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企業概要

 当社グループの研究開発活動としましては、新技術の基礎研究と新製品の開発及び既存製品の改良・改善を主として行っております。当連結会計年度の研究開発費の総額は621百万円となっております。

 当連結会計年度における各セグメント別の主な研究目的、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。

(1) 建築システム事業

建築設計事務所、工務店向け3次元建築CADシステム「ARCHITREND」シリーズについては、2025年4月に施行される省エネ適合義務化を見据えた省エネ設計への対応や、クラウドを活用した設計支援機能を強化しました。

また、リフォーム、リノベーション需要の高まりに対応する、新たなiPad/iPhone向け現況調査アプリ「りのべっち」や、新規オプション「リノベーションプログラム」をリリースしました。

ARCHITRENDの新規オプション「リノベーションプログラム」では、リフォーム/リノベーション時に必要な各種図面の作成や耐震診断等の専用機能を搭載し、リノベーション業務の設計時間短縮を実現しました。

また、現況調査アプリ「りのべっち」では、iPad/iPhoneを使用した3Dスキャン(LiDAR機能)から、リノベーション予定箇所の図面や立体モデルを自動生成、画期的なモデリング手法を実現しました。

データ共有サービス「ARCHITREND Drive」を活用し、ARCHITRENDとの図面・写真データ連携を可能とし、現況調査から水廻り・増改築・耐震診断まで大幅な業務効率化を実現しました。

BIM建築設計・施工支援システム「GLOOBE」シリーズについては、国土交通省が推進するBIMによる確認申請、建設現場の「生産性向上」「働き方改革」の実現に向けて、設計・施工現場向け機能を強化しました。

3Dレーザースキャナーや、LiDAR(ライダー)等から取り込んだ3D点群データの加工・編集を簡易な操作で対応可能な「GLOOBE 点群アシストオプション」の機能強化を行い、建築現場での点群データ活用による生産性向上にも取り組みました。

「GLOOBE Construction」では、建築本体工事の要となる躯体計画、仮設計画の機能強化を行い、施工現場の作業時間短縮を実現しました。躯体計画ではコンクリート工事部材の強化を行い、数量算出の精度向上を実現しました。仮設計画では、国内主要メーカー8社の足場データを登録し、実データを使用したBIMモデルの作成や積算精度の向上を実現しました。「GLOOBE Architect」では、BIM建築確認申請を見据えた法規連携機能を強化いたしました。

 以上の結果、建築システム事業に係る研究開発費は、324百万円となっております。

(2) 測量土木システム事業

インフラを取り巻く社会情勢の課題解決のために、建設現場の生産性を2025年度までに2割向上させることを目指す国土交通省は、2023年度からのBIM/CIM原則化を契機とし、建設現場の省人化対策やリモート・オフィス化をさらに加速させる方針です。当社は引き続き、建設業の全てのプロセスにおける省人化や工期短縮に寄与する商品、サービスの開発を行っております。

測量分野においては、3次元計測を推進する動きが加速しており、規程・要領等においても、新たな項目が順次追加されております。自然災害の現場復旧においても、安全性や効率性の高い3次元測量が一般化してきており、測量から設計フェーズにおける3次元化のさらなる拡大が予想されます。このような背景のもと、「TREND-ONE/Mercury-ONE」について、3D点群処理システム「TREND-POINT」との連携によるトレース作業の効率化や、点群取得の際のUAV飛行時間の短縮機能を搭載したVer.7を、同時に「TREND-POINT」については、点群からのトレース作業を効率化する様々な作図機能の追加と、トレース線の編集機能を拡充するなど、測量業務における大幅な利便性向上を実現したVer.11を2023年10月にリリースしております。

設計業向けには、新商品となる、BIM/CIM 道路設計3DCADシステム「TREND ROAD Designer」を2023年7月にリリースいたしました。設計分野においては依然として2Dを主体とした業務が行われていることから、測量~設計~施工といったプロジェクト全体における3Dソリューションの供給体制を整え、効率化や合理化の提案を推進致します。

土木分野においては、BIM/CIM原則化によって流通が加速すると予想される3Dモデルを、詳細かつ手軽に扱うことができる機能強化を行ったクラウドサービス「CIMPHONY Plus」を2023年5月にリリースしております。また、BIM/CIMコミュニケーションシステム「TREND-CORE」が、BIM/CIM 活用業務・工事で使用が義務化されている“IFC フォーマット”の精度を審査する「土木基本IFC 検定2022」の認証を、2023年10月に制限事項無しで取得しております。

維持管理分野においては、2021年4月に東北大学大学院工学研究科に開設した「インフラ情報マネジメントプログラム共同研究部門」にて構築した「インフラ情報マネジメントシステム」について、全国道路施設点検データベース(xROAD)との連携機能開発を進めております。

 以上の結果、測量土木システム事業に係る研究開発費は、251百万円となっております。

(3) ITソリューション事業

ITソリューション事業では、社会課題となっている空き家問題をテーマにセンサーを活用したセキュリティシステムの試作を行いました。また、中小建設事業者のDX推進をテーマに従業員連絡ツールの研究開発を実施しました。

 この結果、研究開発費は31百万円となっております。

(4) その他

各セグメントに配分できない基礎研究費用は、14百万円となりました。

今年度は、AI、IoT、メタバース関連技術について、建設業界で利用することを想定した研究開発に注力いたしました。また、産学連携による共同研究の取り組みを積極的に推進しております。

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