パシフィックシステム 【東証スタンダード:3847】「情報・通信業」 へ投稿
企業概要
(1)会社の経営の基本方針
①経営理念
パシフィックシステムグループは、豊かで高度な情報社会を実現するため、確かな情報通信技術に基づく最適なソリューションとサービスをお客様に提供すると共に、環境への配慮、社会への貢献とも調和した事業活動を行います。
②経営方針
お客様、株主、社員から、信頼と評価を得られる経営を実践します。
1)世の中の技術動向、先進技術を先取りして、お客様の付加価値を高めるソリューションと、品質の高いサー
ビスを提供します。
2)企業倫理の徹底と、CSR(企業の社会的責任)に積極的に取り組みます。
3)社員一人ひとりが、自律性と創造性を発揮できる文化を大切にして、企業価値を高めていきます。
(2)経営環境
当社グループのセグメントごとの経営環境の認識は、以下のとおりであります。
機器等販売
2023年度は、顧客へのパソコン、サーバー等の機器や文教市場向けの教育用機器の販売が好調であったことから売上高は前期比で上回る結果となりました。
2024年度は、2023年度に好調であった反動から2023年度比で売上高の減少を見込んでおりますが、引き続きPCやサーバーなどの機器や顧客の経営基盤を支えるグループウェア等のソフトウェアの拡販を推進していきます。
ソフトウェア開発
2023年度は、前期から継続している大型プロジェクトが終盤となり縮小したものの、新規の基幹システム再構築等の受注があり、売上高は前期比で上回る結果となりました。
2024年度は、大型の顧客へのERPシステム導入や基幹業務システム受託開発を受注済みであり着実に開発を進めてまいります。
システム販売
2023年度は、公共のインフラサービスを受注したこと、また医療システムの大規模案件や製造業向けパッケージ販売等が増加し、売上高は前期比で上回る結果となりました。
2024年度は、医療システムの大規模案件完了の反動から2023年度比で売上高の減少を見込んでおりますが、AIスランプ予測システム『PreSLump AI®』を始めとしたAI関連製品、AIコンサル、スマートファクトリ等のIoT関連、セキュリティ脆弱性診断等のセキュリティビジネス関連の展開を進めてまいります。
システム運用・管理等
2023年度は、保守関連やデータセンター業務が増加したこと、また製造業向けのシステム運用保守が増加したこと等により、売上高は前期比で上回る結果となりました。
2024年度は顧客へのシステム運用支援および新規サービスの展開を進めてまいります。
(3)長期ビジョン及び中期経営計画
当社グループは2024年 5月に今後の 10年における戦略としてPACIFIC SYSTEMS VISION 2032(長期ビジョン)「One step Forward, One step Beyond.」を策定しました。また、そのPhase1「創出を目指す3年」として26中期経営計画を策定しました。
まず、長期ビジョンの概要は以下のとおりです。
「One Step Forward, One Step Beyond.」一歩先へ、そして未来へ羽ばたこう!!
◎既存の事業領域の発展・展開を図りながら新たな事業領域へ踏み出す
◎多様な顧客に付加価値の高い独自のITソリューションを提供
◎会社及び社員がマインドと行動を変え、技術と発想力を武器に未開拓分野へ挑戦
◎主体的で持続可能な成長の実現と社会的課題の解決に積極的に貢献
<変革>
1.マインド 会社と社員が共創する組織へと改革
2.ビジネス 新規領域への挑戦と既存領域の再編
3.ブランド ブランド価値向上による経営基盤強化
<計画期間>
Phase1 2026中期経営計画「創出を目指す3年」
Phase2 2029中期経営計画「定着を目指す3年」
Phase3 2032中期経営計画「発展継続の3年」
<長期ビジョン最終年度2032年度目標値(連結)>
売上高 160億円~200億円
営業利益率 10%
ROE 10%
PBR 1.0倍超
配当性向 30.0%~50.0%
また、26中期経営計画のビジョン及び基本方針は以下のとおりです。
<ビジョン>
「お客様と社会に貢献するサービス・技術を提供し続け、企業価値を高めていく」
◎お客様と社会に貢献して仕事に対して誇り・喜びを持つ・持たせる
◎そのためにサービス・技術の向上
◎その結果としての企業価値向上
<基本方針>
①強みを知り、強化する
②既存技術の展開
・応用力で分野を拡大 他社との連携 利益へ繋げる戦略
③新規技術の獲得
④営業力の強化
・営業手法改革(DXだけでなくあらゆる手法を研究開拓)
⑤利益率の向上
・人工あたりの粗利を指標に
⑥開発作業の変革
・開発手法、開発標準・ルール徹底のためのマネージメント
・見積作業の定型化を推進
・開発の効率化、AIを積極的に活用
・顧客とのコミュニケーション、プロジェクト内コミュニケーション
・アジャイル手法の確立
⑦安全衛生の徹底と社員の健康度向上
⑧リスク管理の強化
・社員一人一人がリスクを認識できるように
・組織として認識と対応を共有
⑨成長・教育・やり甲斐の充実化
・経験力、成長、地位向上を実感できる仕組み
・「仕事は楽しい」と思える環境
⑩DXの推進
・デジタル技術の進歩を常に把握
・デジタル技術の活用を通して、顧客と当社グループの企業価値を高める
(4)目標とする経営指標
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は売上高、営業利益であります。また、当社グループは、企業価値の向上と経営基盤の強化に努め、企業の存続と発展に必要な利益を確保するため、中期的な目標として、26中期経営計画によって、2027年3月期に売上120億円、営業利益9.6億円を目指します。
(5)対処すべき課題
今後の国内経済は、引き続き緩やかな回復傾向にあるものの、地政学リスクや金融資本市場の変動に加え、長引く物価上昇や人手不足の影響等、依然として不透明な状況が継続すると思われます。そのような中でも、各企業におけるDX推進の流れは継続し、AI・IoT技術などのICT(情報通信技術)の役割は従来以上に重要性を増し、情報化投資意欲の高まりは継続していくものと考えられます。また日進月歩で新たな技術やサービスが生まれており、その変化へ臨機応変に対応していくことが重要になってきます。
このような事業環境のもと、「(3)長期ビジョン及び中期経営計画」に記載のとおり、長期ビジョン並びに、26中期経営計画を策定しました。
本中計の基本方針「強みを知り、強化する」「既存技術の展開」「新規技術の獲得」に則り、研究開発投資を最重点施策として中計期間総額568百万円(前中計比409百万円増)へ拡大し、AI、センシング、オリジナルパッケージ、新商品・新技術への投資を行ってまいります。
また重点施策として、AIスランプ予測システム『PreSLump AI®』を始めとしたAI関連製品、AIコンサル、スマートファクトリ等のIoT関連、セキュリティ脆弱性診断等のセキュリティビジネス、ERPビジネス、基幹業務システムの受託開発、ビジネスコミュニケーションツール、DXソリューション、データセンター(埼玉県、岩手県)等の展開を進めてまいります。
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