オーミケンシ 【東証スタンダード:3111】「繊維製品」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループは「人と地球と暮らしへのやさしさを追求」を企業理念として掲げ、地球環境にやさしい生分解性を持つセルロースを中心とした製品販売・開発に取り組んでおります。環境配慮型企業としての地位の確立を目指し、自然環境の保全や気候変動に関する対応を経営上の重要課題と認識しております。
脱炭素社会の実現をイノベーションで切り拓く企業として、これまで培ってきたセルロースに関する技術を応用し、環境負荷低減や地球温暖化を抑制するための技術開発を産学複合で進めており、地球温暖化防止に取り組んでおります。
また、社長以下全社員を対象とした環境行動遂行のための環境マネジメント体制を整備し、リスクマネジメントに基づく取り組みを推進しておりますが、今後事業再構築に伴う新たな組織体制を構築し、ガバナンス強化に向けた体制作りを進めてまいります。
注)気候変動等による災害発生時においては、規定『危機管理体制』に従う
(2)戦略
①環境(気候変動関連等)に関する方針
気候変動が社会に与える影響は大きく、当社グループとしても取り組むべき重要な課題と捉えております。
気候変動関連のリスク及び機会の重要性評価に向け「移行リスクまたは機会」「物理リスク」に分けて評価を実施し、以下の項目を今後取り組むべき重点課題といたしました。
区分 | 種類 | 想定リスクと影響 | 時間軸 | 評価 |
移行リスク または機会 | 政策•法規制のリスク | 炭素税導入や再生エネルギーの利用促進等の政策、環境関連法令等の施行によるコスト増大 | 中期 | 大 |
技術のリスク | 環境負荷軽減素材を中心とした新たな技術開発を進めているが、製品実現•事業化の遅れによる現行開発技術の陳腐化 | 中期 | 中 | |
市場の機会 | 関連メーカーの使用原料が、石化素材から天然素材•セルロース素材への転換が進むことにより販売機会が増大 | 中期 | 大 | |
評判上のリスク | 気候変動対策が不十分な企業体質、情報開示不足による簡易的区別化が進むことによる企業価値の毀損や株価の低迷 | 中期 | 大 | |
物理リスク | 急性リスク | 地震等の災害発生により、被災したエリアの物流網の寸断による製品供給不可、また自社機能停止、従業員の被災等による事業停止 | 長期 | 中 |
慢性リスク | 気温上昇や海面上昇などの気候変動により、当社が扱う木材から得られるセルロースを中心とした原料の調達困難が発生 | 長期 | 中 |
上記項目に基づき、当社グループにおける重要なサステナビリティ項目は以下の通りです。
・政策・法規制に対するリスク
CO2排出規制やリサイクル促進などの環境法に対応できる素材の使用及び開発、物流の仕組みの見直しを図ることにより、施行される時期を目標に順次新たな法規制への不適応部分の改善を行い、コスト増大の抑制を進めてまいります。
・技術のリスク
製造時に消費するエネルギー量を大きく抑えられる現在開発中の強力繊維や現在使用されているプラスチックフィルムの代替えとして、生分解性を持つセルロースを用いた新素材・加工技術の社会実装に向け、早期事業化の検討を進めてまいります。
・評判上のリスク
気候変動対策が不十分な企業体質、情報開示不足による簡易的区別化が進むことにより、企業価値の毀損や株価低迷に陥らないよう、決定された情報については開示できる可能な範囲でIR情報として発信してまいります。
また、現行環境対策組織の見直しを行い、今後のサステナビリティに対応した組織の早期構築に取り組んでまいります。
②人材の育成及び社内環境整備に関する方針
当社グループは、社員がより多くの業務に携わり能力を発揮するため、また自律的なキャリア形成をするためには、社員一人ひとりが現在の業務に必要なスキルを身に付けることに加え、自身が目指すキャリア目標の達成に向けて努力をすることが求められます。
そのような社員をサポートするため、eラーニングをはじめとした各種研修の実施や一人ひとりの志向やニーズに応じたキャリア形成の実現を推進してまいります。
(3)リスク管理
当社グループは、気候変動等のリスクに対応するため、環境基本方針、環境行動指針を定めて全社的にリスク管理を行っております。
事業運営に影響を及ぼす恐れのあるリスクへの対応を適切に行い、リスクの把握と評価、対応策を検討・実施し、リスクが顕在化した場合の影響を最小限に抑制するための活動に取り組んでまいります。
(4)指標及び目標
「人と地球と暮らしへのやさしさ」を目指して二酸化炭素排出量の削減を進め、2030年までに電力、燃料から発生するニ酸化炭素の排出量を30%削減することを目指します。
また、女性管理職比率、男性の育児休業取得率においては、厚生労働省による雇用均等基本調査結果における全国の企業の平均を目標とし、今後継続して環境整備をはじめとした取り組みを推進してまいります。
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