企業兼大株主ヤマウラ東証プライム:1780】「建設業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは、地域に根差し「まちづくり」と「ものづくり」を通して地域に支えられて一世紀を超えて発展してきました。社会インフラの提供は、そこで暮らす人々へ、いつまでも100年先までも快適で安心・安全な日常をお約束することを意味します。「それこそが私達の使命」として捉え。『100年先、変わらぬ価値をつくる』を当社グループのパーパスとしました。100年先も「豊かに暮らせる街」「夢を感じる日常」をつくり、「地域の発展」「地域の安心」を生み出す街と日常をつくり、社会に貢献していきます。


[ESG基本方針]

1.レジリエントで持続可能な社会への貢献

 地球温暖化による近年の自然災害の激甚化に対し、当社の事業領域である「まちづくり」・「ものづくり」で社会へ貢献していきます。

2.持続可能な地球環境のための実質ゼロ・カーボンへの貢献

 脱炭素社会の実現に向けて、事業活動によるCO2排出量を早期にニュートラルに持っていき、社会へ貢献していきます。

3.信頼と調和、健康都会的なシンバイオシス社会への貢献

 企業活動の持続性と継続性は三方良しの「共生」があってこそであり、コンプライアンスを旨とするガバナンス姿勢で社会へ貢献していきます。

ESGとSDGsとの調和による事業方針

ESGとSDGsは共に持続的な社会の発展を目指していくものです。当社では、ESGを根幹に据えて経営方針を定め、課題解決を図りながらSDGsの17のゴールの達成に繋がるように各施策を講じていきます。


[気候変動に対する取り組み]

 当社グループは、事業活動による気候変動への影響については真摯にその責任を受け止めております。GHG排出量の計画的な削減を図り、2021年度を基準として2030年までには38%の削減、年率4.2%を削減していく目標を掲げてSBTに申請、認定をいただいております。これにより、産業革命期から2100年までの間の気温の上昇率を1.5℃以下に抑えることに貢献してまいります。


(1) ガバナンス

 当社は気候変動に関連するリスクと機会をサスティナビリティ委員会に報告し、審議しています。取締役会はサスティナビリティ委員会から気候変動関連の事項について報告を受け、必要に応じてサステナビリティ委員会にて議論を行い、気候変動関連の課題への取り組み状況の監督を行っております。


(2) 戦略・リスク管理

 気候変動関連の重要リスク・機会については、サスティナビリティ委員会にて将来起こりうる可能性を2100年に気温上昇を1.5℃に抑えるという枠組みの中で当社に与える影響度を特定しています。当社では、これらの特定されたリスク・機会のうち、重要度評価で「中」または「大」のものについて重点的に対策をとっていきます。

 リスク一覧

大分類

中分類

特定されたリスク・機会

時間軸

重要度

1.5℃

リスク

移行

政策と法

・炭素税導入によるコスト増

・炭素税導入による排出量削減よる設備投資ニーズ縮小

・リサイクル・リユース等の規制強化に伴う廃棄物処理費

中~長

技術・市場・評判

・ZEB、ZEH対応のための人材採用、育成、研究開発費の増加

中~長

物理

急性

・サプライヤーの被災による工事遅延

・工事現場被災による工事遅延、機会損失、コスト増

・自社事業所等被災による復旧コストの発生

短~長

慢性

・森林資源の育成環境変化による木材価格の上昇

・気温上昇に伴う労働生産性の低下

短~長

 機会一覧

大分類

中分類

特定されたリスク

時間軸

重要度

1.5℃

機会

資源効率性

・サーキュラーエコノミー対応による売上増

中~長

エネルギー源・製品/サービス

・ZEBやZEHの新築条件化や、環境配慮物件のニーズ拡大に伴う建設工事の増加

短~長

・省エネリニューアル、リフォーム工事の売上増

短~長

・再生可能エネルギー産業向けの建設需要増

中~長

製品/サービス

・治山治水インフラ等、国土強靭化に資する建築、土木需要の増加

短~長

(3) 指標と目標

2022年4月には、県内本社他各支店関連施設に、長野県公営水力等を利用した「信州Greenでんき(信州産のCO2フリー電力)」を導入しました。これにより年間使用電力量968,310kwh、COにして393tの排出量を削減いたしました。この結果、当社事業地盤である長野県内においては、消費電力の多くを再生可能エネルギーとしています。

 また、当社では再生可能エネルギーの販売を事業としても行っており、既に稼働し売電をしている14ヶ所の太陽光発電、自社開発で自社施工の小水力発電、そして購入する信州greenでんきのCOフリー電力とを合わせ、2030年には当社のScope1・2の分を賄う、実質ゼロ・カーボンの達成を目指しております。

