パシフィックシステム 【東証スタンダード:3847】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
当社グループでは、当社及び連結子会社においてサステナビリティに関する取り組みを進めております。本項目では、当社グループのサステナビリティに関する取り組みの中でも重要性の高い当社の取り組みについて記載し、連結子会社で実施している取り組みについては省略しております。
また、以下の体制及び取り組みについては、本報告書提出日現在の状況を記載しております。今後サステナビリティという観点から、改めて体制と方向性を検討してまいります。
(1)サステナビリティに関する考え方
当社グループは、経営理念「パシフィックシステムグループは、豊かで高度な情報社会を実現するために、確かな情報通信技術に基づく最適なソリューションとサービスをお客様に提供すると共に、環境への配慮、社会への貢献とも調和した事業活動を行います。」のもと、事業活動を通じて直接的・間接的に環境・社会課題への解決に貢献してきました。また、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中期経営戦略」に記載した経営ビジョン及び基本方針のもと行動していくことで、社会にとっての価値をも追求することを目指しています。
このように、当社グループは、経営理念、経営ビジョン及び基本方針に基づき実践する事業活動を通じて、持続可能な社会の実現と企業価値向上を目指します。
(2)リスク管理体制及びガバナンス体制
①リスク管理体制
当社は、経営会議(月2回開催)において、事業機会の検討と当該機会を活用するための施策の検討を実施しております。また、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおり、「リスクマネジメント方針」を定めており、この方針の下、経営会議と同一のメンバーで、コンプライアンス・リスクマネジメント部会(半期ごと)を開催し、リスクの評価、リスクの顕在化の予防や顕在化したリスクの最小化等を図っています。
②ガバナンス体制
経営会議とコンプライアンス・リスクマネジメント部会における重要事項は取締役会に報告を行うこととしており、上記のリスク管理体制が適切に機能しているかは取締役会において監督する体制となっております。
(3)戦略及び指標と目標
当社は、現状、サステナビリティに関して戦略及び指標と目標を決めておりませんが、「(1)サステナビリティに関する考え方」に記載のとおり、お客様の課題を解決するソリューションを提供することが持続可能な社会への貢献につながるものと認識しております。
①事業を通じたSDGsへの貢献
今後はAI、IoTなどの領域において、更なる技術の進歩と同技術の利活用が見込まれます。当該領域は当社が得意とする分野であり、貢献できる分野は拡大していくと考えております。
このような状況の中、当社は現状、以下のようなソリューションを提供しております。
(主なソリューション事例)
デパレタイズビジョンシステム | 人手による大変な重量物の積み下ろし作業を自動化し、安全と作業負荷の軽減を実現します。 |
PARCS Suite@ WATCHER | 人手による巡回監視や測定記録をIoTにより自動化し、安全と作業負荷の軽減を実現します。 |
スマートファクトリーソリューション | IoT技術の導入により、製造設備データの保全業務をサポートし、高品質化の実現や生産性向上および安全な職場環境を実現します。 |
産業廃棄物受入予約管理システム | 廃棄物の受入れ作業をWEBシステムで行い、産業廃棄物の受入れ量を適正に管理します。 |
②企業活動を通じたSDGsへの貢献
当社は、誠実な企業活動を通じて社会の要請に対応し、社会課題の解決に貢献することが持続可能な社会への貢献につながるものと認識しております。
ステークホルダーである地域社会との協調や環境への負荷軽減が当社の企業価値向上に重要であると認識しており、各施策に取り組んでおります。
また、社員の働きやすい環境の整備が社会的に求められており、当社は社員の健康を考えた職場環境、誰もが働きやすい人事労務制度の構築に取り組んでおります。
(主な取り組み、制度)
健康経営の推進 | 健康経営優良法人(大規模法人部門)・健康経営優良企業(銀の認定)を現在まで3年連続で取得しております。 |
年休取得率の向上 | 働き方改革の社内への浸透もあり、高い年休取得率を維持しています。 |
育児休暇取得率の向上 | 直近5ヵ年平均(2018年度~2022年度)の育休取得率は、厚生労働省の「令和3年度 雇用均等基本調査」2022年度平均を女性、男性ともに上回っております。 |
育児短縮時間勤務 | 対象となる従業員は、子供が小学校3年生まで使うことができます。 |
さいたま緑のトラスト運動 | 埼玉の優れた自然や貴重な歴史的環境を取得し保全する「さいたま緑のトラスト運動」に賛同し、トラスト基金へ寄附を行っております。 |
小中学校へ新聞(スタンド)寄贈 | 近隣の小中学生に学生新聞や新聞用スタンドを寄贈しております。 |
職場体験学習 | 職場体験学習を通じ、勤労観や職業観、学ぶことへの意義などをつかんでいただいております。 |
