阪和興業 【東証プライム:8078】「卸売業」 へ投稿
企業概要
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 基本的な考え方
当社は、当社グループが地球・社会と共存し、持続的に発展していくための指針となる「サステナビリティ基本方針」を定めております。
<サステナビリティ基本方針の概要>
1.事業を通じたサステナビリティの実現
2.健全で透明度が高い組織づくり
3.多様な個性が響きあい、高めあう職場づくり
4.豊かな地球環境の次代への承継
5.だれもが快適に暮らせる社会の実現
また、サステナビリティ基本方針にもとづき、社内の意見や社外有識者の方々の意見も参考にして、当社が重点的に取り組むべきサステナビリティ課題(マテリアリティ)を以下のとおり特定しております。
<マテリアリティ>
事業活動を通じて重点的に取り組むマテリアリティ
・持続可能な循環型社会の形成
・カーボンニュートラルの実現
・強くしなやかな社会インフラの構築
事業基盤の構築に向けて取り組んでいくマテリアリティ
・多様な人材確保と育成
・リスクマネジメント態勢の高度化
今後、マテリアリティを軸として取り組みを進めてまいります。
サステナビリティに関する取り組みの詳細は当社ウェブページをご参照ください。
https://www.hanwa.co.jp/
(2) ガバナンス
当社では、代表取締役社長を委員長とし、管理部門及び営業部門の中から選定された委員で構成されるサステナビリティ推進委員会を設置しております。取締役会の指揮・監督の下、当委員会でサステナビリティに関する事項を検討のうえ対応策を企画立案し、取締役会にて議論のうえ対応を決定しています。また、当委員会の活動状況は、適宜、委員長を通じて取締役会へと報告しております。
経営陣の役割
経営陣は、サステナビリティ推進委員会などから取締役会や経営会議に上程される、サステナビリティ課題に関するリスク及び機会の評価結果や管理状況について検証を行い、必要に応じて改善又は事業計画の見直しを指示しています。
(3) リスク管理
サステナビリティに関するリスクについては、取締役会の指揮・監督の下、サステナビリティ推進委員会が中心となって情報収集・識別・評価を行い、取締役会に報告のうえ管理する体制となっています。また、経営陣は識別・評価されたリスクを勘案のうえ経営計画の策定や投資判断を行うとともに、日々の事業活動においてリスクの軽減策などを適宜織り込むことで、サステナビリティに関するリスクの管理を行っています。
(4) 課題別の戦略と指標及び目標
前述の5つのマテリアリティのうち、多様な人材確保と育成(人的資本)とカーボンニュートラルの実現(気候変動)の2つの課題に対する取組みについての戦略並びに指標及び目標は、それぞれ以下に記載のとおりであります。
・多様な人材確保と育成(人的資本)
当社の創業者である北二郎は「商社は人なり」を信条とし、事業を発展させてきました。創業以来76年が経過しますが、この理念は当社の人材に対する考え方の基礎として変わりません。
当社の人材育成においては、Professional&Global (P&G) という人材像を掲げており、社員一人ひとりが、専門性を磨き、自ら考え行動してビジネスを創造し、国内外問わず活躍できる人材づくりを進めています。P&G人材の育成のため、様々な制度や研修を整え、社員自らが挑戦・成長できる機会を設けております。具体的には、国内外MBA、海外語学研修、海外現地法人での研修等の制度があり、ビジネスに関する知識や語学の習得を目指します。研修修了後は、配属された部署や出向先において習得したスキルを実践知へと昇華させ、グローバルな視野をもった人材に育成します。また、2022年6月に Hanwa Business School (HKBS) を開校し、これまで実施してきた研修を時代に合わせて体系化しました。HKBSを通じ、P&G人材に必要な知識やスキル、当社が培ってきた経験や精神を段階的に学ぶことで、阪和興業のDNAを次代に継承するとともに、時代の変化に適応できる人材を育成します。
当社として、企業が新たな価値を生み出し、イノベーションを持続的に創出していくために、多様な人、価値観を尊重し、誰もが自分らしく活躍できる企業文化を醸成していきます。これまで、外国籍社員や女性総合職を積極的に採用し、キャリア採用を拡大してきたことにとどまらず、海外グループ会社のナショナルスタッフが当社や他のグループ会社で活躍できる機会を増やしてきました。今後も人材のダイバーシティ&インクルージョンを一層深化させ、社内環境を整備して参ります。
なお、人的資本に関する指標及び目標は以下のとおりです。
指標 | 実績 | 目標 | |||
2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2025年度 | ||
離職率 | (%) | 3.2 | 4.3 | 4.8 | 3.2 |
産休・育休明けの復職率 | (%) | 96 | 96 | 89 | 100 |
語学留学・トレーニー人数 | (名) | 0 | 2 | 2 | 20 |
一人当たりの研修金額 | (千円) | 18.0 | 28.4 | 69.5 | 150.0 |
一人当たりの研修時間 | (時間) | 22.5 | 7.4 | 11.3 | 20.0 |
採用に占める女性総合職の割合 | (%) | 24 | 23 | 31 | 30 |
採用に占めるキャリア採用の割合 | (%) | 33 | 37 | 39 | 30 |
管理職に占める女性従業員の割合 | (%) | 1.7 | 2.3 | 1.9 | 3.7 |
男性従業員の育児休業取得率 | (%) | 37.1 | 42.9 | 69.0 | 80.0 |
※当社は人材多様性の確保を含む人材育成方針及び社内環境整備方針を定め、具体的な取り組みを実行し指標を管理しております。しかし、連結グループ会社全体の指標管理はまだおこなえておりません。このため、上記指標の目標及び実績は、提出会社のものを記載しております。連結グループ会社全体の指標管理につきましては、今後検討してまいります。
・カーボンニュートラルの実現(気候変動)
当社は気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同を表明しており、気候変動への対応は取り組むべき重要な課題であると認識し、「事業がもたらす気候変動への影響」と「気候変動が当社に与える影響」の双方を鑑みた対応が必要であると考えています。事業活動における温室効果ガス(GHG)排出量の削減や、事業を通じたカーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みを推進するとともに、気候変動によるリスクを最小限に抑えるべく積極的に取り組んでまいります。
カーボンニュートラルの実現に向けた戦略としましては、エネルギー事業、リサイクルメタル事業については「脱炭素社会に移行した場合」「脱炭素社会に移行しなかった場合」のそれぞれの世界観についてリスクと機会を分析しており、それらの対応策を策定しております。詳細は当社のウェブページをご参照ください。
気候変動に関する取組みについては、GHG排出量を指標としてモニターしてまいりますが、具体的な目標値につきましては、2023年度検討してまいります。
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