す脱炭素社会の実現に貢献できるように活動してまいります。

①ガバナンス

 当社グループでは、サステナビリティ推進委員会を3ヵ月に1回開催し、SDGsやESG推進に関する方針策定、重要課題に対する施策の決定、その進捗モニタリングを行います。気候変動対応は、本委員会の重要テーマの1つに位置付けており、活動方針や推進施策の妥当性と進捗状況を評価しています。サステナビリティ推進委員会の指示・決定に基づき、環境推進ワーキンググループが中心となり、気候関連問題や環境課題に関する具体的な取組を当社グループ各社の関係部門や環境マネジメントシステム(EMS)の仕組みへ展開し、活動の促進を図ります。サステナビリティ推進委員会における主たる活動状況や重要事項は、サステナビリティ委員会や取締役会への報告や、重要度に応じた取締役会での協議が行われるプロセスとし、取締役会による適切な監督や指導が図られる運用体制としております。

②戦略

 当社グループは、2050年までを考慮した定量のシナリオ分析を実施しています。当社グループの気候変動に関わる短・中・長期のリスクと事業機会を網羅的に分析し、シナリオに基づいて定量化した結果から影響度を大・中・小に振り分け、下記のとおり選定しました。

 事業及び企業活動に与える影響が大きいと考える事項を重要事項として抽出した結果、移行リスクについては、炭素税導入等の各種法規制の変更によるコストへの影響や情報開示ニーズの未対応リスクなどを抽出しました。また、物理リスクでは、異常気象甚大化によるサプライチェーン寸断や平均気温上昇による影響などのコスト増加のリスクなどを抽出しました。今後は、これらを踏まえて、リスクと機会から生じる影響とその対応策の定義を行い、中長期的な経営戦略へ組み込んでまいります。

(主なリスクと機会)

   (注)1 時間軸は、短期(2025年頃まで)・中期(2030年頃まで)・長期(2050年頃まで)を表しております。

      2 影響度は、定量化した結果を、売上・利益・運用コストの軸ごとで勘案し、大・中・小で評価しており

 ます。

③リスク管理

 当社グループでは、サステナビリティ推進室が活動の主管部門となり、事業会社の主幹部門と連携しながら、TCFDの提言に基づいて気候変動にかかるリスクや機会の特定や分析を行っております。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)や国際エネルギー機関(IEA)の外部シナリオなどを参考とし、シナリオ分析によるリスクの整理、また、各事業への影響度や業界動向も踏まえた特に重要度の高いリスクの特定により、それらのリスクへの適切な対応を進めてまいります。

 特定したリスクと機会は、サステナビリティ推進委員会で十分に検討した後に、サステナビリティ委員会や取締役会に報告し、協議を経て決定されます。また、サステナビリティ推進委員会の委員長は、リスク管理委員会に参加し、気候関連問題の観点を当社グループの全社リスクや事業リスクに反映します。気候関連リスクを管理するプロセスの強化、気候関連に関するリスク管理と当社グループの総合的なリスク管理を統合する仕組みの強化を進めてまいります。

④指標及び目標

 中長期的な温室効果ガス(GHG)の排出削減目標の達成に向けて、Scope1,2(2020年度以降)及びScope3(2021年度以降)の算定を実施しています。今後は、算定結果に基づく具体的な目標と計画を設定し、それらに基づいたグループ全社での排出量低減活動とカーボンニュートラル推進を進めてまいります。

a.温室効果ガス(GHG)排出量実績

分類

排出量 [t-CO2](注)4

2027年度時点の

削減目標水準

2020年度

2021年度

2022年度

(注)5

Scope1(燃料の使用)(注)1

321

296

288

25%以上

(2020年度比)