環境マネジメントシステム(EMS)の推進 | 当社は、実効性の高いマネジメントシステムを運用し、当社の活動による環境への負荷を低減することを目的に、環境マネジメントシステムに関する国際規格である「ISO14001」を取得しております。 |
太陽光発電設備 | 本社ビルの屋上に太陽光発電設備を設置し、2011年9月24日より運転を開始しています。 設備は最大出力69.12kWhの能力を持ちます。これは1日の発電量で一般家庭の1ヶ月分の使用電力を賄う規模であります。本社の電力使用量の約2割を賄い、CO2を平均で年約37トン削減しております。 また、太陽光発電設備の運転により、夏場のピーク電力のカットにも大きく貢献しております。 |
LED照明 | 本社全館の照明をLED照明に替えたことで蛍光灯に比べ、省電力を実現いたしました。 また、LED照明にしたことで照明の寿命が延び、交換作業の軽減や産業廃棄物の削減にも貢献しております。 |
③人的資本及び人材の多様性への取り組み
当社は情報システムの開発を主要なサービスとして提供しているという事業特性上、情報システムの開発に携わる人員の業務スキルやプロジェクトマネジメントスキルがサービスの質に直結します。そのため、優秀な人材を育成し定着させることが重要であり、以下の人材育成方針に基づき、社員の年次やステージに応じた社員教育制度を設けております。また、優秀な人材を確保するため、性別や国籍に関係なく採用を行っております。
なお、当社は「②企業活動を通じたSDGsへの貢献」に記載のとおり、より良い職場環境と人事労務制度の構築に取り組んでおります。今後、社内環境整備方針を整備し、更なる改善に取り組んでまいります。
a.人材育成方針
いかなる時代にもお客様に最適なソリューションとサービスを提供できるように、会社全体の技術力向上に取り組み続けることが、当社人材育成の原点です。職場における学びを重視し、育成力のある職場づくりにつとめ、社員一人ひとりが成長し続けられる学びの場を提供します。
b.社員教育
社員の成長確認と職場改善のために、定期的に全社員が所属する部署の学び診断を実施し、育成力のある職場づくりに反映させています。
均等に教育機会が得られるように、職位別・年代別に階層別集合研修を実施しています。社員が年次や職位に応じた学びの機会を得ることで、社員の継続的なスキルアップを促すとともに、意欲を喚起し、躓きを防ぐことにより、社員の定着率向上を図っております。
なお、年度目標管理制度の上司面談では業務計画に対する個人の目標と実績の確認が、自己申告の面談ではキャリアデザインの確認が組み込まれています。
(主な研修内容)
新入社員研修 | 配属に備え、社会、会社、仕事に必要な知識の習得、当社事業の理解を目的として配属に関わらず基礎的なITに関する教育も実施しております。全社員が当社の主要な事業であるITの知見を有することにより、管理部門も含めて全社的に事業を推進できる体制を構築しております。 |
メンター研修 (育成担当者研修) | 新入社員のキャリア形成と定着促進、先輩であるメンターの育成指導力強化のためメンター制度を導入しています。メンター研修では、メンターとメンティー(新入社員)のコミュニケーションを強化し、信頼関係を築くことも目的として実施しております。 |
キャリアデザイン研修 [2年次]、[5年次]、[8年次] | 社員の意欲換起を目的に、定期的に研修を実施し、自身の振り返りや求められる役割の認識、キャリア形成の再検討の場を設けております。これにより、社員の定着率向上に寄与しているものと認識しております。 |
新任管理職研修 新任監督職研修(主任対象) 新任監督職研修(副主任対象) 新任評価者研修 | 新たな職位における役割を認識し必要な知識の習得を促し、新たな職における業務遂行を支援しております。 |
プロジェクトマネジメント研修 | プロジェクトマネジメントをしている、またはその役割が期待される社員を対象に、社員のレベルに応じたプロジェクトマネジメント研修を実施しています。 |
c.ダイバーシティの推進
当社は、性別に関係なく誰もが働きやすい職場環境の構築に取り組んでおります。
直近5年間の採用者の男女比率は以下のとおりです。
性別 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 平均 |
女性 | 36.8% | 60.0% | 26.9% | 35.0% | 23.5% | 35.1% |
男性 | 63.2% | 40.0% | 73.1% | 65.0% | 76.5% | 64.9% |
(注)2023年度は、本書提出日現在の状況を記載しております。
上記期間に対応した3月末時点での従業員男女比率は以下のとおりです。
性別 | 2019年度 (2020年3月末) | 2020年度 (2021年3月末) | 2021年度 (2022年3月末) | 2022年度 (2023年3月末) |
女性 | 19.7% | 21.7% | 21.7% | 21.9% |
男性 | 80.3% | 78.3% | 78.3% | 78.1% |
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