マツキヨココカラ&カンパニー 【東証プライム:3088】「小売業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、デジタル化やグローバル展開など一歩先を行く取組みに挑み続け、多様化するお客様のライフステージに応じた質の高いサービスを提供することで人々の楽しみという価値を常に創造してまいります。
そして、最も身近な存在として、より豊かな生活の実現を支え続け、地域や社会に、より大きな安心と喜びを提供していきたいとの想いから、グループ理念、グループビジョン及びグループスローガンを、以下のように設定しております。
① グループ理念
「未来の常識を創り出し、人々の生活を変えていく」
“未来の美と健康”を考え抜き、新たな顧客体験を創り出し輝きを増していく生活・地域社会の実現に貢献する。
② グループビジョン
「美しさと健やかさを、もっと楽しく、身近に。」
私たちは、美と健康という分野を軸に新しい技術やアイデアを積極的に取り入れ、人々の毎日の生活がもっと楽しさに満ちたものになることを目指します。
そして、人の想いに敏感で身近な存在であり続けることを大切にし、生活や地域に、より大きな安心と喜びをお届けするために挑戦してまいります。
③ グループスローガン
「Find your“!”」(!は“wow”(ワオ)と読みます)
訪れるたびに、思わず“wow!”と叫んでしまうほどの驚きや喜びがあり、「次はどんなことに出会えるだろう!」とワクワクした気分になってきていただきたいとの意味をこめて設定しております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、社会・生活のインフラ企業となることで、地域社会の美と健康に最も身近な存在として貢献できるほか、ヘルス&ビューティー分野で圧倒的なプレゼンスを獲得することで、国内ドラッグストア業界を力強く牽引することを目指してまいります。また、ドラッグストアの社会的使命である地域包括ケアシステムの構築を推進するとともに、将来的には「美と健康の分野でアジアNo.1」を目指してまいります。
その過程におけるグループ経営目標として、アジアNo.1のドラッグストアとなり、美と健康の分野でのリーディングポジションを確立すべく、「グループ売上高1.5兆円、営業利益率7.0%(2026年3月期)」を設定しております。また、当社グループは、「ROE(自己資本当期純利益率)10%以上」を新たな目標として設定しており、既存事業の拡充、KPI管理の徹底や事業ポートフォリオの見直し、バランスシートのスリム化、株主還元の充実などにより、収益性と効率性を高めていくことで、継続的な目標達成を目指してまいります。
(3)経営環境
① 市場環境
わが国経済は、新型コロナウイルスの5類感染症への移行や各種政策の効果もあり、企業収益や雇用・所得環境が改善し、景気が緩やかに回復している一方で、エネルギー価格、原材料価格の上昇に加え、国際情勢不安も重なり、先行き不透明な状況が続いております。
② 競合他社の状況
ドラッグストア業界においては、業種・業態を超えた競合企業の新規出店、商勢圏拡大に向けた新たなエリアへの侵攻、M&Aによる規模拡大、同質化する異業種との競争、それらが要因となる狭小商圏化など厳しい状況が継続しております。
③ 顧客動向
少子高齢化や都市部への人口流入など社会構造が変化を続ける環境の中で、当社はお客さまのライフスタイルの変化や嗜好・ニーズを的確に捉えてまいりました。例えば厚生労働省がすすめる「健康サポート薬局」の認可と地域医療連携を進めることで、すべての人の健康をサポートしております。
インバウンドに関しましては、新型コロナウイルスの5類感染症への移行により、今まで訪日できなかった多くの海外のお客様が日本に入国され、当社店舗でご購入いただける機会も徐々に増えてきております。
また、訪日されていない海外のお客様についても、各国に展開する当社店舗や越境ECをご利用いただいている状況です。
④ 法改正
今後、定期的に実施される調剤報酬及び薬価の改正により一定程度の影響を受ける可能性もありますが、引き続き健康サポート薬局化の推進や技術料の向上を進めることで、調剤事業の拡大とその影響の最小化に努めております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、少子高齢化、急激な消費動向の変化や競合企業の新規出店・M&Aによる規模拡大など、常に変化する経営環境に対応し、持続可能な経営を実践していくため、4つの経営の前提とそれに紐づく5つのマテリアリティへの取組み、そして、当社グループが更に成長するための4つの重点戦略を連動させ、推進しております。
