神奈川中央交通 【東証プライム:9081】「陸運業」 へ投稿
企業概要
(1) 会社の経営の基本方針
当社を中心とする神奈川中央交通グループは、以下のとおり経営理念を掲げ、事業活動を通じて社会に貢献するとともに、関わり合うすべてのステークホルダーの発展と企業価値の向上を目指すことを経営の基本方針としております。
神奈中グループ経営理念 |
お客さまの「かけがえのない時間(とき)」と「ゆたかなくらし」の実現に貢献します。 |
経営方針 |
・お客さまの視点に立ち、期待に応える価値を提供します。 |
・地域の明日を考え、みなさまとともに歩みます。 |
・従業員が働くよろこびを実感できる、活気ある企業を目指します。 |
(2) 会社の経営環境および対処すべき課題
当社グループを取り巻く事業環境は、本格的な少子高齢社会を迎え、人口減少による国内マーケットの縮小が進んでおります。また、コロナ禍による新しい生活様式の定着は、当社グループのお客さまの行動や価値観を大きく変化させました。今後はデジタル技術の急速な進展により、新たなサービスが拡充していくとともに、カーボンニュートラルやSDGs(持続可能な開発目標)など、企業のサステナビリティへの取り組みが加速していくことが想定されます。
このような状況のもと、当社グループは、私たちの「ありたい姿」(「多様化するお客さまニーズに応え続けるために、時代の変化に柔軟に対応し、新たなサービスの創造に挑戦し続ける」)の実現に向けて、2030年度を最終年度とする長期ビジョン「Vision 2030 NEXT 神奈中~地域価値創造型企業にむけて~」を策定しました。
長期ビジョンでは、以下の3つの方針を掲げております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
長期ビジョン実現に向けた方針 |
1.地域価値の創造 当社グループは、時代のニーズに即したサービスの提供や事業を通じて社会・環境問題の解決に貢献し、地域に新しい価値を創造してまいります。 |
2.事業ポートフォリオの再構築 不動産関連領域へ重点的に投資を行うなど、不動産事業を拡大し、事業ポートフォリオを再構築してまいります。 |
3.サステナビリティ経営の推進 サステナビリティへの取り組みを推進していくため、「サステナビリティ基本方針」を基に特定した5つのマテリアリティの課題解決に取り組んでまいります。 |
当社グループでは、2021年に当社創立100周年を迎え、次の100年に向けた更なる成長とコロナ禍からの回復を基本方針に掲げ、「神奈中グループ中期経営計画(2021年度~2023年度)」を策定し、同中期経営計画期間を「体質変革期」として位置づけ、重点課題に取り組んでまいりました。旅客需要はコロナ禍前までは戻らないものの、費用構造改革および収益基盤の強化等の構造改革に注力した結果、目標として設定した2023年度の経営指標(売上高営業利益率6.0%以上、有利子負債/EBITDA倍率5.0倍以下)を達成いたしました。
今後は、2024年4月に策定しました「神奈中グループ中期経営計画(2024年度~2026年度)」を、長期ビジョンの実現に向けた「飛躍期」の第1ステージと位置づけ、以下の3つの重点課題と3つの重点戦略に取り組んでまいります。
重点課題 |
1. 持続可能なモビリティサービスの実現 自動運転バスや新たな交通モード(オンデマンド交通等)への転換を実現していくとともに、当社グループで連携し輸送の効率化・最適化を図り、グループ全体で地域交通ネットワークの確保・維持に努め「持続可能なモビリティサービス」を実現してまいります。 |
2. 不動産関連領域の強化 当社グループが保有する資産の管理を一元化し、高度利用の推進および管理の効率化を図ってまいります。あわせて、再開発事業やまちづくりプロジェクト等への参画により、分譲事業を強化してまいります。 |
3.「ゆたかなくらし」への貢献 少子高齢化や環境問題等の様々な地域社会の課題に向き合い、バス沿線地域を中心に課題解決に取り組み、時代の変化に対応しながら新しい価値を創造していくことで、持続可能な社会と当社グループの持続的な成長につなげてまいります。 |
重点戦略 |
1.環境戦略 当社グループカーボンニュートラルロードマップの中間目標(2030年度に2013年度比35%削減)達成に向けて、「EVバスの導入」や「太陽光発電設備設置等による再生可能エネルギーの創出」などに取り組んでまいります。 |
2.人財戦略 働きやすい職場環境で、社員全員のパフォーマンスを向上させ、新たなサービスを創造する人材を生み出し、持続的な企業価値の向上につなげます。人材育成や社内環境の整備、健康経営の推進を軸に、サステナビリティ基本方針のもとで特定したマテリアリティの目標達成に向けて取り組んでまいります。 |
3.デジタル戦略 デジタルツールを活用する人材を育成し、ビジネスモデルの変革に向けて、顧客接点のデジタル化や業務の省人化、生産性向上に取り組みます。あわせて、情報セキュリティ強化を念頭においたITインフラの整備を推進してまいります。 |
(3) 目標とする経営指標
財務健全性を確保しつつ、着実な利益成長と資本コストを意識した経営に取り組むため、以下の経営指標を目標値として定め、長期ビジョンの実現を目指してまいります。
経営指標 | 2026年度(計画) | (参考) 2030年度(目標) | |
利益の成長 | 営業利益 | 60億円 | 76億円+α |
財務健全性の確保 | 有利子負債/ | 6倍台 | 5倍台 |
資本コストを | ROE | 6%水準 | 7%水準 |
なお、当社グループでは、経営理念の実現と持続的な企業価値の向上を図るため、将来への事業投資や財務の健全性の維持に努めるとともに、業績の動向を踏まえた安定的な配当を実施し株主還元の充実を図ることを資本政策の基本的な方針としております。
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