Scope2(電気の使用)(注)2

986

872

976

Scope3(カテゴリ1~7)(注)3

-

583,264

613,516

-

(注)1 燃料関係は、日本の環境省・経済産業省「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」を使

 用しています。

  2 電力関係は、日本の環境省・経済産業省「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」、地

 球温暖化対策の推進に関する法律に基づく電力事業者別の調整後排出係数を使用しています。海外拠点に

 ついては各年度における電力供給会社が提供する最新の係数を使用しています。Scope2の値は、マ

    ーケット基準のScope2の値を記載しています。

  3 日本の環境省・経済産業省「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」を使用していま

 す。また、当社グループの事業活動に該当し、かつ把握可能なカテゴリの合計値を記載しています。

 カテゴリ8,9,11,13,14,15は該当する活動がないと判断し、除外しています。カテゴリ10,12は軽微なた

 め除外しています。

  4 実績値の集計範囲については、主要な連結子会社及び一部の海外拠点を含み、一部の連結子会社は集計範

 囲から除いております。

  5 2022年度におけるScope1,2,3の排出量は有価証券報告書提出時点での暫定値であり、確定値は算

 定が完了次第、当社グループWEBサイトで開示する予定です。

b.開始したScope1,2の低減の取組

・社用車のハイブリッド車両への計画的な入れ替え、稼働率からの適正な社用車の削減、カーシェアリングの促進

・自社所有の工場や物流施設における蛍光灯のLED化、電力契約の見直し(再生可能エネルギー100%プラン)

(3)人的資本・多様性に関する取組

①人材育成や社内環境整備の考え方

 当社グループは、経営理念である「創造と挑戦」のもと、創業者の思いを受け継ぎ、「従業員を大切にし、常に新しいことに挑戦すること」を実践し、企業風土を醸成してまいりました。今後、VUCAの時代、取り巻く経営環境の変化を捉えながら、事業の遂行を通じて多くのお客様や広く社会に貢献できる人材確保と人材育成、適材適所の人材活用を進め、当社グループだからこそ提供できる新たな価値創造のソリューションにチャレンジし続け、サステナブルな社会の発展への貢献を目指します。

 従業員が夢や意思を持ち、高いモチベーションで自律的に学び、新たな価値創造にチャレンジし続けることを人材育成の理想とし、「自律的に成長できる人材を育て、多様な人材が個々の能力を最大限発揮すること」に主眼を置き、その実現に向けた学びの場や人材交流が可能となる風土や環境を創出しながら、多くの経験値と幅広い視点を持った人材の活躍による組織活性化と、それらの取組を支える新たな人事制度や人材育成、働き方改革など様々な社内環境整備に取り組んでいます。

 従業員一人ひとりがお客さまへの貢献や自己実現や成長を実感しながら働きがいを高め、個々の成長と当社グループの成長への好循環につなげ、持続的な企業価値向上を目指します。

②人材育成方針

a.個人の持つ能力を最大限に引き出す人材育成

 従業員一人ひとりが多くの経験値や幅広い視点を養いながら成長していくことが組織の活性化を生み、持続的な企業成長に繋がっていくという考えに基づき、社員の主体的なキャリア形成と人材育成を支援し、次世代を担う人材育成、女性活躍の推進に加え、従業員一人ひとりの意思意欲や潜在能力を引き出す配置やリスキリング(新たなスキルの獲得)など人材投資の強化を図ります。また、当社グループの将来像、事業ポートフォリオ変革を見据えた人材の採用、育成、配置など、経営戦略と連動した人材活用の推進と従業員エンゲージメントの向上に取り組みます。

b.多くの経験値や幅広い視点を醸成する取組の推進

ⅰ.キャリア形成と人材育成

 当社グループにおける中長期的な価値創造を見据えて、経験や視点を持った多様な人材の育成と組織の活性化に重点的に取り組んでいます。

・自律的なキャリア形成

 当社グループでは、従業員の成長が企業最大の財産と位置付け、「会社の役割は社員の自己実現の場を提供することにある」という考えのもと、さまざまな教育・社員研修制度を活用し、「自己実現」を目指しています。キャリア申告制度を通じて従業員一人ひとりの意欲や適性にあわせた長期的な人材育成を行っており、昨今は、グループ会社間や事業部を越えた人事異動や人材交流を推進し、あるいは組織横断的なプロジェクトなどの経験の場や機会を会社としても積極的に作っています。

 今後はさらに、1on1を通じて本人の意向と会社や組織の意向を絶えずすり合わせ、従業員一人ひとりが自らのキャリアビジョンを中期的視点で描き、その実現に向けてチャレンジできるよう取組を進めていきます。あわせて、年代や階層別に実施される集合教育だけでなく、従業員自らが自身の成長に必要な教育を選択できるような選択型教育の充実も図っていきます。

