JCU 【東証プライム:4975】「化学」 へ投稿
企業概要
当社グループは、事業セグメントの垣根を乗り越えて、「表面処理技術から未来を創造する」を企業理念に、研究開発活動を推進しております。新製品及び新技術の開発はもちろんのこと、従来技術の改良開発等も随時行うことで、顧客満足度の向上を図っております。自動車・建材・水栓金具からエレクトロニクス・デバイス・半導体に至る幅広い業界の最先端技術に対応すべく、顧客との共同研究も視野に進めております。
当連結会計年度における研究開発費は、1,058百万円であり、全額を薬品事業に配分しております。
(1) 薬品事業
薬品事業における研究開発活動は、表面処理技術をコア事業とし、既存事業のさらなる拡大に向け、当社中期経営計画「JCU VISION 2035 -1st stage-」にて掲げる6つの基本方針「成長分野への積極的な投資」、「経営基盤の強化」、「DX推進によるデータの利活用」、「既存市場における収益性強化」、「サステナビリティ経営の推進」及び「人的資本、知財・無形資産の活用」に則り、市場開発や新製品開発に注力しております。また、当社グローバルネットワークを活用し情報を共有することで、事業環境の変化や顧客ニーズを捉えた新たな価値を提供するための研究開発活動を行っております。
装飾・機能分野においては、自動車部品や水栓金具などに使用されるめっき薬品が中心であり、意匠性や耐食性能の向上に加え、6価クロム等の環境負荷物質を使用しない薬品の早期市場投入を目指し、研究開発に取り組んでおります。また、近年では、環境負荷物質を使用しない薬品のラインナップの拡充に加え、競争力のある製品開発を主眼に研究開発を推し進めております。
電子分野では、スマートフォン、PC、サーバーなどの用途を中心とした、高密度プリント基板及び半導体パッケージ基板向けの薬品プロセスである「ビアフィリング硫酸銅めっき」、「微細配線形成用の各種エッチング液」など、主力製品の更なる強化に取り組んでおります。特に、当社が「次世代領域」と位置付けている半導体アドバンスドパッケージ分野及び「重点領域」と位置付けている半導体パッケージ基板分野においては、IoTの普及やAIをはじめとする電子機器の高機能化が進むにつれ今後も需要の拡大が期待されております。今後設立を予定している熊本事業所においては、次世代領域の研究開発に特化した最新鋭研究施設の導入を予定しており、これまで培ったノウハウを基に、研究開発をさらに加速してまいります。
(2) 装置事業
装置事業における研究開発活動では、当社薬品を継続的にご使用いただくため、高品質で高機能な自動車部品用めっき装置や、プリント基板・半導体パッケージ基板向けめっき装置、プラズマ技術を用いたプリント基板のエッチング及び洗浄装置等において、お客様の多様な要求に応えるべく努力を続けております。なかでも、当社の設立以来の考え方である「装置と薬品の一体販売」に基づき、薬品の研究開発に装置部門が参画することで、薬品性能を最大限に引き出す装置の開発、販売を推進しております。薬品だけでは達成できない技術的課題を装置機構の側面から検証し、最高のパフォーマンスを提供する差別化された装置の市場投入を目指してまいります。今後も薬品の性能を最大限に引き出すめっき装置の開発に加え、近年要求が高まっている環境に配慮しためっき、洗浄装置等の研究開発を行ってまいります。
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