企業日本電技東証スタンダード:1723】「建設業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社グループは、「高い目標に挑戦する」「お客様に満足を提供する」「広く社会に貢献する」を経営理念とし、1959年の創業以来、オフィスビル、工場、病院、研究所、学校、商業施設等の空調自動制御の設計から施工、メンテナンスに至るまで、一貫したサービスを提供する「空調計装エンジニアリング会社」のパイオニアとして、当分野において確固たる技術力、そして顧客基盤を築いてまいりました。

 また空調計装で培った技術をファクトリーオートメーションの分野にも展開し、一社単独であらゆる計装分野への対応が可能な他社にない特徴を持つ「総合計装エンジニアリング企業」として、お客様の様々なニーズにお応えしてまいりました。さらに2020年2月にはグループ会社ジュピターアドバンスシステムズ株式会社を設立し、食品工場の生産管理システム分野に進出するなど、事業領域の拡大を進めております。

 当社グループは、長い歴史で培ってきた計装の総合力を以って、省エネ化、省力化、快適化された社会の実現に貢献し、ステークホルダーの皆様と共に栄え、成長することを目指し、株主や投資家の皆様のご期待に応えてまいる所存でございます。

(2) 経営戦略等

 当社グループは、長期的な経営指針として経営ビジョン「New Design For The Next 「計装」の総合力で、未来を拓く」を制定しております。

 当経営ビジョンの骨子は「『New Design(新しい構想、新しい企画、新しい設計)』でお客様にバリュー(価値)を提供し(for the Customer)、企業として成長し(for the Success)、永続的な企業を目指す(for the Future)」というものであります。

 具体的には、以下の3つのパートに分解されます。

①New Design for the Customer

・「計装」の総合力でお客様のニーズを拓く

②New Design for the Success

・「計装」の総合力で事業を拓く

③New Design for the Future

・「計装」の総合力で新たな領域を拓く

 そしてその結果として、「The Next(よりよい社会の到来、よりよい企業グループの構築)」を目指そうというものです。

 さらに、当社グループは2021年4月を起点とする中期経営計画を策定するとともに、10年後の当社グループのありたい姿を定めた長期経営指針「ND For The Next 2030 「計装」の総合力で未来を拓く」を策定し、当社のミッションとして「確かな計装力で、想いをカタチに」を掲げ、取り組みを開始しております。

 この長期経営指針は、当社がこれまでに取り組んできた技術と資産をベースに、3つの成長戦略課題として「既存事業の強化」「拡大戦略の実行」「ND企業文化の成長」を掲げ、「総合計装エンジニアリングを追求し、社会、顧客、社員の期待に応える企業」として成長を目指すものです。

 この中で2022年3月期から2024年3月期までの中期経営計画期間は、その第1フェーズとして「成長基盤の構築」期と位置付け、事業基盤を強化し、高い収益性を確保できうる事業体制の構築等に取り組んでまいりました。

 また2025年3月期から2028年3月期までの中期経営計画期間は、第2フェーズとして「成長基盤の拡大と生産性の向上」期と位置づけております。その具体的な内容については、「(5)事業上及び財務上の対処すべき課題」に記載のとおりであります。

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、中長期的な企業価値向上と長期経営指針実現のため、「総合計装エンジニアリング企業」として、空調計装関連事業、産業システム関連事業においてバランスのとれた成長と資本効率性への取り組みが重要であると認識しております。

 連結ROE(自己資本当期純利益率)を全社の目標経営指標と定め、推定資本コスト6%を上回る8%を下限に10%達成を目標としております。

 なお、事業における2025年3月期の業績目標は、売上高41,500百万円、営業利益6,200百万円、当期純利益4,300百万円、連結ROE12.4%としております。

(4) 経営環境

2025年3月期において想定される経営環境につきましては、空調計装関連事業においては、資材価格や外注費の高騰は懸念されるものの、引き続き首都圏を中心とした再開発案件や工場等、新設工事を中心とした大規模案件が完成及び出件される見通しとなっております。また、ビルの環境負荷低減のための省エネニーズや人手不足に伴う工場の省人化ニーズなど環境変化による新たな事業領域拡大も期待できるため、全体として旺盛な受注環境が見込まれます。一方で手持ち工事高が過去最高にまで増加しており、施工余力を勘案した受注活動を続けなければならない状況となっております。

 産業システム関連事業においては、受注高・売上高・営業利益ともに増加傾向となることを想定しておりますが、空調計装関連事業の新設工事市場の引き合いが想定以上に強く、全社の施工余力が逼迫する可能性を考慮し、施工要員の一部を空調計装関連事業の支援に充てる必要性があるため、受注高の伸びが想定より鈍化する可能性があるものと認識しております。

 また、残業上限規制への対応、少子高齢化に伴う人手不足の問題、DX推進、資本コストや株価を意識した経営、非財務的価値の追求等についても、継続的に取り組まなければならない課題と認識しております。