 人材個々の専門性を高め、知見や視点を養いながら、様々な経験を持った人材が流動する好循環の流れを作り、組織力の底上げを図るとともに、新たな発想やアイデアを生み出す原動力や次世代を担う人材育成を増やし、組織としての柔軟性と対応力を高め、変化する事業環境の中で価値創造へ取り組んでまいります。

・人材のプロフェッショナル化

 競争が激化する現在のビジネス環境での企業としての優位性を保つため、従業員一人ひとりのプロフェッショナル化による組織の競争力と変化への対応力を高めていきます。また、DXやビジネスイノベーションなど新たな価値を創出するプロジェクトへ若手社員を積極的に起用し、今後の成長ドライバーの一つになる成長分野での専門人材の育成にも努め、事業活動の拡大や経営基盤強化に向けた新たなイノベーションの創出に向けた活動を進めています。

・グローバル人材の育成

 グローバル化の加速により当社グループの事業における海外比率も増大し、海外事業会社の重要度が増すとともに、国内においても海外を意識したビジネスの需要が高まっております。こうしたグローバル人材育成を目的として、語学研修の充実とともに、海外拠点での実務体験ができる海外トレーニー制度を導入しています。制度を通して、海外へ視野を向けるとともに、海外経験者の計画的な育成・配置を進めており、実際に制度利用者がその後に海外拠点に配属され、活躍しています。

・経営層と社員との対話集会

 上司と部下、職場の仲間だけではなく、経営層と社員との双方向のコミュニケーションの機会も大切にしたいと考えています。2022年度は、代表取締役社長と社員とのラウンドミーティングを開催し、延べ約80名の中堅や若手社員が参加し、将来の会社のありたい姿や想いを語り合い、経営層自らが先頭に立ち、将来を担う人材育成や風土改革に取り組んでいます。

ⅱ.ダイバーシティ・インクルージョンの推進

 当社グループでは、ダイバーシティを推進し、日本社会の課題となっている女性活躍や外国人採用を含め多様な人材が強みを活かし活躍できる企業風土づくりの取組を推進しています。

・多様な人材の採用

 多様な人材がお互いを尊重しながら、様々な知見や視点から意見や考え方を交わし合うことがイノベーションの源泉と考え、キャリア採用を積極的に進めており、社員の多様性を高め、活力ある組織への成長を目指します。2022年度のキャリア採用は36名、採用全体に占める割合は65%となっております。また、採用後のオンボーディング活動も注力し、キャリア人材の早期活躍をサポートしています。

・女性活躍の推進

 女性活躍の推進において、当社グループでは、女性がライフステージを乗り越え、キャリアを積む実績が未だ少数であり、特に営業・技術職においてのロールモデルが少ないことが課題でした。そのため、女性活躍推進において採用戦略や人員配置を見直し、新卒・キャリア採用や文系理系職問わず女性総合職採用を積極的に進めており、近年は女性社員比率、女性総合職比率、管理職比率ともに上昇しています。今後も女性管理職育成のための研修の実施や総合職コースへの転換制度の利用促進を進めながら、スキルアップやマインドチェンジも含め、女性社員を育成する職場の管理職の意識変革や関わり強化の取組も実施しながら、単なる数値づくりになるのではなく、女性活躍の推進を図っていきます。

・障がい者雇用の促進

 当社グループでは、障がいのある方が安心して働くことができる労働環境を整備しながら、更なる職域拡大の取組を推進し、個々の特性に合わせた活躍の場を提供しています。当社グループにおける障がい者雇用率は、2.49%となっています。現在は、事務系職種における雇用のほか、ソーシャルファームの企業向け貸し農園サービスを活用した屋外農園を運営し、障がいのある方が長期的に安心して就業できる環境を整備しています。収穫した野菜は、フードバンク団体へ寄付等することにより、雇用創出だけでなく、多様性社会やSDGsへの従業員の理解向上の一助につながっています。

