日本鋳鉄管 【東証スタンダード:5612】「鉄鋼」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理
当社グループは、サステナビリティに対する重要性を強く認識し、以下の体制で推進・監視を行っております。
1)リスクの洗い出しとリスクマネジメントにつきましては、各部門の推進状況に対して、CSR会議にて監視を行っております。
経営会議では、経営に資するリスク項目であるサステナビリティ項目について、その推進状況について、執行側の視点での監視を行っております。
取締役会では、サステナビリティ項目の推進状況について、外部の視点も加えた監視を行っております。
監査役、監査役会は、適宜執行の対応状況の監視を行っております。
2)2022年8月30日に経済産業省が公表した「サステナブルな企業価値創造のための 長期経営・長期投資に資する対話研究会報告書:SX実現のためのフレームワーク 」に沿って、当社の検討状況について確認し、今後の課題を認識しながら、取り組みを進めてきております。「SX実現のためのフレームワーク 」が示す項目のうち、「成長と重要な成果指標(KPI)」および独立社外取締役の取締役会における比率について課題はあるものの、「長期戦略」、「実行戦略」については既に進めてきております。
(2) 重要なサステナビリティ項目
上記、ガバナンス及びリスク管理を通して識別された当社グループにおける重要なサステナビリティ項目は以下のとおりであります。
・環境に関するリスク
・社会課題に関するリスク
・人的資本に関するリスク
それぞれの項目に係る当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
① 環境
地球環境問題への対応は、世界的に取り組むべき最も重要な課題の一つであり、カーボンニュートラルの実現に向けた生産体制整備は当社にとって極めて重要な経営課題であります。
取組といたしましては、カーボンニュートラルの実現に向け電気炉建設チームを昨年6月に設置し、検討を進めております。この検討を深化させ、具体化を図ってまいります。
② 社会課題
当社の事業は、サービスの提供を受ける市民の目を通して、事業体(自治体)様と取引をさせていただいております。我々の事業に関連する、事業体様や施工会社様の人材不足・技能者不足は業界としても大きな課題と認識しており、当社としても極めて重要な経営課題であります。
取組といたしましては、これまで、こうした課題に対応すべく、いくつかの開発を進めてまいりました。具体的には、誰でも楽に簡単に短時間で施工ができる「楽ちゃく」、鉄道・交差点・河川横断等開削工事が困難な箇所で行う非開削工法にて耐震性能維持しつつ画期的に工数の削減が可能な「オセール」、スマートフォンやタブレットで、データ収集・集計、自動編集できるDXソフト「だいさくくん」などがございます。
また、世界34か国で活動する水・衛生専門の国際NGOウォーターエイドに対し、ダクタイル鉄管の販売本数に応じた寄付を2021年度より行ってきております。さらに、地元や市民の皆様に自然と親しみ笑顔を届けられる活動として、久喜工場近隣の久喜菖蒲公園において、“Nature Play Carnival in Kuki”と称する地域貢献のイベントを2021年11月より開始し、毎月開催しております。
③ 人的資本
当社は、パーパスとして「水が途切れない世界を実現する」を掲げ、原料調達から製造・販売に留まらず、データベース化、診断、設計から工事施工まで一貫して行う「管路分野のInnovative All inワンストップ企業」の実現に向けて取り組んでおります。その実現には卓越した人材集団になる必要があり、採用、人材育成、社員のモチベーション向上は、当社としても極めて重要な経営課題であります。
取組といたしましては、以下の「人材育成方針」と「社内環境整備方針」に沿い、活動を進めてきております。
a-1)人材育成方針
パーパスに掲げた「水が途切れない世界を実現する」ために、誠実に挑戦し続けるスペシャルな人材の確保と育成とモチベーションの向上を特に重要な課題と考えており、以下を進めてきております。
〇新卒中途採用による人材確保
〇教育体系整備
〇インナーブランディングの推進
a-2)社内環境整備方針
当社は、埼玉県の多様な働き方実践企業のプラチナ認定を受けており、例えば育児短時間勤務を小学校卒業まで認めるなど先進的な取り組みをしてきておりますが、男性と女性の社員数が大きく乖離があるため、女性人材確保・登用を重点課題として取り組んでまいります。
その重点課題に沿って、2023年度の当社役員につきましては、多様性の視点から、女性の社外取締役の登用を実現いたしました。
b)開示指標・目標及び実績
当社グループでは、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係る指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。
指標 | 目標 | 実績 |
係長級にある者に占める女性労働者の割合(※1) | 2026年3月末までに30%以上 (※4) | 30.0% |
有給休暇取得率(※2) | 2026年3月末までに80%以上 (※5) | 83.0% |
男女の賃金の差異(※3) | 2026年3月末までに73%以上 (※6) | 全労働者 71.7% |
(※1)厚生労働省令に基づく「女性の活躍に関する情報公開項目」として、「女性労働者に対する職業生活に関する機会の提供」の8項目から「係長級にある者に占める女性労働者の割合(%) 」を選択しております。
(※2)厚生労働省令に基づく「女性の活躍に関する情報公開項目」として、「職業生活と家庭生活との両立」の7項目から「有給休暇取得率(%) 」を選択しております。
(※3)男女の制度上の差異はありませんが、構成差による差異が生じております。当社は女性社員の産休・育休の取得率が100%であり、子供の小学校卒業まで育児短時間勤務を利用する割合が高いため、女性の正規労働者の賃金割合が低くなる傾向にあります。
(※4)2030年までに「指導的地位に占める女性の割合を30%程度」としている政府の目標に準じ、30%以上を目標といたしました。
(※5)厚生労働省は2025年までの目標として70%を掲げておりますが、当社は既に数年前から70%超を継続して達成してきており、80%以上を目標といたしました。
(※6)男女共同参画局が発表している国内企業の平均値は75%となっておりますが、当社は(※3)で示した通り、子供の小学校卒業まで育児短時間勤務を利用する割合が高いため、女性の正規労働者の賃金割合が低くなる傾向にありますので、育児短時間勤務による影響分を加味し、73%以上を目標といたしました。
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