企業KOA東証プライム:6999】「電気機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

(1) ガバナンスとリスク管理

 当社では、企業倫理の重要性を認識し、かつ経営の健全性向上を図ることを目的として、より一層株主価値を重視したコーポレート・ガバナンスの構築に取り組んでおります。経営上の意思決定、執行及び監督にかかる経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制は次のとおりであります。

 当社グループのリスクマネジメントは、当社グループに物理的、経済的もしくは信用上の損失または不利益を生じさせるすべての可能性(リスク)を積極的に予見し、適切に評価するとともに、最小のコストで最良の結果が得られるよう、機会損失の低減やリスクの回避・軽減及び転移その他必要な措置を事前に講じるよう取り組んでいます。あわせて、物理的、経済的もしくは信用上の利益を生じさせるすべての可能性(機会)についても同時に把握・評価し、対応を行っています。

 KOAグループの全社的な機会とリスクを管理するため「リスク管理委員会」を設けています。委員は全ての取締役と互選により選出された委員長が指名したメンバーで構成されています。リスク管理委員会は、年1回、経営の重点テーマとなる機会とリスクを特定(見直し・更新)し、対応方針を検討しています。委員会で特定されたサステナビリティ関連を含む機会とリスクへの対応策は経営の重点テーマとして経営会議で議論され、中期経営計画などの経営方針・経営戦略の立案や見直しに反映しています。2022年度からは関係部門の責任者も経営会議に参加し、実効性を高めています。マテリアリティ評価の結果、気候変動リスクの重要性が高いため、(2)にて開示いたします。

(2) 気候変動への対応

(ガバナンスとリスク管理)

 気候変動への対応は(1)ガバナンスとリスク管理に組み込まれています。気候変動リスクについては、重要なリスクとする位置付けの中で、連結経営戦略会議の中で年2回環境委員会を開催し、関係部門や各拠点の責任者も参加して、目標進捗・設定および脱炭素に向けたアクションを審議しています。

(戦略)

 各国が脱炭素宣言を行い自動車メーカーやそのTier1であるメーカーが脱炭素の工程表を明らかにしたことを皮切りに脱炭素化へのシフトが進むことによりエリア・地域別に規制強化(省エネ・CO2排出量の規制炭素税導入など)が進むことが予想され脱炭素化に伴う社会的コストの燃料費への加算さらに世界情勢の不安定化により燃料調達コストが上昇し今後も高い水準となることが想定されます

 また、近年台風・集中豪雨に起因する豪雨災害の発生頻度が高まっています。当社への影響としては、洪水による建屋の浸水や交通インフラの寸断によるサービスの停止、サプライチェーン上流から、又は下流への物流寸断、社員・家族の人命へのリスクが想定されます。これらの移行リスク、物理的リスクを当社事業に重大な影響を及ぼすリスクとして特定しました。

 一方で、2050年カーボンニュートラル実現に向け、主要国において2030年代での自動車販売のゼロエミッションビークル(ZEV)化の方針が打ち出され、欧米の自動車メーカーを中心にバッテリー式電動自動車(BEV)化の流れが加速しています。加えて自動車のライフサイクル全体で発生するCO2を削減する動きがサプライチェーン全体に広がりつつあります。電動化された自動車では、厚膜チップ抵抗器の使用数量がエンジン車と比較して、ハイブリッド車では約1.5倍、電気自動車では約1.6倍になるものと推定しています。また、航続距離の向上や自動運転実現のために多くのセンサが搭載され、センサの信号の増幅回路や基準電圧回路の抵抗器には当社の得意とする高精度・長期安定性の高信頼性チップ抵抗器が使用されることから、大幅な需要増加を当社事業に重大な影響を及ぼす機会と認識しています。

 なお、TCFD提言で求められている複数の気候関連シナリオに基づくシナリオ分析などについては今後以下のように段階的に対応を進める予定です。

・2023年度:シナリオ分析

・2023~2024年度:Scope1&2&3の第三者検証Scope3目標化SBT認定の検討バリューチェーンエンゲージメント財務計画などを含む移行計画の整備

※SBT(Science Based Targets 科学的根拠に基づく目標)とは・・・パリ協定が求める水準と整合した5年~10年先を目標年として企業が設定する温室効果ガス削減目標のこと。

