企業兼大株主TVE東証スタンダード:6466】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、お客様のニーズに沿ったバルブの製造からメンテナンスまで、バルブのトータルライフにわたるさまざまなサービスをスピーディにご提供できる体制作りに弛まぬ努力を続けております。お客様に安心してご使用いただける高品質・高性能なバルブ製品、バルブの予防保全に絶大な力を発揮する診断機器、豊富な知識・経験を持つ技術者によるメンテナンスサービスなどで、全国の原子力発電所(以下、「原発」)、火力発電所をはじめとする各種産業用プラントの安全で安定した運転のお手伝いを通じ、社会に貢献できる企業グループであり続けたいと考えております。当社グループでは、グループ会社共通の社是として、

 一 信頼される企業として社会の進歩に貢献する
  一 誠実と融和により健康で活気ある職場をつくる
  一 経営の刷新と技術の開発につとめる
を掲げ、全役職員のベクトルを同じ方向に揃えグループ力の結集を図ることで、顧客満足度を高め、社会・地域の健全な発展に貢献し、従業員とその家族の生活を守り、株主への適正な利益分配を行い、安定的持続可能な強固で粘りのある企業体質の構築を目指しております。
 また、当社グループの主な事業である、バルブ製品の製造、メンテナンスとも、高い技術を持つ地域の協力工場や、厳しい工期と過酷な環境下でのメンテナンス作業に従事される外注技術者など、数多くの関係取引先のご協力を頂戴することで成り立っており、常に感謝の心を忘れることなく、今後も関係取引先との相互発展を基本とした強い信頼・協力関係を構築してまいります。

(2)目標とする経営指標

 当社グループが製造いたしますバルブ製品、鋳鋼製品のほとんどは、お客様の個別仕様書によって受注・生産を行っており、汎用品はごく一部にすぎません。また、バルブメンテナンスサービスにつきましても、一般的な定期保守点検契約のようなものは存在せず、比較的安定的に売上が望まれる原発の定期検査工事を除いては、基本的にプラントの運転状況とそれに応じた当社グループの営業活動の成果によるものであります。

 よって各年度の売上高は必ずしも安定したものではないため、損益も同様に年度毎の山谷が非常に激しくなる可能性があり、特にバルブ事業は、売上の増減に加えその時々の工場操業度によっても損益に少なからず変動が発生し、目標とする経営指標として、例えば投下資本に対する利益率等を設定したとしても、以上のような理由から分子となる利益の変動が大きく、安定的且つ継続的な目標指標とすることは困難であると考えております。

 このため、年度計画及び中期収益計画の策定に際しては、各年度に予想される市場環境から受注想定案件を積み上げることにより、売上高、営業利益、経常利益を予算化することとしております。

 そして個々の案件の受注時には、厳密な貢献利益(限界利益)管理のもと、その時々の工場操業度と平準化効果、社員・外注作業者の最適要員配置、後年度における期待収益性などを重要な要素として受注判断を行うことで利益管理を実施しており、これにより機会損失を最小化し、獲得利益の最大化を図っております。

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 基本課題

 当社グループは、長期ビジョン2030の目指す姿「高品質弁と設備保全で、世界エネルギーインフラの安全安定運転に貢献するグローバルニッチトップ」の実現に向け、2023年度からの5か年計画「中期経営計画2023」(以下、「中計2023」といいます。)を開始いたしました。中計2023では、安定成長と持続的収益性の確保による企業価値向上を図るための基盤整備の期間と位置付けており、売上高100億円、営業利益7億円を安定的に確保できるよう既存事業の深化を図るとともに、新たな収益基盤獲得のため事業投資を行ってまいります。

① マテリアリティ

 当社グループは「当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値向上に向けて優先的に取り組む経営上の重要課題」として6つのマテリアリティを特定いたしました。外部環境変化に伴うリスクや機会に対応するため、各部門において様々な施策を立案し、目標の進捗管理を行っております。

