石塚硝子 【東証スタンダード:5204】「ガラス・土石製品」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社は2019年12月1日に創業200年を迎えるにあたり、新たな企業理念を制定しました。新たな企業理念では、次の100年に向けて、企業として更なる発展を続け当社グループのめざすべき姿を明確にしています。
<わたしたちの使命>
くらしに彩り、豊かさと安心をお届けします。
私たち石塚硝子はメーカーです。モノづくりを通じて社会に貢献することが私たちの存在意義です。ただし、私たちは単にモノを作って売っている訳ではありません。一つひとつの製品で、より良く、より便利に、より価値のある暮らしをつくり出したいという想いを込めてお客様に製品をお届けしています。当社で働くすべての社員がその想いを共有し、社会とその暮らしになくてはならない企業になりたいと考えています。
<わたしたちのビジョン>
価値あるモノづくりとともに、社会で輝くヒトを育て、未来へ向かうユメを築きます。
ユメには2つの意味を込めています。一つは、価値あるモノづくりを続け、企業として成長すること、もう一つは、一人ひとりが人生に生き甲斐をもち、それぞれの願いを叶えていくことです。また価値あるモノづくりには、人財育成を通じたヒトづくりが欠かせません。これらが重なりあうことでいつの時代にも求められる企業であり続けることができると考えています。
<わたしたちの約束>
「誠実」「挑戦」「成長」
「誠実」は、200年の歴史で培った当社のDNAであり、すべてのステークホルダーに向き合う基本姿勢です。「挑戦」は、常に改善や新たな物事への挑戦を積極的に行うこと、また挑戦による失敗を恐れない風土を大切にしたいという意思を示しています。「成長」は、企業の成長という意味だけではなく、一人ひとりが豊かな人生を過ごすために、公私ともに成長して欲しいという想いを込めました。この3つの約束を合言葉に、私たちは未来に向かって進んでいきます。
(2) 中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標
ISHIZUKA GROUP 2030 ~挑戦し続けることにより、躍動する企業へ~
2024年度中期経営計画「変化するスピードに負けない」
現在も影響を及ぼしている新型コロナウイルス感染症をキッカケとして、顕在化していなかった課題が前倒しで表面化し、ニューノーマルの定着により消費者の行動や意識が変容するなど外部環境が大きく変化しました。このような状況下において、長期的な視点で会社の方向を示すべきと考え、2019年に制定した企業理念を踏まえ、ISHIZUKA GROUP 2030及び2024年度中期経営計画を策定しました。
ISHIZUKA GROUP 2030
コンセプト :~挑戦し続けることにより、躍動する企業へ~
重点ポイント: | ① 2030年度連結営業利益50億円 |
| ② ISHIZUKA GROUPを支える「ヒトづくり」 |
| ③ 環境と調和した持続可能な未来社会への貢献 |
2024年度中期経営計画
コンセプト :「変化するスピードに負けない」
重点ポイント: | ① 2024年度連結営業利益35億円 |
| ② 中堅・若手人財の育成への取り組み |
| ③ 2030年CO2排出量50%削減(2015年対比)に向けたロードマップ作りと実践 |
『2024年度中期経営計画の主な取り組み』
① 2030年度の連結営業利益50億円に挑戦するため、以下の取り組みを進めて2024年度に連結営業利益35億円の達成をめざす
・既存事業を強化しつつ、周辺の関連事業について取り込みを図り、採算を重視した積極的な取り組みを進める
・新規事業はM&A投資も含め、将来の柱となる事業を創り出していく
② 中堅社員の育成を早期に着手し、将来の中核となる人財の育成を精力的に行う
③ 社会共通の目標であるCO2排出量削減に取り組むため、まずはグループ全体の方針作りに着手し、2030年度の目標達成に向けたロードマップ作りとその実践に取り組む
(3) 経営環境、中期的な経営戦略、優先的に対処すべき事業上の課題
<ガラスびん関連事業>
