進和 【東証プライム:7607】「卸売業」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは下記の経営理念に基づいて企業運営を行っております。
経営理念
① 進和の企業使命
金属接合を事業の核とし製造部門を持つエンジニアリング商社として、産業界のニーズを的確にとらえ、高度なソリューション提供により人、モノ、社会をつなぎ、未来へ続く付加価値創造を実践することで、世界中のお客様から期待される企業となることを目指す。
② 社訓・・・三拓の精神
新商品の開拓、新規需要家の開拓、新規需要の開拓
③ 企業行動指針
・現地・現物・現実主義の信条とフロンティアスピリッツをモットーに、常に取引先の安心と信頼、満 足を追求するため積極果敢なチャレンジをする。
・企業活動にあたり国際的なルールおよび各国各地の諸法令を遵守するとともに、社会規範、社内規定に則った真摯な姿勢のもと責任ある行動をする。
・「安全はすべてに優先する」との意識を常に全社員で共有する。
・自由闊達な社風のなかで社員に対し、個々を尊重し夢と誇りをもって仕事ができる環境を整え、健康で安定した生活の実現に努力する。
・ステークホルダーならびに社会一般へ、適切に管理された企業情報を公正に開示する。
・自然環境の保護・保全に努め、人と地球に優しい社会の創生に参画する。
・企業市民として社会貢献活動を推進し、あたたかな地域社会と共生する。
④ コーポレート・メッセージ
〝Joining the World Joining the Future〟
「世界をつなぐ、未来へつなぐ」
(2) 経営環境
今後の見通しにつきましては、雇用・所得環境が改善するなか、緩やかな景気回復が続くことが期待されますが、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクや物価上昇、中東情勢など懸念材料もあり、先行きは不透明な状況が続くものと予想されます。
当社グループの主要ユーザーの自動車業界におきましては、EVシフトの動きが鈍化傾向にありますが、EV市場の設備投資は着実に実施され、今後の拡大が見込まれます。なかでも日本の自動車メーカーは、欧米の自動車メーカーがEV投資にブレーキをかける中、中長期的なEV市場の拡大に備え、完成車工場や電池工場の生産体制の整備を加速させています。とりわけEV性能とコストを大きく左右する車載電池においては、自社生産する取組みを強化しており、国内外で電池工場の新設と生産能力増強を計画しています。また、成長ドライバーとして期待する超精密塗布装置事業の半導体業界におきましては、生成AIの急成長や車載向け半導体の需要拡大により、市場の急拡大が見込まれています。
(3) 中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標および対処すべき課題
当社グループでは、2023年9月より開始した第4次中期経営計画にもとづき、グローバルな視点で今後の成長が期待される地域・市場に注力し、お客様の半歩先を行く付加価値の高い商品や製品を提供することで、収益力の強化を図ってまいります。また、資本収益性の向上と株主還元の拡充、サステナビリティ経営の推進により、企業価値の向上(PBRの改善)と持続的な成長を目指してまいります。
第4次中期経営計画の概要は次のとおりであります。なお、2025年8月期の連結業績予想は、現時点で想定しうる範囲内において次のとおり見込んでおります。
<第4次中期経営計画の概要>
1.スローガン
Change! Shinwa moving forward 2026
-変革への挑戦と持続的な成長-
2.計画期間
2023年9月~2026年8月(3年間)
3.経営ビジョン
かつてない時代の変化を機敏にとらえ、社員一人ひとりが変化を恐れず果敢にチャレンジし、お取引
先様に新しい価値の提供を通じて、信頼される企業を目指します。
4.基本方針
① 成長市場におけるビジネスの拡大
② 生産・開発体制(メーカー機能)の拡充
③ グローバルビジネスの拡大と体制整備
④ 経営基盤の強化
⑤ 資本効率の向上と株主還元の拡充
5.重点戦略
上記、経営ビジョンの実現に向けて、部門ごとに以下の項目を重点戦略として取組んでまいります。
① 国内営業部門
・エンジニアリング機能強化とコアコンピタンスを生かした営業推進
・電動化・自動運転対応
・グリーンビジネスの拡大
② 海外営業部門
・地域統括会社(RHQ:Regional Headquarters)を中核としたグループ管理体制の構築
・選定した重点地域・市場・顧客の開拓と営業推進
・海外人材・グローバル人材の育成とSDGsへの取組み推進
③ 製造部門
・成長市場におけるものづくり技術開発強化
・生産・開発体制の拡充
・製造基盤の整備と強化
④ 管理部門
・成長するグローバルビジネスに向けた経営基盤の整備
・サステナビリティ経営の推進による企業価値の向上
・コンプライアンスの徹底とガバナンスの深化
6.財務戦略
① PBR改善に向けた取組み
資本コスト・資本収益性を十分意識しながら、成長の原資となる収益・キャッシュを事業活動により継続的に創出し、適切なキャッシュアロケーションにより、企業価値の向上(PBRの改善)を実現いたします。
② 資本効率の向上
資本コストを上回るROE10%以上を安定的に創出し、企業価値の向上を図り、PBR1倍超 の早期実現につなげます。直近では、自己資本の増加と収益性の低下によりROEは低下傾向にあり、収益力の強化と適正な自己資本の維持を図ります。
③ キャッシュアロケーション
営業活動により創出するキャッシュ・フローのなかで、財務健全性を確保しつつ投資と株主還元に適切に配分いたします。投資においては、基盤事業の強化、新市場・新領域に向けた投資に加え、人財投資やカーボンニュートラルに関わる投資を積極的に行ってまいります。
7.株主還元方針(株主還元の拡充)
当社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付け、業績の進展を勘案しながら、継続的かつ安定的な利益還元に努めることを基本方針としています。具体的には、1株当たり年間配当額100円を下限として、連結配当性向50%以上を目途に持続的な業績向上を通じた利益配分の増加に努めてまいります。また、自己株式の取得は、中長期的な投資計画、市場環境および資本の状況などを総合的に勘案し、検討してまいります。第4次中期経営計画では、最終年度の2026年8月期までは、上記の株主還元方針を適用します。
8.経営目標
達成すべき目標 | 第4次中期経営計画 | |||||
2024年8月期 |
| 2025年8月期 | 2026年8月期 | |||
予算 | 実績① |
| 予算➁ | 前期比 ②/① | 目標 | |
売上高 | 720億円 | 778億円 | ➡ | 810億円 | 104.1% | 900億円 |
営業利益 | 35億円 | 35億円 | 41億円 | 115.2% | 58億円 | |
親会社株主に帰属する | 25億円 | 27億円 | 30億円 | 109.9% | 42億円 | |
海外売上高 (仕向地別) | 280億円 | 269億円 | 280億円 | 103.9% | 400億円 | |
海外セグメント利益 | 17億円 | 19億円 | 19億円 | 97.1% | 30億円 | |
ROE | 6.3% | 6.8% | 7.1%以上 | ― | 10.0%以上 |
9.サステナビリティ経営
4つのマテリアリティ(①気候変動への取組み、②豊かな社会の実現、③働きやすい環境の整備、④
経営基盤の強化)をサステナビリティ経営の軸として、成長市場におけるビジネスの拡大やエンジニ
アリング力の拡充、ダイバーシティ推進のほか、ガバナンス体制の強化により、ウェルビーイング(幸
福感)の実感できる会社を目指して更なる企業価値向上に取組んでまいります。
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