区分

マテリアリティ

内容

価値創造に係る

マテリアリティ

持続可能な「つくるチカラ・まもるチカラ」の

維持・発展

・既存原発の稼働維持と新規原発建設への貢献

・次世代燃料火力発電所への貢献

・バルブ製品の改良(高機能・高性能化)、メンテナンス技術の開発

・製品、サービスの品質確保

リファインメタル事業の

推進

・廃止原発からでる金属廃棄物のリサイクル化

価値創造の基盤に係る

マテリアリティ

健康で活気ある職場・環境づくり

・働きやすい職場・環境づくり

・働きがいのある職場・環境づくり

・作業従事者の健康・安全

人財育成・技術伝承

・人財育成

・技術伝承

自然災害への危機管理

・自然災害・故障などによる事故・操業停止への対応

ガバナンス強化

・コンプライアンス強化

② 事業戦略(価値創造に係るマテリアリティ)

・持続可能な「つくるチカラ・まもるチカラ」の維持発展

 バルブ事業、メンテナンス事業、製鋼事業の既存3事業の個別課題を攻めの事業戦略により解決し更なる成長を目指します。

 当社グループが世界に誇る高温高圧弁・安全弁の技術とそれを象徴するTOAのブランドを活かすことで国内外の原発、火力発電設備の安全・安定運転と経済性に貢献するとともに、材料高による採算性悪化への対応を行いながら、加工、検査、材質、納期、そして何よりも品質を高めた高付加価値製品の提供、IT技術による状態監視装置やサービスシステムの構築、新たな製品・メンテナンス機器の開発など顧客満足度を高める提案で成長を目指してまいります。

 また、火力発電分野においては脱炭素の潮流の中、水素やアンモニアの混焼火力発電は国内においても既に実証事業が進んでおります。当社グループにおいても水素やアンモニアへの燃料転換に対応するバルブ開発が重要な課題となっており、最終形である、専焼型商業発電プラントへのバルブ製品、或いは鋳鋼製品の供給に視点を据え、技術開発に取り組んでまいります。

・リファインメタル事業の推進

 当社グループは、廃止措置を支える事業(リファインメタル事業)の進出が長期的な事業拡大の戦略の一翼を担うと考えております。これは、廃炉解体工事で排出される金属類のリサイクルを行うことで、当社グループの強みであるワンストップソリューションが高度化され、循環型社会そして脱炭素化社会の形成に貢献するという当社グループの目指す姿であります。

 この実現のため設立した当社子会社のTVEリファインメタル株式会社は、資源エネルギー庁の「原子力産業基盤強化事業補助金制度」を活用しモバイル金属溶融設備の開発、同設備による原発内でのクリアランス金属のインゴット製造業務を進め、原発向けバルブの製造、納入を実現させることができました。

 今後は、廃止措置プラントから発生するクリアランス金属を再利用した放射性廃棄物を保管収納する容器等を製造し、廃止措置プラントへ戻すというサイクルの具現化が必要で、構造としては非常にシンプルではありますが、事業の成立するレベルでリサイクル可能金属が排出されるにはまだ先のことで、業績貢献には今しばらく時間を要しますが、早期の参入表明で先駆者としての優位性を築き、今後の事業本格化に備えてまいります。

・福井県おおい町における新工場建設

 当社グループは、若狭地区の各拠点に出張所を設置し発電所の安全安定運転に貢献しておりますが、同地区での事業継続と更なる発展、BCP対策並びに原子力発電設備廃止措置に伴うクリアランス金属のリサイクルを主としたリファインメタル事業への更なる強化を目的に製造拠点を新設することにいたしました。

 今後、製造拠点の新設にあたり若狭地区での事業領域の拡大に努めることで中長期での持続的成長を図り、企業価値の一層の向上を図ってまいります。

③ サステナビリティ経営の推進

 当社グループは、サステナビリティを重要な経営戦略と位置づけ、「事業活動を通じた社会課題の解決への貢献」と「持続的な成長を通じた企業価値向上」を目指すため、2024年10月1日に代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置いたしました。

 サステナビリティ委員会は経営会議のもと、サステナビリティ及びESG(環境・社会・ガバナンス)に関する経営方針の策定、取り組み状況の確認、評価、改善について審議し、取締役会の提言を受けて施策を推進します。また、TOMOS活動など組織横断的な各種プロジェクトの推進・モニタリングを行うことでサステナビリティ経営を実践する体制を整えており、マテリアリティをサステナビリティ委員会の施策と連携させることで、事業活動を通じ課題解決を目指してまいります。

〈サステナビリティ推進体制図〉

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