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 こうした経営環境に鑑み、当社グループは、事業別戦略としては、事業基盤である空調計装関連事業においては、特に新設工事において「中長期的な全社最適」をキーワードに短期的ではなく、数年先まで見据えた中長期的な経営資源の有効活用並びにエリア戦略の更なる明確化を図ってまいります。既設工事においては、施工余力を勘案し受注活動が制限される状況下ではありますが、新設工事部門との連携を強化し、継続して収益を確保できるよう事業基盤の更なる強化を目指してまいります。

 また、第2フェーズにおいては関係会社及び協力会社との更なる体制強化を図り、将来に向けて当社とより強固なパートナーシップを築けるように取り組んでまいります。

 さらに、重点施策の一つとしてDXの推進を計画しており、各種データ活用やAIによる制御性評価など生産性向上やお客様へ向けた新たな価値創出を目指してまいります。

 産業システム関連事業においては、既存のプラントメーカー向けの営業力を高め、事業拡大させることで基盤の強化を行いつつ、2030年度に向けてスマート工場の提案を通じた新たな事業の確立を図ってまいります。またDXの推進により、営業面においてはWEBマーケティング手法等による効率的営業展開、技術面においてはDXツールの活用による設計積算業務の集約化等により業務効率化を図り、事業採算性の向上を目指してまいります。なお、第2フェーズは更なる成長に向けた投資を積極的に行うフェーズでもあるため、当社のエンジニアリング部門やグループ会社のジュピターアドバンスシステムズ株式会社と連携して食品工場の生産性・品質向上を目指したソリューション技術開発を行ってまいります。

 こうした戦略を通じて、空調計装関連事業に次ぐ事業として収益基盤の強化・確立を図ってまいります。

 総じて、当社グループの対処すべき課題を事業別にまとめますと、次のとおりとなります。

①空調計装関連事業(既存事業強化戦略)

・施工余力を勘案した受注活動

・中長期的な視点での全社最適及び既設工事に繋がる物件の受注(新設工事)

・新規メンテナンスの増進及び環境ソリューションビジネスの推進(既設工事)

・将来へ向けた関係会社・協力会社との体制強化

・DX推進による生産性向上と新たな価値創出

②産業システム関連事業(事業領域拡大戦略)

・既存事業の営業力強化及び新たな事業領域の確立

・食品工場の技術開発の推進

・DX推進による事業採算性の向上

③経営全般(企業文化成長戦略)

・人的資本経営・ウェルビーイング経営の推進

・資本コストや株価を意識した経営

・サステナビリティ経営の推進

・ガバナンスの徹底

・広報・ブランディングへの取り組み

 これらの事業別戦略をもとに、成長基盤の拡大と生産性の向上を図りつつ、大きな課題である2024年4月より適用となる建設業の残業上限規制にも対処していく所存です。具体的には、人員については「2030年度単体1,100名体制」を目標とした新卒・中途人材の大幅な採用強化を図り、人材教育については、新設した「電技アカデミー」で本社一括・通年の集合技術研修を行い、人材の早期育成と資格取得を図ります。

 さらに資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応として、次のとおり取り組みを開始しております。

①資本コスト

 当社は、ROE(自己資本利益率)を全社の目標経営指標、ROICを事業別の目標経営指標として設定しておりま

 す。

 イ.ROE(自己資本利益率)を全社の目標経営指標として設定

 推定資本コスト6%(CAPMベース)を上回る8%を下限に10%達成を目標とする

 ロ.ROICを事業別の目標経営指標として設定

   ・事業別のWACCとROICを定期的にモニタリング

   ・ROICに基づく経営管理の浸透(事業別の経営資源分配、投資の可否判断等)を図る

②株価

 当社は、PBRの向上について経営課題として認識しており、成長戦略の実践と資本収益性の向上により

 持続的に市場に評価される企業価値を創出し、PBR向上を目指しております。

 イ.実施した施策

   ・資本コストの把握とROE目標の設定(上記)

   ・株主還元の強化

    DOE(4%)ベース累進配当に転換、自己株式取得(2023年7月 55,000株取得済)

   ・インセンティブ型の報酬改定

 役員報酬の改定:業績報酬指標にROEを追加、株式報酬比率を全体の5%から10%に引き上げ

 従業員報酬の改定:管理職に対する中長期インセンティブとして株式給付信託(J-ESOP)を導入

 ロ.今後の方向性

   ・事業成長を通じた収益性向上

   ・サステナビリティへの一層の取り組み

   ・開示、IRの充実(資本コスト低減)

 等について新たに策定した中期経営計画(2024~2027年度)の中で取り組んでまいります。

③開示について

 上記①、②の取り組みにつきましては、決算説明会等で公表しております。

 なお、決算説明会の動画ならびに資料(英訳版を含む)については、当社ウェブサイト-投資家の皆様へ-IR

 資料室-決算説明会資料(URL:https://www.nihondengi.co.jp/ir/data/presentation.html)に掲載しており

 ます。

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