③社内環境整備方針

a.多様な人材の活躍を支え、働きがいのある職場環境の実現

 「顧客価値向上による企業価値の最大化」と「働きがいのある会社」を目指すという基本的な考えのもと、多様な人材の活躍を支え、労働生産性が高く、また、心理的安全性が高い職場環境の整備を進めています。従業員一人ひとりのチャレンジを支える人事制度、日々の会社生活が心身とも安定し、落ち着いて仕事に取り組むことができる労働環境整備、ワークライフバランスや健康増進の推進、人権問題やハラスメントの防止も含め、従業員を取り巻く様々な観点から環境整備を進め、従業員エンゲージメントの向上に繋げてまいります。

b.人材育成を支える環境づくりの取組

・人事制度改革

 優秀な人材を確保し、多様な人材の活躍を推進するために、採用の競争力、リテンションも加味しながら、個人の役割やパフォーマンスが適切に反映され、人材の成長や組織の活性化を支える魅力的な評価や報酬制度などの人事制度への見直しに着手しています。新たなチャレンジや専門性の高い職務遂行によって得られた成果を公平に評価し、一人ひとりが担う期待役割や職務の大きさと成果に基づいた報酬を可能とすることで、従来制度の課題を改善し、社員の納得感と働きがいを高められるような制度の実現を目指します。

 また、活動規模や重要度が大きくなった海外拠点においての人材マネジメント基盤や人事制度の整備を進めており、当社グループの考え方を共有しながら、制度の標準化や共通化を行い、グローバルでの採用や雇用の環境を整えていきます。

・働き方改革

 アクティビティ・ベースド・ワーキングの考えを取り入れ、在宅勤務制度やコアレスフレックスタイム制を採用するなど勤務制度の充実を進めています。また、「萩原電気グループらしい働き方」について考えていくため、会社と社員の交流の場を設けています。2022年度については、両立支援の推進をテーマとして掲げ、育児制度利用者を対象に、育児と仕事の両立について意見交換を行い、それらの意見を踏まえて両立支援制度を拡充しました(2023年4月より時間短縮勤務制度の対象を小学校3年生修了時まで拡大)。今後も、定期的に交流の場を設け、時間や場所に捉われず、効率的に生産性を上げ成果を出せる勤務環境を整備しています。

・ワークプレイス変革

 オフィスを部署の枠を超えたイノベーション創出の場と考え、フリーアドレス化の推進や、ワーキングガーデンを導入し「WEB会議専用エリア」「レイアウトフリーエリア」と「コワーキングエリア」に分けるなど本社ビルのリニューアルを順次行っております。これらの取組により、従業員自らが業務内容に合わせて最も生産性の高い働き方が行えるようなハイブリッド型のワーキングを推進しています。

・健康経営

 当社グループは、従業員の心身の健康維持・増進と企業成長の同時実現を目指す健康経営の取組を重視し、従業員の健康、組織の活性化、さらには持続可能な企業や社会づくりに貢献することを目指しています。2022年6月に「萩原電気グループ健康宣言」を表明し、代表取締役社長を責任者に据えた健康経営推進体制を構築し、従業員およびその家族を含めた健康の維持・増進に取り組んでおります。健康推進を目的としたウォーキングイベントには延べ279名の社員が参加し、企画や疾病予防として保健師通信の毎月配信、保健師による積極的な保健指導など、従業員一人ひとりの自発的で継続的な健康行動の習慣化を促進する活動をしています。これらの取組が評価され、経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人2023」に認定されたほか、サステナビリティ評価認証融資にあたっては、DBJ健康経営格付2022において当社の健康経営の取組が評価されました。

・従業員エンゲージメントの向上

 当社グループでは、年2回の従業員エンゲージメント調査を行っており、エンゲージメントの結果を職場の管理職へフィードバックし、エンゲージメント活動の理解や共感を促すとともに、職場の管理職による自部門の改善に向け、主体的な行動に繋がっていくよう人事部門が中心となり活動を推進しています。

④指標及び目標

 人的資本の重要性の認識のもと、2022年7月のサステナビリティ委員会体制の始動に伴って、サステナビリティ推進委員会とソーシャルワーキングが推進の主体となり、中期経営計画とも照らしながら、当社グループにおける人権や人材テーマの活動や課題をあらためて整理したうえで、方針や施策を固めてまいりました。当連結会計年度の活動としては、設定した施策の具体化を推し進めるとともに、社内への理解や共感を深め、活動を進めやすい風土醸成に取り組んでまいりました。

 このような活動を進める中で、上記①~③で記載した人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係る実績データを整備しながら、具体的な取り組みを進めておりますが、本報告書提出日現在においては、当該指標についての目標は設定しておりません。

 適切な指標と定量的な目標設定につきましては、引き続き重要課題であると認識し、早期に対応できるよう取り組んでまいります。

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