項目

対象

2021年度実績

2030年目標

GHG排出量

Scope1・2

1,422t

881t

Scope3

265,989t

221,767t

再生可能エネルギー

再エネ電力利用率

17.8%

74.2%

EV(営業車)導入率

0.0%

50.0%

[人的資本]

 人材の育成方針

 信頼される人づくり」が原点です。当社のパーパスに共感し、経営理念を体現する人間力ある社員、誠実な社員、向上意欲のある社員の育成に注力します。

 ヤマウラアカデミーという教育研修体系のもと、専門教育と一般教育をと兼ね備えたカリキュラムで、「入社3年で独り立ち」ができることを目標に、教える人の違いによる教え方のムラもない300本以上に上る自社制作の動画による基礎教育システムを導入しています。自分の担当業務はもとより他部門の業務も学び、当社全体の事業が分かることで、社内コミュニケーションも良好となり、円滑な業務環境が生まれ、働きやすさへとつながっていくことも大きなメリットとなっています。

 良い環境の中でこそ人は「成長する」。当社の従業員が働きやすく、将来に向けてのモチベーションを上げて、個性豊かな発想を育んで能力を開花させるプロフェッショナル集団を育成しています。新入社員が入る独身寮「ベルナビオ(Bell Navio)」は、全寮制に近い体制で1年間を学びます。Bell Navioの名は、「美しい艦隊」を意味します。寮の中は自治組織で運営され、一人一人が何らかの役割を任命されて過ごしやすい集団生活づくりを体験していきます。社会へ参画することの重要性も学びながら人間力も培っていきます。

BIM研修などの最新のITによる技術学習は入社時の集合研修の一環として行われ、デジタル人材として建設業のデジタル化への推進役となるように学んでいきます。

 このように、全人格的な成長を目指していくことが当社の人材育成方針です。自律を促し、自己啓発をすることに喜びを感じるための環境づくりをしていきます。

 人材育成における重点項目

 健康づくり

 社員が幸福感を抱いて充実した生活が営める原点は健康にあります。その健康の土台づくりを会社が積極的にサポートをすることによって、生き生きとした生活を営めるようにしています。

・生活習慣病予防健診を対象年齢全員、各種がん検診、脳ドックも38歳以上は全員実施

・長時間労働者は全員ストレスチェックを実施

・全社員参加型の日々の運動等を目標とするヘルスケアチャレンジを実施

・社員食堂での健康バランス食事を提供するスマートミールを実施

 等の多角的な施策を通じ、「live a happy life」の実現を目指してまいります。

② 資格取得

 国家資格などの公的資格取得の推進は、当社の長い歴史の中でも特に技術力を担保するために重要視しているものです。資格取得の支援はトータルサポート体制となっています。

1.資格取得のための学習体制の支援

2.資格取得のための学費・模試などの支援(授業料・模試代金・登録費等)

3.資格取得後の報酬(お祝金・資格手当・賞与加算)

 中でも技術士と一級建築士の取得は重点的に支援しています。1回の受験で100万円以上となる学費も会社が支給するなど、個人としての負担が殆どなく知識と能力を身につけることができます。

項目

2021年実績

2030年目標

資格取得

技術士

13名

30名

一級建築士

48名

80名

③ エンゲージメントの向上

・個人のパーパスを明確にすることで自己肯定感を創出

・会社のパーパスに共感することで会社と社会との一体感を創出

・家庭のパーパスを家族と共有することで信頼と愛情の絆を深める

 個人・会社・家庭のそれぞれのパーパスを持ち、ともにバランスをとって幸せになることが、モチベーションUPへとつながり、生きがいにつながります。個人・会社・家庭のいずれか一つでも何か悩みを抱えるとパフォーマンスが発揮できなくなります。

 当社では、個々人の幸福な将来を想い、それぞれの1年後、10年後の目標に対する現在地を確認し、目標に届くための面談を半期に一度全社員に行なっています。

 社内報は月に2回発行し、各家庭に郵送し、ご家族が“ヤマウラの今”を常に知っていただけることで、一体感を共有できるようにしています。

④ ダイバーシティ&インクルージョン

 地方での建設業への新規就労就人口は非常に厳しいものがあります。そのような状況の中、当社としましては、採用の多角化、人材の定着化、定年の延長、女性の幹部候補育成、時間外労働の抑制、勤務間インターバル制等をこれまでも進めてまいりました。さらに、パート社員の正社員登用も制度化していく等、それぞれの生活状況、人材の多様化に応じて、働きやすい環境を整えてまいります。地方という特性を考慮し、多様な働き方が選択できる環境の整備に努めてまいります。

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