PILLAR 【東証プライム:6490】「機械」 へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
<長期経営ビジョン>
当社グループは創業以来、「流体の漏れを止める技術」を基盤として独自の製品やサービスを提供し、環境(CLEAN)、安全(SAFETY)、最先端技術の創出(FRONTIER)に関わる社会課題の解決にチャレンジし続けてきました。今後も変化し続ける社会や市場からの要求にスピーディーに対応し、「流体制御」「材料開発」のエキスパートとして、持続可能で豊かな社会の創造に貢献してまいります。また、国際社会において法令や社会規範を遵守し、公正で健全な企業活動に努め、グローバル競争力を向上させてまいります。
創業以来進化を続ける「流体の漏れを止める技術」を基本技術として、「材料技術」「設計技術」「加工技術」「評価技術」などを活用し、独創的で高品質な製品・技術サービスを開発・提供することで、環境(CLEAN)、安全(SAFETY)、最先端技術の創出(FRONTIER)への貢献を追求してまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標
<中期経営ビジョン>
当社グループは、「“社会を支える”未来を創る」というパーパスに基づき「CLEAN(クリーン)」「SAFETY(セーフティ)」「FRONTIER(フロンティア)」を事業活動のスローガンとして、将来のあるべき姿を示した“価値創造プロセス”を定めています。目指している価値創造実現のために、当社が取り組むべきマテリアリティ(重要課題)を策定し、2023年4月スタートの中期経営計画「One2025(ワンニーゼロニーゴー)」を着実に進めることで、初年度である2023年度は前年比で増収・増益を実現できました。引き続き最終年度(2025年度)の目標達成に向け、各事業における計画を実行してまいります。
当社は2024年5月22日に創業100周年を迎えました。この100周年という大きな節目に新たなステージへの飛躍を期し、商号を「日本ピラー工業株式会社」から「株式会社PILLAR」に変更するとともに、会社ロゴも刷新いたします。その主旨は当社の事業フィールド拡大に伴うグローバル化の更なる推進と高品質、高機能製品の提供のみならず、サービスも含めたソリューション提案による社会課題の解決を進めていくという想いを込めたものであります。
また、商号変更と併せ今後ピラーグループの全社員が当社の理念として大切にする「PILLAR CORE VALUES(ピラー コア バリュー)」を新たに制定し、会社の目指すべき姿とグループ社員一人一人の価値観・行動とのつながりを明確にいたしました。
<新商号及び新ロゴ>
現商号 | 新商号 |
日本ピラー工業株式会社 (英文:NIPPON PILLAR PACKING CO.,LTD.) | 株式会社 PILLAR (英文:PILLAR Corporation) |
<PILLAR CORE VALUES>
Integrity | (誠実) | プロフェッショナルとして、高い倫理観を持ち誠実に行動する |
Innovation | (革新) | イノベーションにチャレンジし、より良い未来社会へ貢献していく |
Progress | (改善・改革) | 改善・改革を積み重ね、本質的な進化を図っていく |
Human Resources | (人財) | 事業活動を通して、高い専門性やリーダーシップだけでなく、社会性も兼ね備えた人財を育む |
Team | (仲間) | 多様性のある仲間の知恵や能力により、相乗効果が生み出されるチームを作る |
<持続的成長に向けた取組み>
電子機器関連事業においては、DX(デジタルトランスフォーメーション)や生成AIなどの普及により、半導体の社会的重要性が急速に高まっています。その生産に使用される設備・インフラで必要不可欠な部品である継手・ポンプを中心とした需要拡大に追従すべく、生産能力を従来比1.8倍まで拡げ、供給責任を果たしてまいります。生産能力拡大は、2023年9月に竣工した福知山事業所第2工場の活用を中心とした設備投資を継続することで達成を図ってまいります。さらに、今後大きく成長が見込まれる中国市場を見据え、上海に続く新たな営業拠点を北京に設立しており、グローバル市場の開拓を推進してまいります。
産業機器関連事業においては、一部の市場で環境志向が高まり、脱炭素社会やカーボンニュートラルの実現が重要なテーマとなっています。これらの市場の要求に合致した高性能シール製品を提供することで、地球環境に貢献するとともに、来るべき水素などの新エネルギー分野において積極的に当社製品を投入し、差別化を図ってまいります。また、昨年度グループ入りした株式会社タンケンシールセーコウとの更なるシナジー効果発現に向け、技術・生産・営業の各分野での協働を進めてまいります。
イノベーションによる価値創造も実現してまいります。2023年11月に稼働した三田工場「イノベーションセンター」への技術力の集約を行うことによる既存リソースの強化に加え、新技術や新製品の開発プロセスにおいて、産学官連携やIT・DX技術を今まで以上に活用し、質・量・スピードを向上させ、各事業分野の技術開発を積極的に進めてまいります。
<人財に関する取組み>
当社グループにとって「人財」は最も大切にしている財産であり、継続して「人財」のチカラを向上させていかなければ持続的成長は実現できません。当社グループでは、階層別研修をはじめとして社内研修の充実に取り組んでおり、外部教育機関との連携や大学などへの派遣による専門的教育の実施、また、益々重要度が高まりつつあるIT・DX教育にも取り組んでおります。さらに、グローバル市場の拡大とともに当社グループの成長に不可欠と考えている多様な人財の採用・教育を進めることで持続的成長を実現してまいります。
<サステナブルな社会実現への取組み>
中期経営計画「One2025」において、ESG/SDGs経営の更なる強化を図るべく各テーマに合致した目標を掲げ取り組んでおります。
・E(環境):自社製品の製造に関わる材料の調達から製品の供給までに発生する環境負荷物質とエネルギー消費量の削減に取り組むとともに、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同を表明し、開示情報の拡充を図っております。
・S(社会):人的資本経営と併せ様々な社会貢献に取組み、企業の社会的責任を果たしてまいります。
・G(統治):コーポレートガバナンスコードの遵守を進めるとともに、適正な取締役構成、取締役会での積極的な議論などを通じ、透明性の高い経営と情報開示を行ってまいります。
当社グループは、引き続きESG/SDGs経営を社会貢献と自社成長の両立できるチャンスとして捉え、財務目標はもちろんのこと非財務目標の達成のため積極的に活動してまいります。
≪中期経営計画「One2025」基本理念≫
創業100周年を迎える大きな節目となる本中期経営計画の期間において、更なる競争力の強化と企業価値の向上を目指し、次の100年に向け経済価値の創造と持続可能な社会の実現を両立させ、企業価値を高めていきます。
≪中期経営計画「One2025」の基本方針≫
①指標・目標
・財務数値目標
KPI | One2025 計画 | One2025 1年目実績 |
連結売上高 | 660億円 | 586億円 |
連結営業利益 | 170億円 | 142億円 |
ROE(%) | 10%以上 | 16.7% |
成長投資 | 250億円 | 216億円 |
連結配当性向 | 30%以上 | 34.4% |
・非財務目標
項目 | 内容 | 目標 | 1年目実績 |
環境 (E) | CDP評価(気候変動) | B以上の獲得と維持 | B評価 |
Scope1,2 GHG排出量 | 2013年度比 25%削減 | 22.9%増(※速報値) | |
社会 (S) | 女性管理職比率 | 5%以上 | 3.3% |
男性の育児休業取得率 | 75%以上 | 42.9% | |
1人当たり人財育成投資額 | 20%向上 | △10.1% | |
ガバナンス | 取締役会の実効性の向上 | 客観性・透明性の一層の向上のため、第三者機関も活用して評価 | 役員研修会2回実施 |
※最新情報は当社ホームページで公表いたします。
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