ADワークスグループ 【東証プライム:2982】「不動産業」 へ投稿
企業概要
以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因になる可能性があると考えられる主な項目を記載しております。当社グループといたしましては、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる場合には、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済情勢の変化
当社グループが属する不動産業界は、景気動向、金利動向及び地価動向等の経済情勢の影響を受けやすく、当社グループにおいてもこれらの経済情勢の変化により各事業の業績は影響を受けます。当社グループでは、不動産にかかるリスクの軽減と同時に、収益の極大化を図ることができるよう経済情勢の動向に注意を払っておりますが、予測を上回る変化によって不動産市況に変調をきたし、想定した以上の資産価値の下落を生じるような事態になった場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(2)収益不動産所在地域の偏在及び自然災害やパンデミックの発生
当社グループが保有または管理している収益不動産は、経済規模や顧客ニーズを考慮に入れ、国内においては首都圏、海外においては主に米国ロサンゼルスを中心とする地域という、賃貸資産としての安定稼働性の高い地域に偏在しております。地震その他の自然災害やインフルエンザ等の感染症の感染拡大等、当該地域における局地的な事象の影響で、当該地域の経済活動に支障が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(3)顧客情報の流出
当社グループでは、管理業務を受託している賃貸マンションやオフィスビル、商業施設のオーナー及び入居者、収益不動産の売主及び買主等の顧客情報を保有しており、今後も当社グループの業容の拡大に伴い保有する情報が増加し精緻化することが予想されます。当社グループといたしましては、これら顧客情報を正確かつ最新の内容に保つよう努めるとともに、内部の情報管理体制の徹底により顧客情報の保護に注力しております。しかしながら、不測の事態により顧客情報の漏洩や詐取等の流出があった場合、損害賠償や信用低下等により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
(4)資金調達にかかるさまざまな不調
① 金融機関からの資金調達及び金融機関への返済の滞り
当社グループは金融機関からの資金調達に際して、特定の金融機関に依存することなく、案件ごとに金融機関に融資を打診し、融資実行を受けた後に各プロジェクトを進行させております。しかしながら、何らかの理由により計画どおりの資金調達ができなかった場合には、当社グループの事業展開が影響を受ける可能性があります。また、有利子負債の主な返済原資は収益不動産の売却代金ですが、売却時期や売却金額等の条件が想定から悪化した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
② 有利子負債への依存による支払利息の増加
当社グループは、収益不動産の取得等のための資金を金融機関からの借入により調達しており、連結貸借対照表における有利子負債残高は、2023年12月期末において、連結総資産の59.1%を占めます。当社グループといたしましては、資金調達手段の多様化に積極的に取り組んでまいりますが、市場金利が上昇する局面においては支払利息等の増加により、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
③ 資金調達手法の多様化の遅延または頓挫
当社グループは、事業拡大に伴う旺盛な資金需要に対応するべく、過去に4回のライツ・オファリングを実施するなど、直接金融市場における資金調達を積極的に実施してまいりました。一方で「第1次中期経営計画」で述べているように、超過利潤を創出する経営に転じるためには、EquityよりもDebt性の調達に比重を置く必要があり、クラウドファンディングを用いた調達や、STOなど多様な調達手法の研究を進めておりますが、経験値や情報あるいは専門人材等の観点から、それらが遅延または頓挫した場合、資金調達力が大きく低下する可能性があります。その場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける他、超過利潤創出ができない可能性があります。
(5)人的資本投資の不足による代替人材確保の遅れ及び採用競争力の低下
当社グループの各事業は、不動産及びその周辺事業はもとより、各種事業領域における専門性の高い知識と豊富な経験を有する人材によって成り立っており、人材こそが当社グループの経営資源の核となるものであります。したがいまして、代表取締役をはじめ各部門を管掌する取締役、部門業務を執行する部門長等の特定の幹部人材、及び各部門の中枢を担う人材が、何らかの理由により業務遂行が不可能または困難となり適切な人材が適時に代替できない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、人材が最大限の能力を発揮するための組織文化の醸成を図ることやリモートワークの活用、フレキシブルな時間管理など働き方改革への適切な対応等を実施することで、新卒・中途入社に関わらず、採用市場における競争力を高めることを目指しておりますが、当社グループが求める人材の確保が充分にできない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)各種許認可の取り消しもしくは法的規制の変化
