企業Lib Work東証グロース:1431】「建設業 twitterでつぶやくへ投稿

  • 早わかり
  • 主な指標
  • 決算書
  • 株価
  • 企業概要
  • 企業配信情報
  • ニュース
  • ブログ
  • 大株主
  • 役員
  • EDINET
  • 順位
  • 就職・採用情報

企業概要

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 気候変動への取り組みとTCFDへの対応として、当社は、CO2排出量削減による脱炭素社会の実現に寄与するため、2022年9月にカーボンニュートラル宣言及び達成のための取り組みについて発表し、同時にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明しました。

 今後もTCFDの考え方に基づいてシナリオ分析を行い、事業活動に与えるリスクと機会を抽出し、経営戦略に盛り込み、財務への影響などを検証してまいります。

(1)ガバナンス

 当社は、気候変動を含むSDGs達成を重要課題と認識し、2021年3月のSDGs宣言に伴い、SDGs委員会を設立しました。カーボンニュートラル宣言後の2023年1月にサステナブル推進室を設立し、SDGs委員会をサステナブル推進委員会へ名称変更し、代表取締役社長も含め各部署の担当者と定期的に取り組み状況について審議しています。

(2)戦略

 当社はカーボンニュートラル宣言に基づき、CO2排出量削減に取り組んでまいりました。2020年度のCO2排出量はグループ合計70,056t-CO2(Scope1:492t-CO2、Scope2:147t-CO2、Scope3:69,417t-CO2)であり、Scope1については2030年度までに実質100%削減、Scope2については2025年度までに実質100%削減、Scope3については2050年度までに実質50%削減(2020年度比、対売上比)という目標を設定しました。

2022年度のCO2排出量につきましては、グループ合計84,352t-CO2(Scope1:691t-CO2、Scope2:99t-CO2、Scope3:83,562t-CO2)となっており、合計で2020年度比120%と増加しておりますが、社員数及び拠点の増加や、販売棟数及び売り上げの増加が原因であり、対売上比では削減(2020年度比64%)が図れております。なおScope2においては、再エネ由来の電力への切り替えが進み、2020年度比67%と削減が図れております。

 当初の目標達成のため、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表した「4℃シナリオ(注1)」、「2℃シナリオ(注2)」、さらに2018年の特別報告における「1.5℃シナリオ(注3)」を考慮し、下記の通り事業活動に与える気候関連リスク(移行リスクおよび物理リスク)と機会を抽出し、対応してまいります。

(注1)4℃シナリオ:産業革命前と比較して4℃前後上昇するシナリオ

(注2)2℃シナリオ:産業革命前と比較して21世紀末に世界平均気温の上昇幅が2℃未満に抑えられるシナリオ

(注3)1.5℃シナリオ:産業革命前と比較して21世紀末に世界平均気温の上昇幅が1.5℃未満に抑えられるシナリオ

(3)人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略

 当社は、SDGs達成を目標にしておりますが、その達成のために以下の経営理念や人材育成方針等を掲げております。

当社グループは経営理念として「何事においてもお客様を第一と考え、世界中に感動を与えるものを発信し、お客様の夢の実現に貢献していくこと」を目指しており、その実現のために以下の項目を経営ビジョン等として掲げております。また、女性・外国人・中途採用者等の多様な人材の活躍が会社の持続的成長及び企業価値の向上に不可欠であるとの認識のもと、積極的な採用活動に取り組んでおります。

a.VISION

『HOUSE TECH COMPANYとして住宅のプラットフォーマーを目指す』

b.MISSION

『サステナブル&テクノロジーで住まいにイノベーションを起こす』

c.SLOGAN

『暮らしを変える、世界を変える、未来をつくる。』

当社が事業を行う戸建住宅市場は、新型コロナウイルス感染拡大の余波によるウッドショックによる木材価格高騰を皮切りに、自然災害やサプライチェーンのひっ迫など、世界的な外部環境の目まぐるしい変化が生じております。木材以外の建築用原材料も例外ではなく、価格は全般的に高騰し、インフレ圧力の上昇が続くなど先行きの不透明な状態が続いており、企業にはその変化への対応が求められております。また、当社としても経営ビジョンに掲げる「戸建プラットフォーマー」を目指すべく、今後はそこで培ったノウハウを生かしサブスクリプション型工務店支援サービス「マイホームロボ」事業や異業種コラボによるIP・ライセンスビジネスなどに取り組んでおります。

そのような中、当社として、そして当社の最大の経営資源である人材については、新たな事業を推進する経験を有し、かつ市場の変化に柔軟に対応できる人材の確保が重要であります。そのために、これまでは新卒社員を中心に行っていた採用活動について、中途採用者の比率を拡大させることで人材の確保に努めております。また、既存事業の成長基盤を強固なものとするためには、人材育成が重要でありますので、当社社員のキャリア形成を促進するため、ジョブ型雇用への移行を進めております。

さらに、当社の中長期的な成長や事業領域の拡大を支える高度専門人材の確保及び次世代の経営を担う人材の育成につなげられるよう、当社取締役会でも定期的に議論の場を設けております。