(指標・目標)

 2024中期経営計画では2024年度の環境目標として3つの目標/KPI(下表)を設定しました

ESG

項目

2022年3月期

実績

2023年3月期

実績

2025年3月期

目標値

Environment

気候変動・

エネルギー

・CO2排出量(Scope1+2)

2020年度比削減率

・電力使用量

・電力の再生可能エネルギー比率

10%down

 

年率+8.7%

17%

61%down

 

年率+3.6%

69%

65%down

 

年率+4%以下

70%

 この取り組みの基本方針として、「カーボンフリー製品の実現に挑戦し、この取り組みを通じて、5つの主体との信頼関係を構築する」を掲げ、サプライチェーン全体のGHG(温室効果ガス)排出量の削減、ガバナンス体制の強化、積極的な情報開示などに取り組んでいます。さらに、大幅な需要増加の機会を捉えるため、国内・海外既存工場での増産と新拠点の設置により、2030年に向けて、厚膜チップ抵抗器・薄膜チップ抵抗器ともに生産能力倍増の施策を進めています。

(3) 人的資本

(戦略)

人材育成方針

 社員に必要な3つの要素(経営スキル・人間性・専門知識教養) を人材育成の軸として教育研修を実施しています 。自主性、信念、反省や相互の信頼などの人間性が、態度や行動に結びつき、経営スキルや専門知識と交わることで、KOAの差別化要因となり、他社には真似できない製品やサービスが生み出されると考えております。また、KOAの大切な価値観、創業の精神を振り返ることで、KOAのDNAを受け継ぐために「KOA物語研修」を行っています。また、独自の社内資格として、優れた固有の技術をもち、その成果によりKOAの企業理念実現に貢献できる社員を「職人」と認定しています。

「社内環境整備の方針」

 自発的に学び、主体性を持って行動する人財が新しいことに挑戦できる環境を作るには、その行動が評価され、働きがいにつながる 仕組みづくりが必要です。前向きな考働を評価し、賃金に反映する方法を検討しており、人事制度の見直しを行っています。多様な社員が適材適所で活躍し、能力を発揮するためには、女性の活躍はもちろん、年齢・性別・場所に限定されずに働ける環境が必要です。これまで、育児や介護等を理由に退職した場合のリジョイン制度(再雇用制度)の導入や仕事と子育ての両立支援制度を充実し、「プラチナくるみん」の認定を取得しています。さらに、在宅勤務などの新しい働き方関連の制度を導入し、社外でのキャリア形成の選択肢として副業・兼業制度を導入するなど、職場環境の整備を行っています。

(指標・目標)

 人財育成の更なる強化のため、2024中期経営計画期間中の人財開発・育成への投資額は、2021年度実績額を100

 として、2024年度 までに200へ増やしていく目標としています。2022年度は、次世代管理職育成研修などの新

 しい研修の開催や、キャリアビジョン研修の参加者数の増加、また技術・生産・品質・営業など部門研修の機

 会が増えたことにより、2021年度比で167の投資額増加となりました。

 社員の働き甲斐や挑戦の進捗を図るための指標として、社員エンゲージメント・レーティング※1を導入しています。エンゲージメント調査の結果を通じて、経営課題を把握し、解決に向けて取り組んでいきます。

ESG

項目

2022年3月期実績

2023年3月期実績

2025年3月期目標値

Society

人的資本

(KOA単体)

・社員エンゲージメント・

 レーティング1

・人材開発/育成投資2

CCC(47.1)

 

100

B(49.7)

 

167

BB(52以上)

 

200

1 株式会社リンクアンドモチベーションのモチベーションクラウドによるエンゲージメント・レーティングKOA株式会社(単体)の全社員AAA~CCの全11段階に分かれており、「CCCは上1から7番目

2 2022年3月期を100とした場合の比較数値

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