それぞれの内容は、以下のとおりです。
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< 持続可能な経営に向けて >
当社グループは、グループ理念、グループビジョンの実現に向けた経営の前提として、当社グループの成長を支える基盤となる「人間性尊重の職場」、「ガバナンスの充実・強化」、当社グループがさらに成長するための戦略となる「美と健康への貢献」、「地球環境の保全」を区分し、それに紐づく5つのマテリアリティを、以下のように特定しております。
① 人間性尊重の職場
マテリアリティ:「従業員の成長」
目指す姿: 従業員にとって働きがいがあり、従業員とともに成長する企業グループとして存在している。
② ガバナンスの充実・強化
マテリアリティ:「ガバナンス・コンプライアンスの充実」
目指す姿: 経営の効率性・透明性や企業モラルを維持・向上し、信頼され続ける企業グループとして存在している。
③ 美と健康への貢献
マテリアリティ:「お客様の美と健康を考える」、「地域生活を支える医療を考える」
KGI: グループ売上高1.5兆円、営業利益率7.0%、ROE10%以上を目指し、いつまでも美しく健康であり続けたいを叶える“美と健康”の分野において無くてはならない存在となる。
④ 地球環境の保全
マテリアリティ:「地球の健康を考える」
KGI: 2050年度グループ全体(店舗・オフィス含む)でCO2排出量実質0、PB商品環境配慮型比率100%を目指し、エシカル社会に貢献する存在となる。
< 重点戦略及び対処すべき課題 >
当社グループは、常に変化する経営環境に対応し、持続可能な成長を目指すべく、国内戦略(戦略テーマ:お客様のライフステージに応じた価値提供)とグローバル戦略(同:アジア市場での更なるプレゼンス向上)にわけて、4つの重点戦略を設定しております。
国内における重点戦略及び対処すべき課題は、次のとおりであります。
① 利便性の追求 - お客様との繋がりの深化
当社グループは、お客様の価値観が多様化し、ライフスタイルが変化しつつある社会において、お客様の最も身近な存在として、より深く繋がり、変わりゆくニーズを的確に捉えていくことが必要であると考えております。そのため、デジタル技術を活用し、店舗からお客様に届ける仕組みの更なる拡大や、新たなデジタルサービスによる様々な買い物スタイルの提供など、利便性を追求していくことで、お客様により深く寄り添う企業を目指してまいります。
② 独自性の追求 - 体験やサービス提供の新化
当社グループは、激しい競争環境の中で、1億4,778万のお客様接点から蓄積されたデータとマーケティング分析力を活かし、面白さや楽しさに満ちた魅力的な商品・サービス、店舗モデルの開発や、広告配信事業の展開など、独自性を追求し、当社ならではのブランド体験を提供していくことで、お客様に選ばれ、日々の生活がより楽しさに満ちたものとなっていただけるよう、取り組んでまいります。
③ 専門性の追求 - トータルケアの進化
当社グループは、少子高齢化が進み、健康長寿社会の実現を目指す我が国において、様々なお客様のライフステージに応じた質の高いサービスを提供することで、地域社会により大きな安心と喜びを提供していくことが求められていると考えております。そのため、当社の強みとデジタル技術を活用し、セルフメディケーションの推進、調剤事業拡大に加え、心と身体の両面でのビューティーケアなど、ヘルス&ビューティーとウエルネスの3つの分野を軸に専門性を追求していくことで、地域包括ケアシステムを支え、すべての人がいつまでも美しく、健康で心豊かな生活を送れるよう取組んでまいります。
グローバルにおける重点戦略及び対処すべき課題は、次のとおりであります。
④ グローバル事業の更なる拡大
当社グループは、アジアを中心とした新たな進出国の開拓や海外店舗展開、訪日されるお客様の更なる獲得のため、海外SNSの活用やグローバル会員獲得によるアプローチ強化、グローバルで活躍する人材と海外で支持される商品の開発などに積極的に取組み、各国の経営資源を効率的に、かつ最大限活用することで、美と健康への意識が高まっているアジア地域での事業規模拡大とプレゼンス向上を目指してまいります。
< 株主還元 >
当社は、株主の皆様への利益還元を経営の最重要項目の一つと位置付けております。そのため、当社では経営基盤の強化と収益力向上に努め、配当は、累進配当を基本として、DOE(純資産配当率(連結))3%以上・配当性向(連結)30%以上を目指します。また、自己株式の取得は、財務状況や株価水準などを勘案し、機動的に実施します。
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