(4)リスク管理

 当社はサステナブル推進室やサステナブル推進委員会で、上記「(2)戦略」に記載した気候関連のリスクを管理しています。リスク管理のプロセスは、リスクの識別・評価を行い、発生頻度やインパクトから優先順位付けした上で、回避・軽減・移転・保有などの対策を決定し、進捗管理を行います。

<移行リスク(脱炭素社会への移行に伴い発生するリスク)>

影響する項目

リスク

機会

対応

政策・

規制

・政府のカーボンニュートラル宣言(CP(注4)制度の拡大)
・省エネ基準の段階的な引き上げ
・省エネ性能表示の義務付け検討
・太陽光パネル設置義務化への動き

・カーボンオフセット(注5)におけるJクレジット購入等によるコスト増
・炭素税導入による収益の悪化
・省エネ基準の引き上げにより、低等級住宅の売り上げ減

・エネルギー消費効率の優れた住宅の提供による売上の向上

・事業におけるGHG排出量の削減(Scope1~3)
・省エネ基準引き上げに対応した住宅設計
・建売物件等における省エネ性能表示
・顧客負担の少ない太陽光パネル(PPAモデル・リース)の推進による設置率向上

市場

・省エネ住宅の市場拡大

・環境負荷の大きい住宅の不買化

・省エネ住宅開発による事業拡大、収益向上

・環境負荷の少ない住宅の開発及び提供
・販売・施工物件のCFP(注6)明示

技術

・省エネ技術の進歩
・再生可能エネルギー技術の進歩

・エネルギー転換への対応によるコストの増加
・低炭素資材導入におけるコスト増加

・エネルギー消費効率の優れた住宅の開発によるLCA(運用段階)での負担軽減
・低炭素住宅の開発によるLCA(資材調達段階)での負担軽減

・低炭素資材の検討及び採用
・住宅LCA(注7)での負担軽減の推進
・太陽光パネル設置の積極的な導入

評判

・顧客の評価の変化
・投資家及び金融機関の評価の変化

・環境負荷の大きい住宅は販売不振となり、売り上げ減少
・環境軽視の事業展開は融資及び投資の対象から外れる可能性

・脱炭素住宅の開発により、競合他社に優位性が増し、受注が拡大。
・環境に配慮した事業展開により、スムーズな事業資金の確保

・低炭素資材を使用した住宅の開発及び商品化
・事業におけるCO2排出量の削減

<物理リスク(気候変動による災害など物理的影響に関連するリスク)>

影響する項目

リスク

機会

対応

急性

・異常気象による大規模災害

・河川の氾濫、巨大台風、渇水などによる生産支障

・BCP対応の強化による顧客信頼につながり受注拡大

・BCPのレジリエンス体制の強化
・緊急時電源の確保(非常用電源確保と自家発電設備の活用)
・用地や建物耐久性の確認と改善
・耐久性、耐水、耐熱性に優れた住宅の企画や開発

慢性

・気温上昇
・降水、気象パターンの変化

・温暖化による住宅の耐久性の不足や品質不具合

・製品耐久性の向上により付加価値が高まり収益向上

(注4)CP:Carbon Pricingの略。炭素税や排出量取引により炭素に価格付けを行うこと。

(注5)排出される二酸化炭素などの温室効果ガスを、他の場所での温室効果ガス削減・吸収活動で埋め合わせるという

 考え方。

(注6)Carbon Foot Printの略。商品やサービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体

 を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算して表示する仕組み。

(注7)Life Cycle Assessmentの略。商品やサービスの原料調達から、生産・流通、さらには廃棄・リサイクルに至る

 までの一連のライフサイクルにおける環境負荷を、定量的に算定するための手法

(5)指標及び目標

 当社の環境活動は、事業活動におけるCO2排出量において、Scope1は2030年度までに100%削減(2020年度比)、Scope2は2025年度までに100%削減(2020年度比)、Scope3は2050年度までに50%削減(2020年度比、対売上比)という目標を掲げております。

 これらの目標達成のために、27期においては新築施工物件の太陽光パネル設置率70%を目標とし(26期設置率57.7%)、Scope3を削減してまいります。

 また、環境に配慮した建築資材の使用などを検討し、CFPの削減を図ってまいります。

 

目標年度

削減目標(2020年度比)

Scope1

2030年度

100%削減

Scope2

2025年度

100%削減

Scope3

2050年度

50%削減(対売上比)

Scope1:自社の燃料使用に伴う直接排出(主にガソリン)

Scope2:他社から共有されたエネルギーの使用に伴う間接排出(主に電気)

Scope3:商品・サービスの購入やサプライチェーン全体の間接排出

(6)人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績

当社及び当社グループにおける人材育成及び多様性の確保に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績は、以下のとおりとなります。

なお、連結グループに属する全ての会社による集計が困難又は妥当ではない指標については、一部の会社を集計の対象から除外しております。

指標

カテゴリー

対象範囲

(注)

目標

2023年6月期
  実績

中途採用者採用比率

中途採用比率

30%

50%

女性管理職比率

多様性確保

30%

7.5%

障がい者雇用率

多様性確保

2.7%

0.8%

    (注)集計対象となる会社の範囲については、以下のとおりとなります。

   A・・・当社

   B・・・当社及び連結対象子会社。但し、障がい者雇用率は、従業員数を踏まえ当社のみを対象とする

PR
検索