OCHIホールディングス 【東証スタンダード:3166】「卸売業」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) ガバナンス
当社グループは、持続可能な社会の実現に向けて、社会・環境問題をはじめとするサステナビリティに関連する課題に適切に対応し、中長期的な企業価値の向上に取り組むため、サステナビリティへの取り組みを強化しております。
2023年4月1日付で、代表取締役 社長執行役員を委員長とするサステナビリティ委員会を設置しております。サステナビリティ委員会は、サステナビリティ課題への対応方針や諸計画等の策定及び改定、取り組みの進捗状況の管理を行ない、原則として半年に1回開催し、適宜、取締役会へ報告します。取締役会は、「サステナビリティ委員会」から報告を受け、必要に応じて対策を決議し、監督・指示を行ないます。
(2) 戦略
現時点で識別された当社グループにおける重要なサステナビリティ項目は「環境」及び「人的資本」であり、それぞれの戦略は、以下のとおりであります。
① 環境
中長期的なリスクの一つとして「気候変動」を捉え、関連リスク及び機会を踏まえた戦略と組織のレジリエンスについて検討するため、IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)による気候変動シナリオ(2℃未満シナリオ及び4℃シナリオ)を参照し、当社グループの建材事業・加工事業を中心に、2050年までの長期的な影響を考慮したシナリオ分析を実施しました。
(気候変動に関する主なリスクと機会)
シナリオ | 要因 | 項目 | リスク/ | 影響度 | 当社グループ | 当社グループの対策 |
2℃ | 炭素税の導入 | 調達コストの増加 | リスク | ●原材料の調達コストが大幅に増加し、利益を圧迫するため、影響は大きいと考えられる。 | ↓↓↓ | ●脱炭素型商材への切り替え ●国産材及び地域材の活用 ●調達ビジネス以外のビジネスモデルの拡大(フィービジネス・コンサルタントビジネス等) |
配送コストの増加 | リスク | ●販売運賃が増加し、利益を圧迫するため、影響は一定程度あると考えられる。 | ↓↓ | ●物流体制の更なる効率化 ・自社配送ルートの見直し ・グループ企業との共販体制の構築 ・IT技術の積極的活用 ・委託配送の効率化 | ||
脱炭素政策の強化/社会的風潮の高まり | 脱炭素関連 | 機会 | ●政府の各種政策を受けて、脱炭素商材の売上拡大が見込まれるため、影響は大きいと考えられる。 | ↑↑↑ | ●ZEH・ZEB関連商材、太陽光発電関連商材の拡販・推進 ●環境に優しい木質素材や断熱材等の環境配慮製品の拡販・推進 ●新商品・新企画の提案 | |
木造建築の | 機会 | ●環境意識の高まりに伴い、大気中にCO2を吸収・固定化(炭素貯蔵)し、製造・施工時におけるCO2排出量も少ない木材を活用した木造建築物の需要が拡大する。 ●非住宅建築物の木造・木質化は公共建築物も含め推進されるため、影響は一定程度あると考えられる。 | ↑↑ | ●輸入木材に比べ、調達時のCO2排出の少ない国産木材活用への積極的な提案 ●非住宅木造建築物の需要に応える資材供給・工事体制の効率的な構築 | ||
4℃ | 急性 | 自然災害による自社拠点(営業所・工場)や商品在庫への損害発生 | リスク | ●在庫量が多い自社拠点、プレカット工場が沿岸浸水・河川浸水を受け、被害を受ける可能性が一定程度考えられる。 | ↓↓ | ●自社拠点被災リスクの洗い出し・対応方針の策定 ●被災後の迅速な復旧に向けた体制構築・準備の推進 ・社内重要データバックアップ ・自社工場の復旧体制構築等 ●グループ内における災害発生時復旧策の策定(被災時「災害対策本部」設置等) |
被災による | リスク | ●代替調達の困難な主要調達先の工場が沿岸浸水・河川浸水による被害を受けるリスクは現時点では小さいと考えられる。 | ↓ | ●災害時の調達リスクの洗い出し・対応方針の策定を通じ、災害時事業継続体制の確立 | ||
災害対策・復旧需要の | 機会 | ●台風等自然災害の激甚化により、防災性能の高い住宅や防災関連商品の需要拡大は一定程度考えられる。 | ↑↑ | ●防災に資する商品、サービスの積極的な提案 ●防災に優れた「レジリエンス住宅」や耐力面材等「レジリエンス強化商品」の積極的な提案 ●災害時の復旧・仮設住宅需要に応じた供給体制の確立 |
② 人的資本
当社グループの事業には、専門的な知識、様々な実務経験、建設に関する資格等を有する人材が不可欠であります。優秀な新卒者の採用及び育成や即戦力の中途採用に注力しており、併せて、女性活躍推進を含む多様な人材の登用、次世代経営人材の育成等を推進しております。人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は以下のとおりであります。
・多様な働き方の推進
従来からの働き方に加え、テレワーク、時差出勤、有給休暇取得の推進等、個人のライフスタイルに合わせた勤務体系を推進すべく、その環境づくりを行なっています。
・女性活躍推進
女性の活躍推進を行なうため、育児休業や短時間勤務制度の利用推進等、育児中の社員が働きやすい環境づくりや、有期雇用社員の正社員転換の推進を行なっています。
・次世代リーダーの育成
次世代リーダーの育成を行なっています。
(3) リスク管理
当社グループは、「リスクマネジメント基本規則」に基づき、全社的なリスクマネジメント体制を構築しており、リスクマネジメント委員会が組織横断的かつ包括的なリスク管理を行ないます。サステナビリティ委員会はサステナビリティ関連リスクを管理し、リスクマネジメント委員会と連携してリスク管理を実行し、適宜、取締役会に報告を行ないます。
(4) 指標及び目標
当社グループでは、上記「(2) 戦略」において記載した、「環境」及び「人的資本」に関する指標については、主要な事業を営む会社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組みが行なわれているものの、連結グループに属する全ての会社では行なわれてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む会社のものを記載しております。
① 環境
当社グループの主要6社における環境に関する指標と、その目標及び実績は次のとおりであります。
指標 | 2030年度 削減目標 | 実績(当連結会計年度) | 実績(2020年度) |
Scope1及びScope2の | 30%削減 (2020年度比) | 2,931t-CO2 | 3,024t-CO2 |
(注) 目標及び実績の対象会社は、以下の6社であります。
OCHIホールディングス㈱、越智産業㈱、㈱ホームコア、㈱松井、太陽産業㈱、ヨドプレ㈱
② 人的資本
当社グループの中核事業会社である越智産業㈱における人的資本に関する指標と、その目標及び実績は次のとおりであります。
指標 | 目標 | 実績(当連結会計年度) |
労働者の男女の賃金の差異 | 2028年3月までに70% | 58.3% |
正社員に占める女性割合 | 2028年3月までに30% | 25.0% |
係長級の役職者に占める女性割合 | 2028年3月までに20% | 14.3% |
課長級の女性役職者 | 2028年3月までに7名 | 2名 |
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