ガラスびん市場は、他素材容器の置換などによる市場の縮小に加え、飲食店の時短営業などにより市況が急激に悪化しました。また、ウクライナ情勢をめぐる地政学的問題などにより、LNG価格の高騰や原材料の調達が難しくなるなど外部環境が大きく変わりました。
このような状況下において、生産拠点である姫路工場の操業を2022年に停止しました。岩倉1工場体制における最適なオペレーションの構築と実施をするとともに、品質面などの付加価値を高め、原燃料価格の高騰に対応した販売価格是正への取り組みを進めます。
<ハウスウェア関連事業>
ガラス食器の国内市場は人口の推移にあわせて縮小傾向にあり、将来のマーケットを見据えて新たな生産体制に移行しました。生産効率を最大限に高めるための販売戦略を進めるとともに、昨今の諸資材価格高騰に連動した価格改定の取り組みを行います。また、東京ミッドタウン八重洲内に「津軽びいどろ」の直営店をオープンしました。消費者ニーズを的確に捉え、ネットを含めたリテールビジネスの強化を図ります。
陶磁器は、国内事業はBtoCでは既存販路の再構築と新販路での売上拡大を継続するとともに、ECビジネスの拡大を図ります。BtoBでは、選択と集中による効率化、新規顧客開拓を柱とした取り組みを進め収益力を回復します。海外事業は、安定受注の確保のため各販売セグメントの需要にあわせたリソースの選択と集中を行い、拡大施策を着実に実行することで収益力を向上します。
<紙容器関連事業>
屋根型飲料用紙容器の主原料である原紙は、急激な円高進行やパルプやチップ等の木質資源の世界的な需給ひっ迫の影響により価格が大幅に高騰しています。
原紙価格高騰に対応した販売価格是正を進めるとともに、国内産原紙を使用した製品提案を進めることで、仕入価格抑制・品質安定・不安定なサプライチェーンから脱却し、収益基盤の安定化を図ります。また、未来へつながる環境経営を積極的に進め、海外市場の拡大・紙器の開発など事業ドメインを拡大し、紙製品の新たな可能性を追求します。
<プラスチック容器関連事業>
PETボトル飲料市場は、清涼飲料水市場の成長率が鈍化傾向にありますが、新型コロナウイルス感染症による行動制限が大幅に緩和されることもあり、需要が伸長する見込みです。また、業界全体としてCO2排出削減に向けたボトルtoボトルの取り組みの強化が加速しています。
姫路工場に新たに建設するPETボトル用プリフォーム場では、リサイクルPET原料を使用した資源循環型のボトルtoボトルの取り組みを推進することで、廃棄物の問題解決やCO2排出削減など社会価値の向上につながる事業活動を展開してまいります。さらに、生産性向上に努め高品質な製品を供給することで顧客満足度を高めるとともに、非清涼飲料水市場の取引拡大に向けた取り組みを進めます。
また、ウイストン㈱が製作・販売するプラスチックボトルでは、環境に配慮した新たな技術・製品開発を進めて顧客ニーズに応えていきます。
<産業器材関連事業>
調理器用トッププレートにおいては、差別化技術の確立により商品の付加価値を高めることに加えて、工程のIoT化を推進し生産状況をリアルタイムに見える化することなどで製造合理化を図り、安定的な生産量を確保し諸資材価格高騰の対応を図ります。また、培ってきた既存技術を応用した材料開発を進め、新商材に関する顧客獲得と販路を構築します。
<その他事業>
抗菌剤は新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響もあり88期の上半期は継続して旺盛な需要がありましたが、アフターコロナや世界的なインフレの影響などにより、下期は受注が大きく落ち込みました。このような市場変化に対応するため、低価格帯の製品開発や機能改良を通じて抗菌剤の使用可能な用途拡大を進めていきます。
新事業関連では、2022年にクラウドファンディングを経て販売を開始した口臭ケアはみがき「デオグラオーラテック」は、大手販売店での取り扱いを開始しました。今後は関連製品の拡充を進めるとともに、次世代ビジネスの事業化準備を始めます。
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