企業大真空東証プライム:6962】「電気機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営ビジョン

 当社グループは社是である「信頼」を基に、グローバル企業として世界中の人々に信頼される企業グループであり続けたいと考えています。この「信頼」を合言葉とし、「人と人のつながり」を大切にする精神をもとに、社員全員の瞳が輝く企業を目指してまいります。

(2) 経営戦略等

 2019年11月の創業60周年を機に、当社初となる「10年長期経営計画」を策定しました。長期経営計画は、7つの基本戦略「OCEAN+2戦略」を掲げ、高い技術力と強い企業力によりお客様に必要とされ続けるリーディング企業を目指しています。

<10年長期経営計画>

「OCEAN+2戦略」の7つの基本戦略

One

キープロダクトのArkhシリーズを軸にIC内蔵などの一社供給

Cost

直材費の低減が可能なArkhシリーズによる低コスト域への挑戦

Element

コアテクノロジーである人工水晶の大型化/水晶ウエハの大判化と切断/研磨技術で唯一無二の競争優位性

Alliance

価値創造を加速させるオープンイノベーション/コラボレーションでの共創

Niche

ニッチ市場における安定的な残存者利益の創出

+1

これまで培った育成技術をベースにさまざまな結晶へのチャレンジ

+2

新しい要素技術とともに新たな価値を創造するデバイスの開発

 長期経営計画は3つのフェーズに分け、それぞれマイルストーンを設定しています。策定2年目となる2021年4月からスタートした第一中期経営計画「基盤整備フェーズ」が終了しました。第一中期経営計画を振り返りますと、新型コロナウイルスによる混乱があったものの、水晶デバイスの旺盛な需要に加え、品薄感に端を発する価格是正の効果も作用し、1年目には中期経営計画を前倒しする形で過去最高益を達成できました。その後、巣ごもり特需の一巡やエネルギーコストの上昇、半導体不足による稼働低下などが業績に影響を与え、2年目、3年目は減速する形となりました。一方、今後の水晶デバイスマーケットに目を向けますと、半導体の動きに牽引される形で拡大することに疑いの余地はありません。拡大するマーケットへの対応と「OCEAN+2戦略」による当社オリジナルの取り組みを合わせ、2027年3月期の最終年度に過去最高益(営業利益ベース)を目標とする「第二中期経営計画 基盤確立」を4月よりスタートさせました。また、東京証券取引所が公表した「資本コストや株価を意識した経営」についての要請も踏まえ、競争優位性により稼ぐ力を高めることをベースとした経営計画を実行し、企業価値向上を目指してまいります。現状の資本コストは8~10%と試算しており、2027年3月期の最終年にはROE:8%以上を目標とすることでPBR:1倍を達成してまいります。

<中期経営計画>

 第一中期 2022-2024年3月期 基盤整備フェーズ

 第二中期 2025-2027年3月期 基盤確立フェーズ

 第三中期 2028-2030年3月期 成長発展フェーズ

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 今後の経済環境におきましては、各国のインフレに対する金融政策動向やその他地政学リスクなどが懸念され、依然として経済活動の安定化には時間を要すると思われます。当社グループを取り巻く環境としては、設備投資が低調であることから産業市場の動きは鈍化していますが、スマホや無線通信モジュールなどの通信市場やPC/周辺機器などの民生市場においては緩やかな回復傾向が継続しており、車載市場におきましてはADAS(先進運転支援システム)や電装化のさらなる進展により堅調に推移する見込みです。

 当社におきましては、世界最大となる6インチウエハ用人工水晶の量産化や当社オリジナル製品であるArkhシリーズ、モールドタイプ発振器のラインアップ拡充など第二中期経営計画に向けた「製品を変える」準備を粛々と進めてまいりました。Arkhシリーズにおいては当社オリジナルの生産方式により、単位面積当たりのアウトプット最大化を目指すとともに設備投資の抑制にも繋げてまいります。さらに、2024年8月には本社工場が竣工予定であり、次世代フルオート生産のパイロットラインを導入することで新たな価値を生み出す拠点として、当社における真のマザー工場を目指してまいります。加えて、執務エリアにおいてはDXへの取り組みを加速させ、AI活用などにより間接業務の生産性を向上させるなど、一人当たりアウトプットの最大化を目指してまいります。

 また、中国エリアへの偏りが業績変動リスクとなっていることからマーケットポートフォリオの見直しや価格競争力の高い製品への投資などにより、中国マーケットへの偏りを解消し業績変動リスクを抑えたいと考えています。長期的には、自動運転を含め無線通信が必要不可欠な「IoT」を中心にタイミングデバイスは増加するため、今後も「つながる社会」に必要不可欠なタイミングデバイスを安定して供給できる体制作りを構築してまいります。さらに、生産数量に比例し増加するCO2排出量の抑制から、回収/分離といったカーボンニュートラルに向けた新たな取り組みにチャレンジし、重要課題と考えている「安定供給」と「環境対応」の実現に努めます。そして、当社オリジナルの新たな価値を創造し、成長に繋げてまいります。

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、収益力の強化、経営資源の有効利用、財務戦略による有利子負債の削減を進めるとともに、経営環境の変化に柔軟に対応できる経営基盤の確立と業績の向上に努めてまいります。また引き続きキャッシュ・フローを重視した経営を推進し、更なる財務体質の改善、バランスシートの健全化を目指していきます。2027年3月期にROE:8%以上、ROIC:4.5%以上を目標値としております。

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