当社グループでは、国内外において、法令に基づく許認可や、各種の税法及び外国為替管理の規制等の適用を受けております。当社グループは、法的規制の遵守を徹底しており、現時点において当該許認可の取消し等の事由は発生しておりませんが、何らかの理由により、当該許認可が取消され又はそれらの更新が認められない場合等には、当社グループの事業活動に支障をきたすとともに、業績が影響を受ける可能性があります。また、今後の法律改正又は規制の動向によっては、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
なお、当社グループが取得している許認可等は次のとおりです。
会社名 | 許認可等の名称 | 有効期間 | 法令違反の要件及び |
㈱ADワークスグループ | 宅地建物取引業者免許 東京都知事(1)第105360号 | 2020年10月10日から 2025年10月9日まで | 宅地建物取引業法第66条 |
労働者派遣事業許可 厚生労働大臣 派13-315105 | 2024年3月1日から 2029年2月28日まで | 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律第14条 | |
有料職業紹介事業許可 厚生労働大臣 13-ユ-312641 | 2024年3月1日から 2029年2月28日まで | 職業安定法第32条の9 | |
㈱エー・ディー・ワークス | 宅地建物取引業者免許 | 2023年12月20日から 2028年12月19日まで | 宅地建物取引業法第66条 |
不動産鑑定業者登録 | 2019年8月17日から | 不動産の鑑定評価に関する法律第41条 | |
一般不動産投資顧問業登録 | 2021年11月20日から 2026年11月19日まで | 不動産投資顧問業登録規程第30条 | |
金融商品取引業登録 | ― | 金融商品取引法第52条 | |
不動産特定共同事業許可 | ― | 不動産特定共同事業法第36条 | |
㈱エー・ディー・パートナーズ | 宅地建物取引業者免許 | 2021年3月19日から | 宅地建物取引業法第66条 |
賃貸住宅管理業者登録 | 2021年11月10日から | 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律第23条 |
会社名 | 許認可等の名称 | 有効期間 | 法令違反の要件及び |
㈱スミカワADD | 宅地建物取引業者免許 | 2024年2月21日から | 宅地建物取引業法第66条 |
特定建設業許可 | 2022年3月30日から 2027年3月29日まで | 建設業法第29条 | |
一般建設業許可 | 2022年3月30日から 2027年3月29日まで | ||
一般建設業許可 | 2022年6月15日から 2027年6月14日まで | ||
一級建築士事務所登録 | 2022年3月15日から | 建築士法第26条 | |
産業廃棄物収集運搬業許可 | 2022年2月21日から | 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第15条の3 | |
産業廃棄物収集運搬業許可 | 2022年3月23日から | ||
指定給水装置工事事業者 東京都水道局長第10471号 | 2022年7月27日から | 東京都指定給水装置工事事業者規程第9条 | |
JMRアセットマネジメント㈱ | 宅地建物取引業者免許 | 2021年11月20日から | 宅地建物取引業法第66条 |
(7)米国事業を取り巻く法規制等の諸要因の変更
当社グループは、米国のロサンゼルスに拠点を置き、主に日本国内の投資家を対象顧客として、不動産販売事業を行っております。ロサンゼルスの不動産業界は、米国の着実な景気回復に伴い、中古住宅の価格は引き続き高水準でありますが、日本国内の投資家が所有する海外不動産に対する税制の見直しや、米国現地での法規制の影響等で投資に対する合理性が低下する他、新型コロナ感染の再拡大によって賃料の滞納が発生し、当社グループの米国での事業に影響が及ぼす可能性があります。
(8)コーポレート・ベンチャー・キャピタル事業(CVC事業)における投資先企業の業績低下
当社グループのコーポレート・ベンチャー・キャピタル事業(CVC事業)は、DXなど当社グループの事業を相乗的に成長発展させる可能性を獲得すべく、業種業界を限定せず、独自の技術・サービスを持つ国内外のスタートアップ企業等に対して投資を行うものであります。したがいまして、実質的な投資リターンを求めるというよりも、マーケティングコストあるいは研究開発費用に近しい位置付けと考えております。ただし、投資であることに変わりはないため、事前には当該企業の詳細なデューデリジェンスを、投資実施後は当該企業の事業進捗に対する定期的にモニタリングを徹底し、可能な限りリスクを回避するよう努めております。しかしながら、投資先企業の業績によっては、投資の回収ができなくなること及び評価損の計上が必要になる可能性があります。
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